截るとは? わかりやすく解説

き・る【切る/斬る/伐る/×截る/×剪る】

読み方:きる

【一】[動ラ五(四)

つながっているものを断ったり、付いているものを離したりする。特に、刃物などでものを分け離す。「を—・る」「爪(つめ)を—・る」「二センチ角に—・る」

刃物などで人を傷つけ、または、殺す。「一刀のもとに人を—・る」

鋭利なもので、からだの一部を傷つける。「ナイフで手を—・る」

切開手術をする。「盲腸を—・る」

ふさがっているものや閉じてあるものを開ける。「封を—・る」

遠慮なく鋭く批判する。「芸能界を—・る」

㋐溝をほる。「ねじ山を—・る」

部屋土間一部掘り下げて炉やこたつをつくる。「いろりを—・る」

謄写版のやすりの上で、鉄筆文字を書く。「原紙を—・る」

続いている物事を、そこでやめたり断ったりする。「話を—・る」「電話を—・る」

続いている人との関係なくする。「縁を—・る」

器械操作して電流止める。「スイッチを—・る」「ラジオを—・る」

㋓道や列などを横切って通る。「行列を—・って進む」

券などにパンチ入れたり、その一部離したりする。「切符を—・る」

振り落としたり、したたらせたりして水分などを取り去る。「傘のしずくを—・る」「ざるに上げて水気を—・る」

一面広がっているものを分けるようにして勢いよく進む。「波を—・って走る」「肩で風を—・る」

10 トランプ・カルタ・花札などで、をよくまぜ合わせる。「カードをよく—・って配る」

11

囲碁で、相手石の連続を断つ。

将棋で、駒(こま)を交換し、手に持つ。特に、大駒小駒交換する。「飛車を—・る」

12 免職解雇除名する。「従業員の首を—・る」

13 物事区切りをつける。

時期数量限定する。「期限を—・る」「先着一〇〇名で—・る」

㋑ある基準数値以下・以内にする。割る。「一〇メートル一〇秒を—・る」「元値を—・って売る」

伝票小切手などを発行する。「小切手を—・る」

14 際立った、または、思いきった行為動作をする。

㋐他に先立って始める。「彼がまず口を—・った」「攻撃火蓋(ひぶた)を—・る」

威勢のいい、または、わざと目立つような口ぶり態度をする。「たんかを—・る」「札びらを—・る」

歌舞伎や能で、強い感情を表すためにある目立つ表情動作をする。「面(おもて)を—・る」「見得(みえ)を—・る」

15 ハンドル・舵(かじ)などを操作して、進む方向変える。「ハンドルを右に—・る」「カーブを—・る」

16 卓球・テニス・ゴルフなどで、打球特殊な回転与えたり、その進路曲げたりするように打つ。カットする

17 トランプで、切り札出して勝負に出る。「クラブエースで—・る」

18 空中きまった形を描く。「手刀—・って懸賞受け取る」

19 (「鑽る」とも書く)石と金属を打ち合わせたり、木と木をこすり合わせたりして発火させる。「火を—・る」

20動詞連用形付いて

㋐完全に、また、最後までその行為をする。…し終える。…し尽くす。「力を出し—・る」「売り—・る」

限界にきて、これ以上事態考えられない状態である。すっかり…する。「疲れ—・る」「弱り—・った表情

きっぱり…する。「引き止めるのを振り—・る」「関係を断ち—・る」

21 物事決定する終える。

「いまだ勝負も—・らぬに」〈今昔二八三五

22 (木を切って)つくる。

今年はたびをも—・ってはかせい」〈和泉流狂・木六駄

[補説] 広く一般的には「切る」を用い、人などには「斬る」、立ち木などには「伐る」、枝・葉・花などには「剪る」、布・紙などには「截る」を用いことがある

[可能] きれる

【二】[動ラ下二「き(切)れる」の文語形

[下接句] 大見得を切る肩で風を切る金片(かねびら)を切る・久離(きゅうり)を切る・九字(くじ)を切る・口を切る口火を切る首を切る鯉口(こいぐち)を切る・さくを切る札片(さつびら)を切る・自腹を切る杓子(しゃくし)で腹を切る十字を切る正面を切る・白(しら)を切る・仁義を切る・堰(せき)を切る・啖呵(たんか)を切る・手を切る泣いて馬謖(ばしょく)を斬(き)る・肉を切らせて骨を切る腹を切る火蓋(ひぶた)を切る・臍(へそ)の緒切ってから・棒先を切る身を切る見得を切る身銭を切る・髻(もとどり)を切る・元結を切る指を切る連木で腹を切る





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