わた【綿/×棉/草=綿】
読み方:わた
1 アオイ科ワタ属の植物の総称。古くから重要な繊維作物として栽培され、アジア綿(めん)・エジプト綿・海島綿・陸地綿などがある。日本では江戸時代から盛んになった。栽培されるのはインドワタの変種で、一年草。高さ約1メートル。葉は手のひら状に三〜五つに裂ける。夏から秋に、黄や紅色の5弁花が咲く。果実は卵形で、褐色に熟すと裂開し、中の多数の種子に生じた白く長い毛が露出する。この実綿(みわた)を摘み取り、毛(綿花)と種子(綿実(めんじつ))とに分けて利用する。《季 花=夏 実=秋》「—の実を摘みゐてうたふこともなし/楸邨」
2 木綿綿(もめんわた)・真綿・絹綿・化学繊維綿などの総称。古くは蚕の繭からとった真綿をさしたが、木綿が普及してからは主に木綿綿をさすようになった。綿織物などの紡績用や布団綿・中入れ綿・脱脂綿などに利用。《季 冬》「—を干す寂光院を垣間(かいま)見ぬ/虚子」
[下接語] 厚綿・石綿・入れ綿・薄綿・打ち綿・青梅(おうめ)綿・置き綿・菊の被(きせ)綿・着せ綿・絹綿・木綿・繰り綿・小袖(こそで)綿・裾(すそ)綿・種綿・血綿・摘み綿・唐(とう)綿・中綿・抜き綿・引き綿・含み綿・布団綿・穂綿・丸綿・真綿・木綿(もめん)綿・結(ゆい)綿
ワタ属
(草綿 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/17 06:35 UTC 版)
ワタ属(ワタぞく、Gossypium spp.、英: cotton plant)は、アオイ科の属の一つ。約40種の多年草からなる。世界各地の熱帯または亜熱帯地域が原産。子房が発達して形成される朔果 (boll) の内部の種子表面からは白い綿毛が生じ、これを繊維として利用するため栽培される。この繊維は綿(木綿)として利用される。
- ^ Gossypium L.
- ^ Gossypium The Plant List
- ^ 『ワタ(陸地棉)の宿主情報』農林水産省、2018年12月4日 。
- ^ a b c Genetically modified plants: Global Cultivation Area Cotton
- ^ Acreage 2009
- ^ Acreage 2010
- ^ Global Status of Commercialized Transgenic Crops: 2003, page 4, ISAAA
- ^ ISAAA Series of Biotech Crop Profiles: Bt Cotton in India: A Country Profile, Bhagirath Choudhary and Kadambini Gaur著, July 2010, ISBN 978-1-892456-46-5
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