酢酸ﾍﾞﾝｼﾞﾙ

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酢酸ベンジル

分子式：	C9H10O2
その他の名称：	Benzyl acetate、Acetic acid benzyl、NCI-C-06508、Acetic acid benzyl ester、Acetic acid phenylmethyl ester、Benzyl=acetate、Benzyl alcohol acetate、Benzenemethanol acetate、Benzylacetate、ベンジルアセタート
体系名：	ベンゼンメタノールアセタート、酢酸フェニルメチル、ベンジル=アセタート、酢酸ベンジル、ベンジルアルコールアセタート

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動く香りの分子事典

酢酸ベンジル

名称	酢酸ベンジル
英名	benzylacetate
別名	酢酸フェニルメチルエチル，酢酸ベンジルエステル
化学式	C9H10O2
香り	花臭
状態	l (無色)
融点／℃	-51
沸点／℃	213
比重	1.050(d25/4)
性質	有機溶媒に易溶／水に不溶
用途	ジャスミン系調合香料，化粧品用調合香料，食品用調合香料
有機性	180
無機性	75
分子データ

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ウィキペディア

酢酸ベンジル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/01/05 03:39 UTC 版)

酢酸ベンジル
IUPAC名 Benzyl acetate
識別情報
CAS登録番号	140-11-4
PubChem	8785
ChemSpider	13850405
UNII	0ECG3V79ZJ
KEGG	C15513
ChEBI	CHEBI:52051
SMILES c1ccccc1COC(=O)C CC(=O)OCc1ccccc1
InChI InChI=1S/C9H10O2/c1-8(10)11-7-9-5-3-2-4-6-9/h2-6H,7H2,1H3  Key: QUKGYYKBILRGFE-UHFFFAOYSA-N  InChI=1/C9H10O2/c1-8(10)11-7-9-5-3-2-4-6-9/h2-6H,7H2,1H3 Key: QUKGYYKBILRGFE-UHFFFAOYAD
特性
化学式	C6H5CH2OCOCH3
モル質量	150.18 g/mol
外観	無色液体
匂い	ジャスミン様の甘い香り
密度	1.054 g/ml
融点	−51.5 °C, 222 K, -61 °F
沸点	212 °C, 485 K, 414 °F
水への溶解度	0.31 g/100 mL
溶解度	ベンゼン、クロロホルムに溶ける アルコール、エーテル、アセトンと混和
屈折率 (nD)	1.5232
危険性
NFPA 704	1 1 0
引火点	102 °C (216 °F; 375 K)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

酢酸ベンジル（さくさんベンジル、ベンジルアセテート、benzyl acetate）は分子式 C₉H₁₀O₂ で表される有機化合物で、ベンジルアルコールと酢酸が縮合したエステルである。消防法による第4類危険物 第3石油類に該当する^[1]。

酢酸ベンジルは多くの花に見られ、特にジャスミン、イランイラン、トベラ、クチナシなどの精油の主成分である。これ自体がジャスミン様の甘い香りを持っており、香水や化粧水に使われる^[2]。またシタバチ類のオスを誘引する化合物（フェロモン）の一つでもあり、研究のためにこれらのハチを捕まえる際の罠に使われる^[3]。

さらに、酢酸ベンジルはプラスチックや樹脂、酢酸セルロース、硝酸エステルなどを溶かす溶媒としても用いられる。脂溶性が高く、皮膚に触れると脱脂を起こす。

出典

1. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
2. ^ ロジャ・ダブ 『フォトグラフィー 香水の歴史』 新間美也監修、原書房、2010年、62頁。
3. ^ Schiestl, F.P.; Roubik, D.W. (2004). "Odor Compound Detection in Male Euglossine Bees." J. Chem. Ecol. 29: 253–257. doi:10.1023/A:1021932131526.