しし座IV
(Leo IV (dwarf galaxy) から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/27 03:05 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動しし座IV | |
---|---|
![]() |
|
しし座IVは、銀河系の周りを公転する数十の伴銀河のうちの1つである[1]。
|
|
星座 | しし座 |
視等級 (V) | 15.9 ± 0.5[2] |
視直径 | 5.7′[3] |
分類 | dSph[2] |
位置 元期:J2000.0 |
|
赤経 (RA, α) | 11h 32m 57s[4] |
赤緯 (Dec, δ) | −00° 32′ 00″[4] |
距離 | 160+15 −14kpc 154 ± 4 kpc[3] |
別名称 | |
別名称 |
Leo IV[4]
|
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
しし座IV(Leo IV Dwarf Galaxy[4])は、しし座にある矮小楕円体銀河である。2006年にスローン・デジタル・スカイ・サーベイのデータから発見された[2]。太陽から約16万パーセクに位置し、約130km/sの速度で遠ざかっている[2][5]。ほぼ球形で、光度が半分になる半径は約130パーセクである[3][note 1]。
しし座IVは、銀河系の伴銀河で最も小さく暗いものの1つであり、光度は太陽光度の約1万5000倍(絶対等級は約-5.5 ± 0.3)で、典型的な球状星団よりもかなり暗い[3]。しかし、質量は約150万太陽質量であり、この銀河の質量光度比は約150となる。この高い質量光度比は、しし座IVが暗黒物質に占められていることを意味する[5]。
しし座Vの恒星には、120億歳以上の古いものが多い[3]。これらの恒星の金属量は、[Fe/H] ≈ -2.58 ± 0.75と低く、重元素の量が少なくとも太陽の400分の1以下であることを示している[6]。観測される恒星は、主に赤色巨星であるが、こと座RR型変光星を含む多くの水平分枝星も発見されている[3][note 2]。
しし座Vは、同じく銀河系の伴銀河であるしし座IVからわずか3°しか離れていない。後者はより太陽に近く、2万パーセクの距離である。これらの2つの銀河は、恒星のブリッジで繋がっており、恐らく物理的な影響を及ぼしあっていると考えられている。しし座IVの恒星は、恐らく宇宙で最初にできた恒星の一部である。それにも関わらず、詳細な観測によって、約20億歳かそれ以下の若い恒星の存在が明らかとなった。この発見は、この銀河の複雑な星形成の歴史を示している[3]。現在は、この銀河内では星形成は行われていないと考えられている。また、これまで中性水素原子は検出されておらず、存在するとしても上限はちょうど600太陽質量である[7]。
2008年、しし座IVの近傍に別の銀河であるしし座Vが発見された。後者は銀河系から2万パーセク遠くに位置し、前者と3°(1万パーセク以下)離れている。これらの2つの銀河は、恐らく互いに物理的な影響を及ぼしあっていると考えられている[8]。
脚注
出典
- ^ “Hubble Unmasks Ghost Galaxies”. ESA/Hubble Press Release 2012年7月11日閲覧。
- ^ a b c d e Belokurov, V.; Zucker, D. B.; Evans, N. W.; Kleyna, J. T.; Koposov, S.; Hodgkin, S. T.; Irwin, M. J.; Gilmore, G. et al. (2007). “Cats and Dogs, Hair and a Hero: A Quintet of New Milky Way Companions”. The Astrophysical Journal 654 (2): 897–906. doi:10.1086/509718. ISSN 0004-637X.
- ^ a b c d e f g h Sand, David J.; Seth, Anil; Olszewski, Edward W. et al. (2010). “A Deeper Look at Leo IV: Star Formation History and Extended Structure”. The Astrophysical Journal 718: 530-42. arXiv:0911.5352. Bibcode: 2010ApJ...718..530S. doi:10.1088/0004-637X/718/1/530.
- ^ a b c d “SIMBAD Astronomical Database”. Results for Leo IV Dwarf Galaxy. 2010年1月31日閲覧。
- ^ a b Simon, Joshua D.; Geha, Marla (2007). “The Kinematics of the Ultra‐faint Milky Way Satellites: Solving the Missing Satellite Problem”. The Astrophysical Journal 670 (1): 313–331. doi:10.1086/521816. ISSN 0004-637X.
- ^ Kirby, Evan N.; Simon, Joshua D.; Geha, Marla; Guhathakurta, Puragra; Frebel, Anna (2008). “Uncovering Extremely Metal-Poor Stars in the Milky Way's Ultrafaint Dwarf Spheroidal Satellite Galaxies”. The Astrophysical Journal 685 (1): L43–L46. doi:10.1086/592432. ISSN 0004-637X.
- ^ Grcevich, Jana; Putman, Mary E (2009). “H I IN LOCAL GROUP DWARF GALAXIES AND STRIPPING BY THE GALACTIC HALO”. The Astrophysical Journal 696 (1): 385–395. doi:10.1088/0004-637X/696/1/385. ISSN 0004-637X.
- ^ Belokurov, V.; Walker, M. G.; Evans, N. W. et al. (2008). “Leo V: A companion of a companion of the Milky Way galaxy”. The Astrophysical Journal 686 (2): L83-L86. arXiv:0807.2831. Bibcode: 2008ApJ...686L..83B. doi:10.1086/592962.
|
「Leo IV (dwarf galaxy)」の例文・使い方・用例・文例
- Leontodon属の様々な一般的な野生の草花のどれでも
- その患者はHIVウイルスを持っている
- エイズはHIVウイルスが原因だという学説
- HIV感染を確認するテスト
- 抗レトロウイルス剤はパートナーへのHIV感染リスクを低下させるのに役立つかもしれない。
- 彼はHIV陽性患者のための心理教育的セミナーに登録した。
- 潜在的にHIVに感染した細胞
- HIV抗体陽性
- HIVテストは陰性だった
- HIVウイルスの血液の検査をする
- 彼女はHIV陽性であることが判明した
- 彼はHIVの検査で陽性と出た
- 非ヌクレオシド逆転写酵素抑制剤(商標名レスクリプター)で、エイズとHIVの治療に使用する
- HIV感染と戦うのに用いられる抗ウイルス薬
- HIV感染の治療に用いられる抗ウイルス薬
- エイズとHIVを治療することにおけるジドブジンと組み合わせて非常に効果的なヌクレオシド逆転写酵素抑制剤
- 他の薬と結合して通常HIVを扱う際に使用されるプロテアーゼ阻害剤(商標名ビラセプト)
- エイズとHIVを治療するのに使用される非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(商品名ヴィラミュネ)
- HIVに対して使用される抗ウイルス剤
- HIVに対して使われる抗ウイルス薬
- Leo IV (dwarf galaxy)のページへのリンク