レッドトップ斑点病菌

日本産糸状菌類図鑑

Pyrenophora erythrospila（レッドトップ斑点病菌）

Pyrenophora erythrospila　Paul [=Drechslera erythrospila (Drechsler) Shoem.]
　分類：子のう菌門，小房子のう菌綱，クロイボタケ目，プレオスポラ科

　主に本州以北に分布。レッドトップ（牧草），ベントグラス（芝草）などAgrostis属のイネ科植物に斑点病を引き起こす。他のイネ科野生植物からも分離される。分生胞子を飛散して蔓延する。子のう胞子は自然条件下ではほとんど観察されない。

性状（機能）：植物病原菌

		形態： 　有性世代：頂部に剛毛をもつ黒色の偽子のう殻中に棍棒形の子のうを形成し，内部に淡黄褐色，楕円形，縦0-2横3隔壁，大きさ33-70×18-28μの子のう胞子を形成する。 　無性世代：褐色～暗褐色の分生子柄上に，淡黄褐色～オリーブ褐色，円筒形，大きさ40-70×11-13μ，2-10偽隔壁をもつ真直あるいはわずかに湾曲した分生胞子を形成する。
分生子柄	分生胞子

農環研所蔵標本

標本番号	菌種	宿主和名	宿主学名	症状	採集地	採集年月日	採集者
250-2-31	Drechslera erythrospila	レッドトップ	Agrostis alba	斑点病	栃木県那須郡西那須野町	1961.5.26	富永時任
108-1-166	〃	〃	〃	〃	栃木県那須郡西那須町県有畜牧場	1961.8.6	〃
108-1-167	〃	〃	〃	〃	佐久市長野種畜牧場	1961.9.13	〃