オオムギ斑葉病菌

日本産糸状菌類図鑑

Pyrenophora graminea（オオムギ斑葉病菌）

Pyrenophora graminea Ito & Kuribayashi [=Drechslera graminea (Rabenh. ex Schlecht.) Shoem.]
　分類：子のう菌門，小房子のう菌綱，クロイボタケ目，プレオスポラ科

　九州以北に分布。オオムギに斑葉病を引き起こす。コムギからも生息菌として分離される。分生胞子を飛散して蔓延する。子のう殻は腐茎，刈株上で形成される。

性状（機能）：植物病原菌

	形態： 　有性世代：剛毛をもつ偽子のう殻中に円筒形の子のうを形成し，内部に黄褐色，楕円形，縦0-1横2隔壁，隔壁部でくびれ，大きさ45-78×20-33μの子のう胞子を形成する。 　無性世代：淡～黄褐色の分生子柄上に，淡色～淡褐色，両端の丸い円筒形～長楕円形，大きさ27-110×12-23μ，1-7偽隔壁をもつ分生胞子を形成する。
分生胞子

農環研所蔵標本

標本番号	菌種	宿主和名	宿主学名	症状	採集地	採集年月日	採集者
103-2-13	Pyrenophora graminea	オオムギ	Hordeum vulgare	斑葉病	奈良県五條町	1906.5.31	堀正太郎
103-2-12	〃	〃	〃	〃	愛媛松山	1915.5.5	前原最蔵
103-2-11	〃	〃	〃	〃	府下小金井	1933.4.16
103-2-23	〃	〃	〃	〃	福岡	1936.5.31	河村栄吉
103-2-24	〃	〃	〃	〃	東京市板橋区	1942.4.26	明日山秀文
145-1-56	〃	〃（二条）	〃	〃	熊谷市玉井埼玉農試	1978.5.12	Hino, T.