遭難

日本語

名詞

遭難（そうなん）

1. 災難に遭遇すること。登山や航海で命に関わる危険な目に遭うこと。
   • 長男を北アルプスの遭難で失ったのが、七年前で、そのとき、彼の生活が、一応、ガラリと変ったのである。（坂口安吾『波子』）
   • 万一本船遭難の際は、汽笛長声一発とともに銅鑼を連打致します。（谷譲次『踊る地平線』）

翻訳

• ドイツ語: das Unglück ^(de), （船舶の）der Schiffbruch ^(de)
• 英語: an accident ^(en), a disaster ^(en), a mishap ^(en), （船舶の）a shipwreck ^(en)
• スペイン語: desastre ^(es) 男性, （船舶の）naufragio ^(es) 男性
• フランス語: accident ^(fr) 男性, détresse ^(fr) 女性, （船舶の）naufrage ^(fr) 男性
• イタリア語: disastro ^(it) 男性, sinistro ^(it) 男性, （船舶の）naufragio ^(it) 男性

動詞

1. （特に登山や航海で）災難に遭遇する。
   • 露国皇太子大津に遭難せさせ給ふとき、勅によりて往きて訪はせ給ふ （森鴎外『能久親王年譜』）〔1908年〕[1]
   • この近辺へ芋掘作業に来て遭難した女子商業の学徒であつた （原民喜『夏の花』）〔1949年〕[2]
   • ところが、その学生が、東北地方の山に雪中登山をして、遭難して死にました。（豊島与志雄『死因の疑問』）

活用

活用と結合例

遭難-する 動詞活用表（日本語の活用）

サ行変格活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
遭難	し せ さ	し	する	する	すれ	しろ せよ

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	遭難しない	未然形 + ない
否定(古風)	遭難せず	未然形 + ず
自発・受身 可能・尊敬	遭難される	未然形 + れる
丁寧	遭難します	連用形 + ます
過去・完了・状態	遭難した	連用形 + た
言い切り	遭難する	終止形のみ
名詞化	遭難すること	連体形 + こと
仮定条件	遭難すれば	仮定形 + ば
命令	遭難しろ 遭難せよ	命令形のみ