バーレーワインとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 食物 > > ワイン > バーレーワインの意味・解説 

バーレーワイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/10 14:58 UTC 版)

バーレーワインの色の範囲は透明度のある深い琥珀色から、曇ったマホガニー色(左)、ほとんど不透明な黒色(右)まで渡る。

バーレーワイン(あるいはバーレイワイン[1])は、エールの一種であり、19世紀イングランドで醸造されたビールを起源とするアルコール度数の強いビールのスタイルの1つ。

概要

19世紀イギリスが発祥とされる[2](2016年から300年以上前とする説もある[3])。イギリスでは気候の関係でブドウが生産できず、フランスワインの人気に嫉妬してワイン並みにアルコール度数が高く、年単位での長期熟成が行えるバーレーワインが開発されたとされている[2][4]。また、ワイン同様に熟成期間が長いほど価値が高いという[2]

ワインと同じぐらいの強さという意味でバーレーワイン(英語: barley wine日本語直訳:麦のワイン、大麦のワイン[3][4])と呼ばれる。しかし、ブドウではなく麦芽から造られるためワインではなくビールである。アメリカ合衆国では、バーレーワインが「barley wine-style ales」と呼ばれるのもこの理由から。このことは、バーレーワインが麦から造ったビールであり、ワインではないということを示している。また、日本の酒税法上でもビールである[3]

特徴

通常のビールのアルコール度数は約5%であり、出来立てを楽しむことが多い[3]。これに対し、バーレーワインのアルコール度数は7%から14%が一般的であり、長期熟成させることが特徴である[3]

使用される麦芽の量や、種類も通常のビールより多くなるため、濃厚で複雑な香りを産む[3]。香りはドライフルーツにも例えられ、ウィスキーブランデーとも似てくる[3]。炭酸も弱めであり、長期熟成によって苦み、甘味、アルコール感、エステル香のバランスが良い[3]

熟成期間が通常のビールの6倍以上かかるため、熟成に用いるタンクの占有期間も長く、維持管理コストがかさむこと、出荷頻度が低下することなどから、日本で製造しているメーカーは多くない[1]

バーレーワインの特性

  • 初期比重: 1.090-1.120
  • アルコール度数: 8.5-12 %
  • 苦味: 50-100 IBU
  • 色: 24-48 SRM

日本のバーレーワインの例

ウィートワイン

ウィートワイン英語: Wheat wine)は、バーレーワインが主に大麦を主原料にして造られるのに対し、小麦を主原料にして造られる高アルコールビールのスタイル。バーレーワイン同様に長期熟成が可能[4]

1980年代アメリカ合衆国で誕生した。日本ではサンクトガーレン[4]などが製造販売している。

関連項目

脚注・出典

外部リンク





バーレーワインと同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「バーレーワイン」の関連用語

バーレーワインのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



バーレーワインのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのバーレーワイン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS