.hack//G.U. (ゲーム)
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.hack//G.U.(ドットハックジーユー)はバンダイナムコグループのメディアミックスプロジェクト.hack//G.U.によるPlayStation 2用ゲームのシリーズである。プロジェクトとしての『.hack//G.U.』については『.hack』を参照。
- ^ 『ファミ通ゲーム白書2007』エンターブレイン、2007年、393頁。ISBN 978-4-7577-3577-4。
- ^ 『ファミ通ゲーム白書2008』エンターブレイン、2008年、397頁。ISBN 978-4-7577-4272-7。
- ^ 『ファミ通ゲーム白書2008』エンターブレイン、2008年、381頁。ISBN 978-4-7577-4272-7。
- ^ 『週刊ファミ通』2018年2月1・8日合併号、KADOKAWA、2018年、6頁。
- ^ “『.hack//G.U.』がHDリマスター化! PS4/PC『.hack//G.U. Last Recode』ティザーPV&公式サイトを公開”. Game*Spark. 2017年7月6日閲覧。
- ^ “Switch版『.hack//G.U. Last Recode』が2022年3月10日に発売決定。シリーズVol.1~Vol.4の4部作が1本に収録。各Volの新トレイラーも公開”. ファミ通.com (2021年12月3日). 2021年12月16日閲覧。
- ^ サイバーコネクトツー『.hack//G.U. 完全設定資料集 Archives02 BLACK』
- ^ .hack Roots26話。
.hack//G.U. Vol.3 歩くような速さで
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「.hack//G.U. (ゲーム)」の記事における「.hack//G.U. Vol.3 歩くような速さで」の解説
三爪痕の正体は、志乃の仇はオーヴァンだった。あまりの事実に驚愕したハセヲだったが、その奥に隠された真実を突き止めるべくオーヴァンから逃げない決意を新たにする。同時に、シラバスやガスパーの姿から、もう一連の出来事は自分達だけではなく「The World」のプレイヤー全体の問題だと改めて実感するのだった。 しかしその矢先、知識の蛇がAIDAと融合した榊によって乗っ取られ、八咫も追放されてしまう。榊はAIDAなどの機密情報や、自身がAIDAを操れる事をネタにCC社上層部を抱き込んでしまったのだ。G.U.の主導権を握ったと豪語する榊だったが、当然ハセヲ達は従う訳もなく去っていく。だがそれは、「The World」に居る限り常に榊に監視される事を意味していた。 ひとまずCC社内の情報収集をパイに任せ、シラバス達と過ごしながら報告を待つハセヲだったが、やがて竜賢宮の宮皇太白による「PKトーナメント」の開催が宣言される。同時にルートタウンにおいてもPK行為が解禁されるという前代未聞の事態に、「The World」は無法地帯と化していく。天狼に呼び出されて太白の試合を見たハセヲは、彼の愛剣「マクスウェル」がAIDAに感染し、太白自身をも汚染している事を知った。そしてそれを仕組んだ榊は、ハセヲ達にPKトーナメントに参加しなければAIDA種子を「The World」にばらまくという脅しをかけてきた。明らかに罠だが、ハセヲはプレイヤー達の居場所を守る為に戦うことを決意。クーンと、完全に憑神に開眼したアトリを加えてPKトーナメントへ参加する。しかし何故かエンデュランスは協力を拒み、去っていく。朔もそれについて行ってしまった。 「The World」全体がAIDAサーバー化しつつある影響かPKトーナメントには血気盛んなPKばかりではなく、仲間であるはずの大火や松までもが参加を表明していた。そしてかつてハセヲをPKしたアスタとIyotenの姿も。やがて始まったPKトーナメントだが、トーナメントとは名ばかりのハセヲ達の処刑場であった。AIDAサーバー化したアリーナにて出場者も観客も狂気に染まる中、襲い来るPK達をハセヲ達は難無く撃退して2回戦にコマを進める。しかし、太白を救うべく参加していた天狼はAIDAに感染した改造PCチーム「ヘテロ三人衆」に敗北して未帰還者になってしまった。 2回戦の相手はアスタとIyotenだった。あれからも初心者狩りを続けていた二人にハセヲは激怒し、打ち負かす。彼らに対して負の感情を爆発させて憑神の暴走を招くことが榊の思惑だったが、ハセヲはもう「死の恐怖」ではなく、それを跳ね除けられるほどに成長していた。