護拳とは? わかりやすく解説

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護拳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/25 14:41 UTC 版)

護拳(ごけん)は、刀剣十手などの武器において、に付属し、柄を握る拳を守る部具の名称。「護拳部」とも表記される。その役割上、と同じコンセプトの防具であるが、護拳には、刀剣を激しく扱う際に手が滑って柄を離して落としてしまうといったことを未然に防ぐ役割(利点)もある。ただし、護拳があることによって、柄を回転させて刃先を返す動作・術・技(とっさ的な峰打ちも含まれる)が用いられないという欠点(運動・柔軟性の欠如)もあり、そうした防具に頼る姿勢をよしとしない考え方の上では、修練の上でも、好まれなかった国もある(例として、中世以降の日本武術流派では、柄を回転させる術が含まれる)。


  1. ^ 栃木市「七廻り鏡塚古墳」出土大刀(玉纏大刀)を復元したものがある。この他、奈良県立橿原考古学研究所附属博物館においても復元品は見られる。
  2. ^ 白石太一郎 『玉纏大刀考』「国立歴史民俗博物館研究報告」第50集 1993年
  3. ^ 後世、サーベル様式に影響された軍刀においても、日本陸海軍共に、「護拳が邪魔」であるといったクレームが出ており(軍刀の項「海軍」を参照)、近代においても日本人は柄に護拳がある事に対して、操作性に不便さ・違和感を抱いていた事がわかる(環境によっては、物に引っかかる恐れもある)。
  4. ^ 『異説まちまち』の記述として、柳生三厳は鍔に赤銅を用いていたが、赤銅は時として斬り落とされるほど柔らかいものであり、兵法(武芸)家に似合わないと人がいうと、三厳は「拙者においては鍔を頼むことはない」と答えたと記される。


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