アントシアニンとは? わかりやすく解説

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アントシアニン【(ドイツ)Anthozyanin/(英)anthocyanin】

読み方:あんとしあにん

植物色素アントシアンのうち、アントシアニジンに糖が結合した配糖体


アントシアニン


アントシアン

同義/類義語:アントシアニン
英訳・(英)同義/類義語:anthocyan

花弁赤色などの原因となるフラビン色素

アントシアニン

アントシアニンは、フラボノールから派生したフラボノイド群の一つで、4位のケトン酸素がない。cyanidin, pelargonidin, delphinidinは、アントシアニンに糖が付加したのである。その結合によって植物の花が青、赤、紫といった色を発色する

名前Anthocyanin,Flavylium
アントシアニン

MeSH: 68000872

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アントシアニン


アントシアニン


アントシアニン

花の青色色素総称花青素pH違いなどによって緋色赤色紅色紫色青色呈する色素紫外線によって増産されると言われている。
anthocyaninラテン語で、anthoは「花」、cyaninは「藍色青色」の意)

アントシアニン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/09 14:00 UTC 版)

アントシアニン英語: anthocyanin)は、植物界において広く存在する色素である。果実や花に見られる、赤や青や紫などを呈する水溶性の色素群として知られるアントシアン英語: anthocyan)に分類される化合物の中で、アントシアニジン英語: anthocyanidin)がアグリコンとして糖鎖と結びついた配糖体が、アントシアニンである。植物の抗酸化物質としても知られる。


注釈

  1. ^ 発色団と言っても、ヒトの可視光以外の波長の光を吸収する発色団も含める場合がある。このため、敢えて「ヒトの」と断りを入れてある。参考までに、共役系の広がった構造の場所、つまり、発色団に直接結合した孤立電子対を有した置換基は、助色団と総称され、これは発色団の吸光度を増やす傾向が出る。本稿で関係する助色団は、水酸基メトキシ基である。なお、結合した原子団によっては、逆に発色団の吸光度を減らす場合もある。他に、発色団が吸収する波長域を、動かす原子団も存在する。

出典

  1. ^ a b c 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.155 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
  2. ^ 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.156 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
  3. ^ 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.157 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
  4. ^ 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.147 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
  5. ^ a b 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.148 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
  6. ^ 三菱化学フーズ. “赤色系”. 着色料. 2012年6月28日閲覧。
  7. ^ 片岡茂博、有賀敏明、赤ワインの有効成分プロアントシアニジン : なぜ赤ワインが体に良いのか ファルマシア 1998年 34巻 10号 p.998-1002, doi:10.14894/faruawpsj.34.10_998
  8. ^ a b 有賀敏明、細山浩、徳武昌一、山越純、プロアントシアニジンの機能性解明と開発 日本農芸化学会誌 2000年 74巻 1号 p.1-8, doi:10.1271/nogeikagaku1924.74.1
  9. ^ a b アントシアニン - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所) 更新2018/05/28。2018年9月24日閲覧.
  10. ^ Kalt W, McDonald JE, Fillmore SA, Tremblay F (November 2014). “Blueberry effects on dark vision and recovery after photobleaching: placebo-controlled crossover studies”. J. Agric. Food Chem. 62 (46): 11180–11189. doi:10.1021/jf503689c. PMID 25335781. 
  11. ^ Daneshzad E, Shab-Bidar S, Mohammadpour Z, Djafarian K (July 2018). “Effect of anthocyanin supplementation on cardio-metabolic biomarkers: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials”. Clin Nutr. doi:10.1016/j.clnu.2018.06.979. PMID 30007479. 
  12. ^ Shah K, Shah P (2018). “Effect of Anthocyanin Supplementations on Lipid Profile and Inflammatory Markers: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials”. Cholesterol 2018: 8450793. doi:10.1155/2018/8450793. PMC 5937577. PMID 29850238. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5937577/. 
  13. ^ Nie Q, Feng L, Hu J, Wang S, Chen H, Huang X, Nie S, Xiong T, Xie M (March 2017). “Effect of fermentation and sterilization on anthocyanins in blueberry”. J. Sci. Food Agric. 97 (5): 1459–1466. doi:10.1002/jsfa.7885. PMID 27384605. 
  14. ^ よくある質問 りんご編 |JA全農あおもり 2015年12月9日閲覧


