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U+4E01, 丁
CJK 統合漢字-4E01

[U+4E00]
CJK統合漢字
[U+4E02]
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漢字[編集]

字源[編集]

  • 象形。人間の頭頂部の形。「あたま」を意味する漢語 /*teengʔ/}を表す字。のち仮借して十干の4番目を意味する漢語{ /*teeng/}に用いる。
    • 頭部の形を強調した人間の形である「天」字など、人間の頭をその構造に持つ字との比較から、この字が釘の形を表すとした従来の仮説は、根拠が弱いとして棄却された。

甲骨文字 金文

金文 金文 簡帛文字 簡牘文字

小篆

流伝の古文字
西周 春秋時代 戦国時代 説文
(漢)
《六書通》
(明)

関連字[編集]

」を音符とする形声文字 (諧声域=*TENG)
端母 透母 定母
一等 平声 青韻 𦉬 𩹇𧖧
上声 迥韻 𩠑 𤱹𦉬
去声 徑韻 𦘭
入声 錫韻
知母 徹母 澄母
二等 平声 耕韻 𧯫 (庚韻: 𢾊𢿦𢾊
(庚韻:
上声 耿韻 (梗韻:
(端母梗韻:
- -
去声 諍韻 (襉韻: - -
入声 麥韻 - -
章母 昌母 常母
三等A 平声 清韻 𨒌𦙫𧘿 -
上声 靜韻 - -
去声 勁韻 -
入声 昔韻
知母 徹母 澄母
三等B 平声 清韻
上声 靜韻 -
去声 勁韻 - (證韻:𪑬
入声 昔韻

意義[編集]

  1. (古義)くぎ
  2. ひのと十干の4番目。
    1. (他の十干の要素とともに用いて)第4の。
  3. 当てる、当てはめる。
  4. (担税を課することから)成年男子。
  5. 人口
  6. 「丁(又はローマン・アルファベット"T")」の形。

日本語[編集]

発音(?)[編集]

名詞[編集]

  1. (ひのと) 十干の4番目。
  2. (テイ) 成績や等級・順位などの第四位を表す語。「・―」
  3. (テイ) 律令制で、租税の対象となる21歳から60歳までの男子。
  4. (チョウ) 尺貫法における距離単位。1丁=60間=約109メートル。
    • 次の日私は先生の後につづいて海へ飛び込んだ。そうして先生といっしょの方角に泳いで行った。二ほど沖へ出ると、先生は後ろを振り返って私に話し掛けた。 (夏目漱石こゝろ』)
  5. (チョウ) 尺貫法における面積の単位。町。1丁=10段=3000歩=約99アール。
  6. (チョウ) 賽の目偶数
    • 対義語 
  7. (チョウ)(古)(副詞的に)ちょうど。まさに。

関連語[編集]

十干

文字 五行
コウ きのえ
オツ きのと
ヘイ ひのえ
テイ ひのと
つちのえ
つちのと
コウ かのえ
シン かのと
ジン みずのえ
みずのと

助数詞[編集]

  1. (チョウ) 豆腐など鋳製の金属製品を数える時に用いる。
  2. (チョウ)(丁目住所を細分化する際の単位で、番地をまとめたもの。古くは、まとめられた帳面の単位であった。

造語成分・略称[編集]

丁抹の第1字)

  1. デンマークを意味する語を作る。

同音の漢字による書きかえ[編集]

代用字として、以下の表記に用いられる。

一見して解る通り、書き換えに際して法則のような物は何もない。これは当時の国語審議会の方針が「漢字廃止」まで念頭に置いていたことの影響も考慮しておくべきだろう。現代の日本語において「丁」の字義はすでに喪失しており、むしろ表音文字と捉えたほうが理解しやすい。

熟語[編集]

中国語[編集]

*

名詞[編集]

  1. (肉・野菜などを)賽の目ったもの

人名[編集]

  1. 中国人ののひとつ。百家姓第177位。

接頭辞 [編集]

  1. (有機化学) 炭素数4個のアルカンブタン)、アルケンブテン)、アルキンブチン)、アルキル基ブチル基)等に関する接頭辞、IUPAC命名法における、but-butyl-に相当。

熟語[編集]

朝鮮語[編集]

*

名詞[編集]

  1. ひのと
  2. 丁の方角。
  3. 12時半から13時半までの時間。
  4. 新羅時代、年齢によって区分した男の等級の一つ。20~59歳の年齢で、提公の下で助子の上である。夫役、軍役などに動員された。

人名[編集]

  1. 朝鮮人ののひとつ。

熟語: 朝鮮語[編集]

ベトナム語[編集]

*

名詞[編集]

  1. 男子

人名[編集]

Đinh

  1. ベトナム人ののひとつ。

コード等[編集]