筓とは? わかりやすく解説

けい【×笄】

読み方:けい

[音]ケイ(漢) [訓]こうがい

かんざしかんざしをさす。「笄年/加笄」


こう‐がい〔かう‐〕【×笄】

読み方:こうがい

《「かみかき(髪掻)」の音変化

髪をかき上げるのに使った、箸(はし)に似た細長い道具。銀・象牙などで作る

女性の髷(まげ)に横に挿して飾りとする道具金・銀水晶瑪瑙(めのう)・鼈甲(べっこう)などで作る

刀の鞘(さや)の差表(さしおもて)にさしておく篦(へら)状のもの。髪をなでつけるのに用いる。

笄髷(こうがいわげ)」の略。

笄の画像 笄の画像
(3)

読み方:コウガイ(kougai)

髪飾の一種

別名 加美賀岐


小柄・笄(こずか・こうがい)

●本来小柄は細工用の小刀、あるいはぺ-パーナイフなどとして用いられ工作小刀の柄であり、また、笄は髪の乱れ直すなどの身嗜を整える際に用いられる小道具であった。共に武士にとって最小限必要な身の回り道具として、笄は鞘の表に小柄は差裏備えられ、後に拵の装飾として発展した装剣金具でもある。●小柄に収められる小刀穂は刀子変化したものとも、短刀小形化したものとも考えられているが、工作用の小刀として独自の道を歩んだものと考えて良いであろう。現在見られる定形化された小柄は主として室町時代後期以降のものである。●長方形の小柄は、小刀(なかご)を差し込んで用いるところから薄い筒状構造とされており、小刀差し込む側を戸口(こぐち)、その反対側を戸尻(こじり)、小刀の刃側を刃方、棟側を棟方称す図柄描かれている部分地板称し方形一段鋤き下げられ部分に、図柄彫り表わされた地板嵌め込む手法と、地金本体そのまま彫り込んで図柄表現する方法とがある。この図柄描かれ周縁の、一段高仕立てられ部分小縁(こべり)と称し裏面と共に薄い金の板で覆われ金哺み処理がなされている場合も多い。図柄描かれている表に対して裏面の地を裏板。ここに、装飾滑り止め目的とした鑢目を施す例が多く銘文一般的に裏板刻されるが、棟方戸口戸尻に刻される場合多くあり、まれには表面にあるものもみられる。●笄は小柄とは異なり多くは一体の地金から成っている。図柄描かれている部分は小柄と同様に地板称し時代の上るものは直接図柄彫り込んで表現する例が多い。裏面の裏板が金哺仕上げとされた例は江戸期以降に多い。拵の笄収められる際、内に挿入される部分を竿、その先端を穂先、これとは反対先端を耳掻と称しまた、頭、耳先などとも称する。耳掻部分の、小さなとなった内側を貝の内、その付け根を頸、さらに下部左右に張っている部分を肩、図柄施されている幅の最も広い部分を胴、さらには下部なだらかに細く仕立てられている部分を、雉子の股に見立てて雉子股と称する地板の鋤き下げ部分は、上部洲浜形すはまがた)に造り込みその先端に蕨手わらびて)を配し下端木瓜形としている。

笄(こうがい)

髪掻とも書かれるように、本来は髪を掻いた耳垢を落とす等、身だしなみ目的用いるために打刀拵鞘口辺り収めたものだが、江戸時代には小柄と同様、金工芸術表現対象となり、多く名品製作されることになった小柄及び目貫同作とされた場合、特にこれを三所物称し江戸期至って小柄笄が大小拵の正式な小道具とされたのは、やはり武士の身だしなみにかかわる道具として重要な役割りを持たされていたためであろう

こうがい〔笄〕

冠の左右に出ている横棒のこと。なお、女性かんざし一種も笄という。

笄(こうがい)

髪に挿す飾りのこと。素材デザインは様々で、挙式時には気品のあるべっこう製のもの、色打掛では華やかな珊瑚真珠製のものが用いられる

読み方:こうがい

  1. 牛。〔第七類 雑纂
  2. 牛を云ふ。笄をさしたる髪より牛の頭を連想したるもの。
  3. 牛をいう。笄をさしたる髪より牛の頭を連想したのである
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/29 15:25 UTC 版)

(こうがい、「髪掻き」の転訛[1])とは、髪を掻き揚げてを形作る装飾的な結髪用具[2]。ただし次第に結髪後に髪を飾るものに変化した[2]中国由来のもので現代中国語ではジー(jī)と読む。笄は頭がかゆい時に髪型を崩さずに髪を掻く道具「髪掻 (かみかき)」からきているという説がある[3]




  1. ^ カミカキ → カウガイ → コーガイ。ミ → ウ + 濁音ウ音便キ → イイ音便による変化。
  2. ^ a b c d e f 沼津市歴史民俗資料館資料館だより vol.36 No.4 沼津市歴史民俗資料館、2019年10月1日閲覧。
  3. ^ a b c 冠婚葬祭豆知識 花嫁 一般財団法人東海冠婚葬祭産業振興センター、2019年10月1日閲覧。


「笄」の続きの解説一覧

出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 05:07 UTC 版)

発音(?)

熟語: 日本語



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「笄」の例文・使い方・用例・文例

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