ヒヌマイトトンボとは? わかりやすく解説

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ヒヌマイトトンボ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/28 13:34 UTC 版)

ヒヌマイトトンボ
ヒヌマイトトンボ(上:オス、下:メス)
保全状況評価[1]
NEAR THREATENED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: トンボ目(蜻蛉目) Odonata
亜目 : イトトンボ亜目(均翅亜目) Zygoptera
: イトトンボ科 Coenagrionidae
: モートンイトトンボ属 Mortonagrion
: ヒヌマイトトンボ
M. hirosei
学名
Mortonagrion hirosei
(Asahina, 1972)
和名
ヒヌマイトトンボ
英名
Four-spot Midget

ヒヌマイトトンボ(学名:Mortonagrion hirosei)は、トンボ目イトトンボ科に分類されるイトトンボ。1971年に廣瀬誠、小菅次男の両名によって茨城県涸沼などで発見されたことからこの和名が付けられた[2]茨城町指定天然記念物。涸沼湖畔にある涸沼自然公園に、このヒヌマイトトンボ由来のイトトンボ橋という吊り橋がある。

概要

体長3cmほどの小さなイトトンボ[2][3]。河口などの汽水域にあるヨシ原などで生活している[4][3]

オスの背側には黄緑色の点が4つある[2]。英名の Four-spot Midget はこの特徴から付けられた。また、メスはオレンジ色〜茶褐色であることが特徴である[2]

分布

日本、香港[5]。広東省で1件のみだが、報告例がある[1]。日本では東北から九州にかけて分布しているが、河川改修などによって生息地が減少し、絶滅危惧種に指定されている[2][3]。また、2011年3月に発生した東日本大震災により、国内最北端であった福島県の生息地は壊滅した可能性もあると考えられている[6]

保全状況評価と保護

ヒヌマイトトンボは、とくに日本で個体数を減らしており、各地で保護活動が行われている[2][4]。例えば三重県では五十鈴川の河口にあったヨシ原を移植して、ヒヌマイトトンボの保護地域として管理している[3]

脚注

  1. ^ a b Wilson, K.D.P. & Reels, G. 2011. Mortonagrion hirosei. The IUCN Red List of Threatened Species 2011: e.T13891A4362234. doi:10.2305/IUCN.UK.2011-1.RLTS.T13891A4362234.en. Downloaded on 05 July 2019.
  2. ^ a b c d e f 田畑和寛「希少生物(ヒヌマイトトンボ)の生育環境保全事業について」『地球環境シンポジウム講演論文集』第8巻、土木学会、2000年、105 - 110頁、doi:10.2208/proge.8.105 
  3. ^ a b c d 読売新聞』 2010年9月20日付朝刊、14版、18面[要出典科学]
  4. ^ a b 宮下衛、染谷保「利根かもめ大橋におけるヒヌマイトトンボ保護対策の事後評価」『環境システム研究論文集』第30巻、2002年、419 - 428頁、doi:10.2208/proer.30.419 
  5. ^ Asahina, S, 1992, Mortonagrion hirosei discovered from Hong Kong. Tombo 35(1/4):10.
  6. ^ 朝日新聞. “「幻のトンボ」目を凝らして 三重・伊勢で観察会”. 2011年7月3日閲覧。[要出典科学]




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