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和漢朗詠集

(Wakan rōeishū から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 07:20 UTC 版)

和漢朗詠集』(わかんろうえいしゅう)は、平安時代中期の歌人公卿藤原公任藤原北家小野宮流)が漢詩漢文和歌を集めた、朗詠のための詩文集である。長和2年(1013年)頃に成立した。『倭漢朗詠集』あるいは巻末の内題から『倭漢抄』とも呼ばれる[1]


注釈

  1. ^ 『千載佳句』は大江維時の撰による漢詩秀句集で963年以前に成立した。上下2巻。上巻は四時・時節・天象・地理・人事、下巻は宮省・居処・草木・禽獣・宴喜・遊放・別離・隠逸・釈氏・仙道の計15部に分け、さらに各部を細別し、唐を中心に新羅高麗の詩人からも取材している。和漢朗詠集の成立に大きな影響をあたえたといわれている。
  2. ^ 巻上「春」に収載。中納言紀淑望(『古今和歌集』真名序の筆者)作。原文は「逐吹潜開 不待芳菲之候 迎春乍変 将希雨露之恩」。
  3. ^ 巻下「祝」に収載。出典はの詩人謝偃の『雑言詩』。「このめでたい時節にめぐりあわせて、よろこびは限りなく、それが永遠につづくようにと願い、その楽しみは尽きることがない」という意味。他の漢詩は訓読されるが、「嘉辰」に限りすべて漢音直読される。
  4. ^ 巻下「祝」に収載。『古今和歌集』収載の「読人知らず」が初出。国歌「君が代」の原歌。
  5. ^ 巻下「無常」に収載。少将藤原義孝の七言詩の一聯。原文は「朝有紅顔誇世路 暮為白骨朽郊原」。
  6. ^ キリシタン版和漢朗詠集は標題表に『ROYEI,ZAFIT 和漢朗詠集巻之上』とあるように、朗詠集としては上巻のみが現存し、美濃版17葉。それに9相歌並序・無常・雑筆抄・実語教など11葉から成り、長崎版と推定されている。エスコリアルの聖ロレンソ文庫において1928年パウル・ペリオによって発見されたもので、現在知られる唯一のキリシタン版和漢朗詠集である。キリシタン初等学校(セミナリヨ)の教科書として用いられたものと考えられる。海老沢(1979)p.694

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j 川口(1965)pp.8-44
  2. ^ a b c d e f g 松岡正剛の千夜千冊『和漢朗詠集』
  3. ^ a b 岩橋(1979)pp.647-648
  4. ^ a b c d e 南波(1979)p.694
  5. ^ 『源氏物語』においても、この前段が引用されている。
  6. ^ 海老沢(1979)p.694


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