Tom of Finlandとは? わかりやすく解説

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トム・オブ・フィンランド

(Tom of Finland から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/31 08:20 UTC 版)

トム・オブ・フィンランド
Tom of Finland
生誕 トウコ・ラークソネン
Touko Laaksonen

1920年5月8日
 フィンランド トゥルク・ポリ州
南西スオミ県トゥルク郡
カーリナ町
死没 (1991-11-07) 1991年11月7日(71歳没)
 フィンランド ウーシマー州
ウーシマー県ヘルシンキ郡
ヘルシンキ市
国籍  フィンランド
著名な実績 絵画
影響を与えた
芸術家
田亀源五郎
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トム・オブ・フィンランド英語Tom of Finland1920年5月8日 - 1991年11月7日)は、フィンランド画家。本名はトウコ・ラークソネンフィンランド語Touko Valio Laaksonen)。

来歴

生い立ち

1920年5月フィンランドトゥルク・ポリ州南西スオミ県トゥルク郡カーリナ町にて生まれた[1]。5月生まれだったことから、フィンランド語で5月を表す単語「Toukokuu」に因んで、トウコ(Touko)と名付けられた[2]。幼いころからピアノ演奏したり漫画を描いたりと、芸術文学音楽に興味を持っていた[2]

1939年ウーシマー州ウーシマー県ヘルシンキ郡ヘルシンキ市にある美術学校に進学した[2]。美術学校では、主として広告について学んだ[2]第二次世界大戦後は、シベリウス音楽院でピアノを学んだ[2]

芸術家として

トム・オブ・フィンランドの部屋

当初はフリーランス芸術家として、ディスプレイ広告やファッションデザインを手掛けていた[2]1956年末、自身の作品をアメリカ合衆国雑誌に送ることにした[2]。その際、英語圏であるアメリカ合衆国の読者には「Touko Laaksonen」という名前は発音しづらいだろうと考え、わかりやすいように「Tom」というペンネームで投稿した[2]。この作品は、翌年に『Physique Pictorial』の誌面を飾ることになったが、その際のクレジット表記は「Tom of Finland」として掲載されていた[2]。これがきっかけとなり、その後は「トム・オブ・フィンランド」を名乗って作品を発表するようになった[2]

やがてゲイを描いた作品は人気を博すようになり、世界的な著名人となった[2]。全26号のエロティックなコミックブックシリーズ Kakeカケ)は良く知られている[3]1973年西ドイツハンブルク市で展覧会を開催したところ、ほとんどの展示作品が盗まれる事態となった[2]1991年11月に亡くなった[2]

作風・特徴

作品においては、レザーなどの衣装を身に纏い、筋骨隆々とした逞しいゲイの姿を描いた[2]。従前のゲイはひ弱で軟弱に描かれることが多かったが、トム・オブ・フィンランドの作品はこれまでのゲイに対するステロタイプ的なイメージを覆すものであった[2]

また、作品においては、自身の友人をモデルにすることが多かった[4]

影響

同性愛者の性的なイラストにおいて、新しいジャンルを切り拓いた先駆者であり、世界各国の芸術に影響を与えた[1]。作品はニューヨーク近代美術館にも収蔵されている。 .. 日本においても、多くの芸術家に影響を与えた。たとえば、漫画家の田亀源五郎は、いち早くトム・オブ・フィンランドの作品を日本に紹介した。なお、田亀は「日本で初めてオフィシャルに紹介[注 1] したのは、おそらく私が最初」[5] だと述べている。

母国であるフィンランドでは、2014年にトム・オブ・フィンランドの作品を意匠とした記念切手も発行されることになった[6][7]。ただ、きわどい図案であることから、フィンランドの郵便を所管するイテラにおいても、当初は内部で議論になった[6]。しかし、「同性愛を力強く表現した彼の作品はそのジャンルで象徴的な地位を確立し、ポップカルチャーやファッションなどに影響を与えた」[7] との理由から、その功績を讃えるために、切手の発行が決定した。また、切手の発行に際しては、フィンランドの郵便博物館において、「トム・オブ・フィンランド展」が開催された[8]

ゲイ・ポルノ会社のMen.comは2019年から2020年にかけてトム・オブ・フィンランドをモチーフにしたポルノ・シリーズを制作[9]マシュー・キャンプタイ・ミッチェルジョーイ・ミルズらが出演した。第二作品目『サービス・ステーション Service Station』はブルース・ラ・ブルースが監督した。

人物

ゲイを描いた作品を多く残しているが、自身も同性愛者であった[7]

トム・オブ・フィンランドを扱った作品

脚注

注釈

  1. ^ 無断で作品を使うとか、憶測のみで書くとかではなく、ちゃんと権利者に取材して、作品使用の許諾も得て、アーティスト像として紹介という意味。

出典

  1. ^ a b "Tom of Finland", Kluuvin galleria, Kluuvin galleria.
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o Valentine Hooven III, "TOM OF FINLAND A SHORT BIOGRAPHY", TOM OF FINLAND a short biography, Tom of Finland Foundation.
  3. ^ Harrity, Christopher (2021年3月25日). “Tom of Finland on Exhibit in Los Angeles”. The Advocate. 2026年1月30日閲覧。
  4. ^ Durk Dehner, "TOM OF FINLAND A PERSONAL REMEMBRANCE", TOM OF FINLAND a personal remembrance, Tom of Finland Foundation.
  5. ^ 田亀源五郎Twitter / tagagen: 因みにトム・オブ・フィンランドを日本で初めてオフィシャルに紹 ...ツイッター2014年4月16日
  6. ^ a b Soraya Nadia McDonald, "New Finnish stamps feature homoerotic themes", New Finnish stamps feature homoerotic themes, Washington Post, April 14, 2014.
  7. ^ a b c 「同性愛を描いた絵画が切手に、フィンランドで9月発売」『同性愛を描いた絵画が切手に、フィンランドで9月発売 | Reutersトムソン・ロイター2014年4月17日
  8. ^ "Kirjeiden Tom of Finland 6.9.2014 - 29.3.2015", Postimuseo - Salaisuuksin suljettu, Postimuseo.
  9. ^ Neuwave, Robert (2019年12月4日). “New Anthology Series Unites Men.com & Tom of Finland”. AVN. 2024年10月24日閲覧。
  10. ^ Tom of Finland (2017)”. imdb.com. 2018年2月11日閲覧。

関連項目

外部リンク


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