3回戦は大火との戦い。正々堂々戦い、勝利するハセヲだったが、榊によって紅魔宮で憑神を使って勝利した時の映像が暴露され、ハセヲは卑怯者のチーターとして観客達の悪意の目に晒されてしまう。そのまま参加資格も剥奪されて処断されそうになったが、不正な力に自身が負ける訳が無いと豪語する太白によって失格は取り消される。そしてその横にはエンデュランスと朔望もいた。 一転してチート使いの汚名を着せられ、エンデュランスと朔望の裏切りも受けたハセヲ。続く決勝戦はヘテロ三人衆との戦いだが、彼らも榊の傀儡にされて苦しんでいた。大火の言葉で迷いを振り切ったハセヲは卑怯者の誹りも関係無く躊躇わず憑神を使い、AIDAを駆除する。 タイトルマッチではAIDAの剣を使いこなす太白を相手に、クーンとの連携で剣を破壊する。飛び出したAIDAをハセヲ自身の意志力で撥ね退けるが、憔悴した所を榊に狙われてしまう。その寸前、榊を貫いたのはエンディランスの剣だった。彼は最初から榊を討つ隙を伺っていたのだ。逆に窮地に追い込まれた榊はAIDAに身も心も委ねる。ハセヲはアトリ、クーン、エンデュランスの力を受け取って立ち上がり、遂に榊を倒した。だが榊もオーヴァンに利用され、暴走していた道化に過ぎなかった。 榊が消えたことでCC社内では責任の擦り付け合いが始まり、その隙にパイは知識の蛇を取り戻した。八咫はリアルで保護されたものの、プライドをズタズタに傷つけられたショックで殻に閉じこもっていた。やがて八咫は密かにオーヴァンの元へ向かい、彼への憎悪と嫉妬から憑神フィドヘルに開眼、暴走してしまう。彼が最後の碑文使いだったのだ。パイと共に八咫の元へ向かったハセヲはフィドヘルを沈静化し、「運命の預言者」たるフィドヘルは不気味な予言を残して八咫へと戻った。パイに叱責されて八咫はひとまず冷静さを取り戻し、G.U.に復帰した事でフィドヘルの予言の解析を始める。その間、望はAIDAを纏う少女PC「アイナ」と友達になっていた。彼女と共に消えた望を追ってハセヲ達は認知外領域に向かうが、望は保護したもののアイナの行方も正体も分からず終いだった。 フィドヘルの予言がオーヴァンを指示している事に気付いたG.U.の面々だが、そこにオーヴァン自身から連絡が入り、指定したエリアへ来るように言う。オーヴァンと最後の決着を付けるべく、ハセヲは6人の碑文使いと共に指定のエリアから「The World」のブラックボックス「創造主の部屋」へと進入する。そこにはオーヴァンと、あの少女「アイナ」がいた。襲い来るオーヴァンにハセヲは全力でぶつかる。再び発現したコルベニク2ndも下し、遂にハセヲは勝った。そしてそれこそがオーヴァンの望みだった。 アイナはオーヴァンの妹で、離れて暮らしているが故に兄妹が会えるのは「The World」だけだった。そしてここは二人の秘密の場所だった。しかし突如現れたAIDA「Triedge<トライエッジ>」により、二人の幸せな時間は破壊される。Triedge<トライエッジ>からアイナを庇ったオーヴァンは寄生され、その手でアイナを未帰還者にしてしまった。それ以来、オーヴァンはアイナを救うために「黄昏の旅団」を結成し、ハセヲを育てた。しかし志乃をPKした事で立ち止まれなくなり、自身の全てを捧げ、多くの者を巻き込み、犠牲にしてきた。ハセヲに全ての碑文を喰らわせること。その完全となった「死の恐怖」をキーに自身の碑文の力「再誕」(=The Worldの初期化プログラム)を発動させること。それによってAIDAを全て消し去ろうとしたのだ。凄まじい爆発が巻き起こり、爆心地にいたハセヲのPCは破損。碑文使いが故に、リアルの精神も深刻なダメージを受けた。 自身の精神の中でハセヲは「The World」に刻んできた想いを振り返る。そこにもう一人のハセヲが現れ、煽りの言葉で精神に揺さぶりをかけるも、「関わってきた全てに関わりぬく」と決意したハセヲははっきりと意志を貫いた。それを聞いた彼は「俺はもうお前には必要ないな」と去ろうとしたが、ハセヲは彼…スケィスを引き止め、「お前は俺だ」と言って受け入れた。碑文と精神の繋がりを取り戻したハセヲは目覚める。目覚めた時、ハセヲのPCは見たこともない姿に変わっていた。実はハッカーであった欅によって改造され、仕様外の「Xthフォーム」へと進化していたのだ。 再誕の爆発の後、ハセヲ達は欅が中心となるネットスラム「タルタルガ」に保護されていた。ネットスラムとは何なのか、欅が何者なのか、オーヴァンがどうなったのか、疑問は尽きないがひとまず戦いは終わった。再誕の影響により現実世界は「第三次ネットワーククライシス」と呼ばれるほどの大混乱に陥っていたが、それと引き換えにAIDAは全て駆逐され、未帰還者も徐々に回復してきているという。