Ulva conglobataとは? わかりやすく解説

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ボタンアオサ Ulva conglobata Kjellman

アオサ目 アオサ科 (Ulvales Ulvaceae)
ボタンアオサ 生態写真
高潮線付近から潮間帯中上部の岩上
分   布
本州太平洋中・南部九州南西諸島
横浜五島天草
ボタンアオサ 生標本写真
(生標本写真)
ボタンアオサ 生標本写真2
(生標本写真2)
ボタンアオサ 生標本写真
(生標本写真3)
ボタンアオサ 拡げた写真
分離して拡げた写真)
ボタンアオサ 表面観写真
縁辺部表面観写真)
ボタンアオサ 横断切片写真
横断切片写真・中部

からだは膜質多数葉片密集し全体不規則な半球塊状となる。ときに,岩上を覆うほどの群落形成するそれぞれの部裂片は不規則に波打ち,形も様々となるが,孔は無い。縁辺には顕微鏡的鋸歯持たない横断切片では外側細胞壁いくらか厚くなった細胞二層になっているのが見られるまた,からだの中部付近の切片では日本藻類図譜中でも記されているように,同位置でありながら大きさ等しく異な細胞によりそれぞれの層が形成さているのが見られる参照日本藻類図譜 第百六十図版 7図)。手触り乾いたようなカサカサした感じであり,粘質を持たずペラペラ柔らかいが,基部付近固さ感じ程に丈夫となる。生体は鮮緑色から緑色押し葉標本台紙付かない

大きさ:2~4cm

ただし,ボタンアオサは分枝系統学的にアナアオサ区別付かないとの報告もあり,今後分類学的再検討がされる種であると思われる

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ボタンアオサ

(Ulva conglobata から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 08:35 UTC 版)

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ボタンアオサ
分類
: 植物界 Plantaeもしくは
アーケプラスチダ Archaeplastida
: 緑藻植物門 Chlorophyta
: アオサ藻綱 Ulvophyceae
: アオサ目 Ulvales
: アオサ科 Ulvaceae
: アオサ属 Ulva
学名
Ulva conglobata Kjellman, 1897 [1]
和名
ボタンアオサ

ボタンアオサUlva conglobata)は、アオサ藻綱アオサ科に属するの1種である。済州島[2]青島 [3]横浜 [4]などで分布の報告がある。

形態

和名は藻体が牡丹の花のように見えることに由来する。

藻体は葉状、膜質、あるいは円形をなし、高さ2-6cm。2列の細胞層から成り、細胞のサイズは縁辺部で厚さ34-39 µm、体下部で38-50 µmである[5]。岡村[6]によれば、細胞層を構成する細胞の大きさが藻体の内側と外側とで異なるのが特徴の一つである。

ボタンアオサはリボンアオサもしくはアナアオサの一部の個体と形態的な区別が困難で、これらの藻類の生育型と考える研究者もある[7]。しかし、タイプ標本が不明であり、精査は困難である。

利用

本藻のメタノール抽出物にはシクロオキシゲナーゼ(COX-2)と誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の働きを抑制する効果が認められ、神経変性疾患の治療への効果が期待される[8]

参照文献

  1. ^ Kjellman, F.R. (1897), “Marina chlorophyceer från Japan.”, Bihang til Kongliga Svenska Vetenskaps-Akademiens Handlingar. Afd. III, 23, p. 10-14, http://images.algaebase.org/pdf/59CCEF5F18e7b2EFFBGqV17F2024/Japanese_Green_Algae.pdf 
  2. ^ "Ulva conglobata" (PDF).
  3. ^ Wenjun, Mao: Xiaoxue, Zang; Yi, Li; Huijuan, Zhang (February 1, 2006). Sulfated polysaccharides from marine green algae Ulva conglobata and their anticoagulant activity Springer Journals. Journal of Applied Phycology volume 18 (1)
  4. ^ M.D. Guiry (1998年3月7日). “Ulva conglobata Kjellman”. Seaweed Africa. 2013年3月24日閲覧。
  5. ^ "Ulva conglobata Kjellman, 1897"
  6. ^ 岡村金太郎、1918、『日本藻類図譜』
  7. ^ 平岡雅規・嶌田 智、大野正夫(編)、2004、「アオサ類・アオノリ類」、『有用海藻誌』、内田老鶴圃 p. 596
  8. ^ Da-Qing Jina; Chol Seung Lima; Jin-Young Sunga; Han Gil Choib; Ilho Haa; Jung-Soo Han (2006). “Ulva conglobata, a marine algae, has neuroprotective and anti-inflammatory effects in murine hippocampal and microglial cells”. Neuroscience Letters 402 (1-2): 154-158. doi:10.1016/j.neulet.2006.03.068. 

参考文献

  • Jin, Da-Qing; Lim, Chol Seung; Sung, Jin-Young; Choi, Han Gil; Ha, Ilho; Han, Jung-Soo (July 10, 2006). "Ulva conglobata, a marine algae, has neuroprotective and anti-inflammatory effects in murine hippocampal and microglial cells". Elsevier Science (Neuroscience Letters). 402 (1-2): 154–158. doi:10.1016/j.neulet.2006.03.068. ISSN 0304-3940.
  • William Albert Setchell, Nathaniel Lyon Gardner (November 29, 1919). "The Marine Algae of the Pacific Coast of North America: Myxophyceae" 8. Berkeley, California: University of California Press. p. 270.


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