斡旋

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日本語[編集]

名詞[編集]

(あっせん)

  1. 入って双方上手く行くように取り計らうこと。調停調整とりもち。仲介。仲立ち。
    • 送迎とか宴会とかあるいはまた名所の案内とか、そのほかいろいろ講演に附随する一切の無用な暇つぶしを拒絶したい旨希望して置いた。すると幸私の変人だと云う風評は夙にこの地方にも伝えられていたものと見えて、やがて私が向うへ行くと、その団体の会長たる大垣町長の斡旋によって、万事がこの我儘な希望通り取計らわれたばかりでなく、(後略)(芥川龍之介『疑惑』)
  2. ある物や人を求める人に紹介すること。
  3. (古用法) めぐること。まわっていくこと。
    • 既にして希臘古文學の復活東洋サラセン智識の輸入あり、氣運漸く斡旋して、自由思想の發達を致すや、宗教革命は先づ人心に大變動を與へて、教權統一の形勢此に破れ、信仰自由の説は、啻に政教の關係より定められたるにあらずして、實は信念分裂の一現象として出でたるのみ。(内藤湖南『學變臆説』)
  4. (古用法) 移動しながら客らの相手をしていくこと。
    • 主人役の金兵衛は、自分で五十韻、ないし百韻の仲間入りはできないまでも、「これで、さぞ親父もよろこびましょうよ。」と言って、弁当に酒さかななど重詰にして出し、招いた人たちの間を斡旋した。(島崎藤村『夜明け前』)
  5. (古用法) うまくいくよう形を整えること。
    • 凡兆の句複雑といふほどにはあらねど、また洒堂らと一般、句々材料充実して、彼の虚字を以て斡旋する芭蕉流とはいたく異なり。(正岡子規『俳人蕪村』)

動詞[編集]

活用[編集]


中国語[編集]

発音[編集]

  • ピンイン: wòxuán
  • 注音符号: ㄨㄛˋ ㄒㄩㄢˊ
  • 広東語: waat3syun4
  • 閩南語: oat-soân

動詞[編集]

  1. めぐる。
  2. 斡旋する。

朝鮮語[編集]

名詞[編集]

알선

  1. (日本語に同じ)斡旋。