「アントシアニン」の続きの解説一覧

アントシアニン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 08:43 UTC 版)

ワインのフェノール」の記事における「アントシアニン」の解説

アントシアニンは植物界全体見られるフェノール化合物であり、花、果実等の赤色青色寄与している。ブドウでは、熟して果皮の色緑色から赤色黒色変化する時期に、糖とともに含有量増加する大部分ブドウでは、アントシアニンは果皮外側細胞にのみ存在しその内部の果汁無色である。従って、ワイン色素を移すには、発酵したムストブドウ果皮接触させる必要がある。従って、多くの白いスパークリングワインピノ・ノワールやピノ・ムニエ等の赤ワイン用ブドウから作るのと同様にして、赤ワイン用ブドウから白ワイン作るともできる。この例外は、アリカンテ・ブーシェ等のタントゥリエと呼ばれる少数ブドウ品種であり、これらは果実パルプ質にもアントシアニンを含み果汁着色している。 ブドウ中には配糖体としていくつかの種類のアントシアニンが含まれルビーのような赤色から暗い黒色まで、ワイン様々な色に寄与している。ブドウ学者は、この性質ブドウ品種同定利用している。ヨーロッパブドウのアントシアニンは、1分子グルコースとしか結合しないが、雑種アメリカラブルスカ種は2分子結合するアントシアニンを持つ。この現象は、ヨーロッパブドウの持つアントシアニン-5-O-グルコシルトランスフェラーゼ遺伝子二重変異のせいである。20世紀中盤フランスブドウ学者がこの知識用いてフランス中のブドウ畑品種調査行ったピノ種のブドウは、他の品種作るp-クマロイルアントシアニンやアセチルアントシアニンを作らないことでも知られている。 最終的な赤ワイン多様な色は、ワインの酸度によるアントシアニンのイオン化1つ原因である。この場合、アントシアニンは赤色青色無色3つの色になり、これらの色素濃度ワインの色決める。低pHワインではイオン化したアントシアニンの割合高くなり、明る赤色となる。一方、高pHだと青色無色色素多くなるワイン熟成にともない、アントシアニンはワイン含まれるタンニンピルビン酸アセトアルデヒド等の他の酸や化合物反応して、よりれんが色色合い変わってくる。これらの分子ポリマー形成し最終的にはその溶解度上回りワインボトルの底に沈殿物として溜まる。ピラノアントシアニンは、赤ワイン熟成中や発酵中やミクロオキシジェナシオンによる熟成中に酵母により形成される化合物である。

※この「アントシアニン」の解説は、「ワインのフェノール」の解説の一部です。
「アントシアニン」を含む「ワインのフェノール」の記事については、「ワインのフェノール」の概要を参照ください。


アントシアニン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 14:08 UTC 版)

ヨーロッパブドウ」の記事における「アントシアニン」の解説

ブドウの品種には、果皮赤色を色づかせるアントシアニンが豊富に含まれるブドウ見つかった最も基本的な5種類のアントシアニンは以下の通りシアニジン-3-O-グルコシド デルフィニジン-3-O-グルコシド(英語) マルビジン-3-O-グルコシド ペチュニジン-3-O-グルコシド(英語) ペオニジン-3-O-グルコシド(英語) グラシアーノ(英語) のような品種には以下の成分含まれる場合がある。 アセチル化アントシアニン シアニジン-3-(6-アセチル)-グルコシド(英語) デルフィニジン-3-(6-アセチル)-グルコシド(英語) マルビジン-3-(6-アセチル)-グルコシド(英語) ペチュニジン-3-(6-アセチル)-グルコシド(英語) ペオニジン-3-(6-アセチル)-グルコシド(英語) クマロイル化アントシアニン シアニジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) デルフィニジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) シス-マルビジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) トランス-マルビジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) ペチュニジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) ペオニジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) カフェオイル化アントシアニン マルビジン-3-(6-p-カフェオイル)-グルコシド(英語) ペオニジン-3-(6-p-カフェオイル)-グルコシド(英語)

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「アントシアニン」を含む「ヨーロッパブドウ」の記事については、「ヨーロッパブドウ」の概要を参照ください。

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