合成繊維
合成高分子を素材として、各種の紡糸法によってつくられる繊維のこと。現在使用量の多いおもなものは、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、アクリルなどである。天然繊維に比べ、強度、耐水性、耐薬品性、防徽性などは優れているが、吸水性、耐熱性は劣る。帯電性が大きいという欠点もある。自動車ではそれぞれの繊維の力学特性、化学特性を考慮したうえで、シート、ドアトリム、天井、フロアカーペットなどの内装材に多く使われている。
合成繊維
【英】: synthetic fiber
| 天然の綿、絹などの天然繊維に対し、ナイロン、ポリエステル繊維など、石油化学で得られるオレフィン系炭化水素、芳香族炭化水素(BTX)などを合成して得られる繊維のことを合成繊維という。合成繊維としては、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系の三大繊維で全体の約 95 %を占めている。 (1) ポリエステルはテレフタール酸とエチレングリコールの縮重合によって得られ、ポリエステル繊維として、わが国ではテトロンの名前で広く親しまれている。 (2) ポリアミドはナイロンの原料となり、ナイロン-66 とナイロン-6 が大量に生産されている。 (3) アクリル系はアクリロニトリルとアクリル酸メチルなどの共重合体が原料として用いられる。アクリル繊維は羊毛に似た性質をもっており、毛織物用衣料などに使用されている。 その他の合成繊維としては、ポリビニル系のビニロン、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系などがある。 |
合成繊維
(synthetic fiber から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/25 14:41 UTC 版)
合成繊維(ごうせいせんい、英: synthetic fiber)とは、低分子の製造原料から合成によりつくられた高分子の組成の化学繊維[1]。合繊と略す。合成高分子の構造には縮合高分子の繊維(ナイロンやポリエステル)と重合高分子の繊維(アクリルやポリプロピレン)がある[1]。
1935年にウォーレス・カロザースが合成した 6,6-ナイロン が世界初の合成繊維である。天然化合物を原料として、化学的に加工して得た繊維は、19世紀から使用されてきた人絹(人造絹糸)にさかのぼる(項目: レーヨン、ビスコース を参照)。
ナイロン、ポリエステル、アクリルを『三大合成繊維』と呼ぶ[2]。
分類
- ポリアミド系 - ナイロン(ナイロン6、ナイロン66など)[1]
- ポリエステル系 - ポリエステル(テトロンなど)[1]
- ポリウレタン系 - ポリウレタン[1]
- ポリビニルアルコール系 - ビニロン[1]
- ポリアクリロニトリル系 - エクスラン、カシミロンなど[1]
- ポリ塩化ビニル系 - テビロン、エンビロンなど[1]
- ポリプロピレン系 - パイレンなど[1]
- ポリエチレン系 - ポリエチレン[1]
- ポリスチレン系 - ポリスチレン[1]
その他
脚注
出典
関連項目
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