用意

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日本語[編集]

名詞[編集]

(ようい)

  1. 気を配ること、またその心遣い用心
    • 私が作物に對する用意といふのは理窟はない、只好いものを書きたいといふ事のみです。(泉鏡花『作物の用意』)
  2. 物事備えて前もって支度すること。手はずを整えて実行利用提供可能状態にしておくこと。準備
    • 私が目をさますと風呂の用意ができている。(坂口安吾『九段』)
  3. (比喩的に) あたかも天意や自然が整えたかのような手はず。そなえ
    • 木の芽にしても、秋に木の葉の落ちる時、その落ちたあとにすぐ春の用意がいとなまれ、しずかに固く戸をとじて冬の間を待っている。(高村光太郎『山の春』)
  4. 意思。心づもり。
    • 営業妨害の事実を、こつちではちやんと証拠だてる用意がある。(岸田國士『椎茸と雄弁』)
    • 「―実は、こっちは内務省なんですが、秘密に貴下の御力を借りたいのです」/と、始めて身柄を明かした。/(中略)官庁のことゆえ、帆村は助力をしてもいいが、と一応承諾の用意があることを明らかにし、その依頼事件の内容について訊ねた。(海野十三『暗号数字』)

発音[編集]

翻訳[編集]

名詞

気を配ること
前もって支度すること

関連語[編集]

動詞[編集]

  1. 気を配る用心する。
  2. 物事備えて前もって支度する。手はずを整えて実行利用提供可能状態にしておく。準備する。
  3. (比喩的に) あたかも天意や自然が行うかのように手はずを整える。
    • 一羽が終ったかと思うと、もうすぐ次の一羽が待ちかまえて啼きだす。その声々は睡れない僕を滅茶苦茶に掻きむしる。啼きやんで静謐が戻って来ても、僕はもうその次に用意されているあの羽撃きのために脅えつづける。(原民喜『悪夢』)
    • 季節のおこないそのものは毎年規律ただしくやってきて、けっしてでたらめでない。ちゃんと地面の下に用意されていたものが、自分の順番を少しもまちがえずに働きはじめる。(高村光太郎『山の春』)

活用[編集]

翻訳[編集]

前もって支度する

感動詞[編集]

用意

  1. (スポーツ) 競走競技競泳において、ほどなく競技に入る、すなわちスタートを許すことについての、スターターによる合図

翻訳[編集]

関連語[編集]


中国語[編集]

名詞[編集]

(ピンイン:yòng​yì​ 注音符号:ㄩㄥˋ ㄧˋ)

  1. 意図用途目的