Glomerella cingulata(炭疽病菌)
Glomerella cingulata (Stoneman) Spaulding & Schrenk [=Colletotrichum gloeosporioides (Penzig) Penzig & Saccardo]
分類:子のう菌門,核菌綱,クロカワキン目,クロカワキン科
全国各地に分布し、多くの植物に対し炭疽(たんそ)病を引き起こす多犯性植物病原菌である。罹病組織表面に子のう殻および分生子層を作り、内部の子のう胞子・分生子を飛散して蔓延する。Glomerella属の基準種であり、不完全世代のC. gloeosporioidesは代表的な集合種として知られている。
性状(機能):植物病原菌 病徴→JPEG(77kb)
形態: 有性世代:球形ないし卵形の子のう果の中に円筒形で一重壁の子のうを形成し、その内部に無色単胞で楕円形または紡錘形、大きさ12~28×4~7μの子のう胞子を形成する。。 無性世代:分生子層上に鮭肉色の粘塊を生じ、内部の分生子は無色単胞で円筒形、大きさは、9~24×3~4.5μ。付着器は、棍棒形~不整形で輪郭が不規則、大きさは6~20×4~12μ。コロニー形態は変異に富む。 | |||
子のう殻と子のう | 分生子 | 培養菌叢 |
標本番号 | 菌種 | 宿主和名 | 宿主学名 | 症状 | 採集地 | 採集年月日 | 採集者 |
135-1-35 | Glomerella cingulata | エゾノギシギシ | Rumex obtusifolius | 炭疽病 | 北海道深川市 | 2002.8 | 月星隆雄 |
シュロ炭疽病
和名:シュロ炭疽病 |
学名:(病原菌)Glomerella cingulata (Stoneman) Spaulding et Schrenk |
分布: |
写真(上):葉枯症状 |
写真(下):葉の病斑 |
説明 雲紋病,白斑病とも呼ばれる。大型の長円形〜紡錘形の白色病斑と,小型で不定形の褐色病斑がみられる。上部の葉には発生が少なく,下部の旧葉に発生が多い。病斑の部分で下垂あるいはねじれてしばしば折れる。多数の病斑が融合すると葉全体の枯死にいたる。病原は糸状菌の一種で子のう菌類に属する。灰白色の病斑上に小黒点状の子実体を散生し,子のう胞子あるいは分生子を生じる。湿潤時には病斑周縁部に桃色の分生子粘塊を形成することがある。防除法としては,下部の病葉を摘去して焼却するか薬剤防除を行う。 |
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