だが志乃はまだ戻ってきていない。欅は「危機の火種はまだ消えていない」と語り、フィドヘルの予言にも不可解な部分が残っている。まだ全てが終わった訳ではない事をハセヲ達の誰もが予感していた。 八咫に呼び出されてモーリー・バロウ城砦に向かったハセヲは、崖の底に禍々しい異形の怪物が映し出される様を目撃する。その名は反存在クビア。7年前の戦いに現れたそれは「黄昏の腕輪の影」として生まれた怪物であったが、今そこに見えたクビアは再誕という大き過ぎる力の反動によって生まれた「碑文使いの影」であった。このまま増長を続ければ、今の混乱など比較にならない危機が現実世界を襲うという。かつての戦い同様、クビアを前に奮起した八咫を正式に仲間に加え、ハセヲも最後までこの「世界」を守り抜く決意を固める。 丁度その頃、意識を取り戻したアイナから連絡があった。彼女と対面するハセヲだったが、アイナはオーヴァンが昏睡状態に陥ったことを告げ、ハセヲを罵る。更にオーヴァンはCC社の情報操作で、再誕のみならずAIDA騒動やネットワークトラブルの全ての罪を被せるスケープゴートにされていた。アイナは全てを兄に押し付けたCC社への怒り、兄のいない「世界」への絶望から自暴自棄になるも、望の叱責によって頭を冷やし、反省するのだった。 クビアの活性化により、「The World」のみならずネットワーク全体に膨大な負荷が掛かり始めた。真のネットワーククライシスが迫っている。ハセヲはこの世界の神である究極AI・Auraの意思を仰ぐべく八咫、アイナと共にグリーマ・レーヴ大聖堂へ向かう。そこでアイナがオーヴァンから預かった「黄昏の碑文」の原文と、全ての碑文を得て成長したハセヲの力でAuraを呼び覚まそうとする。しかしそこへ、以前は三爪痕と呼んでいた蒼い炎を纏う双剣士「カイト」が仲間の羽男「バルムンク」と裸男「オルカ」と共に現れる。彼ら「三蒼騎士」はかつての戦いの英雄を模してAuraが生み出した自律AIであった。三蒼騎士はハセヲに戦いを挑んできたが、アイナに舞い降りたAuraの言葉で剣を収める。しかしAuraは「世界」を救う道を示してはくれなかった。 クビアの活性化により、「The World」が汚染されていく。ハセヲ達は知識の蛇を放棄し、一般PCも全て連れてネットスラムに退避する。このままではネットの崩壊も時間の問題であり、現実でもネットワークの消滅による未曾有の惨事が迫っていた。絶望的な状況の中、ハセヲは諦めず戦う意志を訴える。欅はハセヲの言葉をメールで流し、一般PC達にも決起を促した。クビア本体を補足するまで、その走狗たるクビアゴモラの群れと戦う戦力が必要なのだ。やがて共に戦うべく大勢のPCが駆け付けた。分かりあった者達は勿論、かつて敵対していた者達、そして復帰した未帰還者。多くの仲間達の支えを受け、ハセヲ達碑文使いはクビア本体との最後の決戦に挑む。 遂にクビア本体と対峙した碑文使い達は全ての碑文の力をスケィスに集中し、クビアに戦いを挑んだ。激闘の末、クビアに大きな打撃を与えるも撃破には至らない。ハセヲ達は内部からコアを破壊するべくクビアの体内に飛び込み、中心部にて「クビアコア」との真の最終決戦が始まった。やがて追い詰められたクビアコアは自爆によってネットワークを道連れにしようと目論む。対抗するには碑文の対消滅を狙うしかないが、こちらはオーヴァンが欠けている。それでも一か八かコアに特攻を仕掛けるハセヲ。しかしやはり力が足りずハセヲは光に包まれていく。そこに現れたのはAuraに導かれたオーヴァンの意識だった。彼の加勢を受け、ハセヲは「The World」に刻んできた想いのすべてを込めた一撃をクビアコアに叩き込む。コアは完全に破壊され、遂にクビアは消滅した。しかし役目を終えたオーヴァンもまた、ハセヲの目の前で消えて行った。 クビアの消滅によって真の第三次ネットワーククライシスは回避された。未帰還者達も目覚め、「The World」を巡る事件は終わったのだ。ハセヲの元に志乃からのメールが届く。彼女の待つグリーマ・レーヴ大聖堂へ向かったハセヲは遂に志乃との再会を果たした。そこにアトリも現れた。志乃が呼んだらしいが、ハセヲと志乃の二人を前に身を引くように走り去っていく。何も言えなかったハセヲだが、志乃の「素直になりなさい」という言葉を受け、駆け出していく。 エリアを出ようとしたアトリがふと振り返ると、来るはずが無いと思っていたハセヲが追いかけて来た。その姿に、アトリは驚きながらも笑顔で応えるのだった。
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