琵琶湖における資源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/09 03:37 UTC 版)
琵琶湖において1994年以前は 150t から 350t の安定した漁獲量を保っていたが、1996年以降では年間の漁獲量が最盛期の1/10未満(2004年 5t、2008年 10t)という年が続き、価格が急騰。現在は高級食材の1つとなってしまった。 生息数激減の背景として下記に列挙する幾つかの説がある。 湖岸の改変により産卵場所が減少。湖岸堤が建設され内湖と本湖(琵琶湖)間の移動が阻害された。 越冬場所となる沖合深層域の環境悪化。冬季の表層水と深層水循環が起きにくくなり、深層水の酸素濃度低下。また、深層域に貧酸素水塊が生じている可能性も指摘されている。 人工的な水位操作による変動量の増加。琵琶湖総合開発事業により瀬田川洗堰の操作に伴う水位変動が原因で産卵床が露出。 在来生物増加による捕食圧増加。カワウ、カワアイサによる捕食圧増加が指摘されている。 外来生物による影響。ブラックバス(オオクチバス・コクチバス)やブルーギル等、肉食性外来魚による食害などが原因の1つとも言われている。 過剰な漁獲圧。 交雑による遺伝的攪乱等。 このため琵琶湖を擁する滋賀県や周辺の自治体は、産卵場所となる浅水域の確保・整備や外来魚の駆除、さらにはホンモロコの養殖や放流を積極的に行うなど、水産資源の確保に努めている。
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