気管とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > ヘルスケア > 医療 > 気管 > 気管の意味・解説 

き‐かん〔‐クワン〕【気管】

読み方:きかん

脊椎動物喉頭(こうとう)に続き気管支までの膜性の管。呼吸の際の空気通路で、食道の前を下がり、分岐して左右両肺につながる。発声にも関与する

昆虫など、甲殻類以外の節足動物がもつ呼吸器官表皮体内陥入し、樹枝状に分かれて広がった管。体表気門から入った空気各部に送る。

「気管」に似た言葉

気管

同義/類義語:気管系
英訳・(英)同義/類義語:trachea, tracheae

昆虫クモ類外呼吸器官外部開口した気門から空気取り入れ、気管から気管小枝へと空気流通させてガス交換を行う。
「生物学用語辞典」の他の用語
個体の器官や組織など:    気孔  気泡体  気管  気管小支  気管支  気管支樹

気管

【仮名】きかん
原文trachea

気道のうちの喉頭から気管支(肺につながる太い気道)までの部分のこと。「windpipe(気管)」とも呼ばれる

気管、喉笛

【仮名】きかん
原文windpipe

気道のうちの喉頭から気管支(肺につながる太い気道)までの部分のこと。「trachea(気管)」とも呼ばれる

気管・気管支軟化症

気管・気管支軟化症は,息を吐いたときに気管や気管支の断面扁平となり,内腔狭くなる病気です.原因気管支の近くにある大きな血管(大動脈)による圧迫や,気管の壁の中軟骨がもろく弱いため,あるいは気管の発育異常によるものです.先天性食道閉鎖症の約10%治療を必要とする気管軟化症が合併します.

主な症状は,犬が吠えるような咳(犬吠咳嗽),息を吐くときや泣いたとき,ミルクを飲むときにのどがゴロゴロ鳴ったりしますまた,繰り返す肺炎をきたすこともあります.気管軟化症では胸部X線側面像で気管が扁平見えることがあります最終的な診断はシネトラキオグラフィー(安静呼吸時の気管の内径変化から診断する方法)や,気管支鏡検査によって行います.気管の外からの圧迫疑われるときは,造影CT大動脈造影を行うこともあります

治療はおもに理学療法感染対策などの内科的な治療行い多く2歳頃までに症状徐々に軽快します.しかし,生命の危険があるときや,人工呼吸器助け長期わたって必要なとき手術考慮します.気管軟化症に対す手術は,圧迫している大動脈前方引っ張って気管の内腔広げることを目的にした大動脈胸骨固定が行われます気管支軟化症に対す手術には,扁平化して狭くなっている気管支の一部切り取って気管とつなぎ合わせる方法気管支の外側ステントという強度のある円筒支える外ステント術,あるいは内視鏡使って気管内にステント挿入する方法あります

気管

喉と気管支とをつなぐ管。

ノドスジ・フエガラ(食道・気管)

ノドスジ カルシウム多く含んでます。軟骨部分が多いため、コリコリとした歯ごたえがあり、あっさりとした味をしています。煮込んだり、焼いたりしてお使いください

気管

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 15:49 UTC 版)

気管(きかん、英語: trachea)は、一部の動物の体において、空気を取り入れるための管状呼吸器である。脊椎動物節足動物有爪動物にこの名称の器官が存在するものの、それぞれの起源と機能は異なる。共通点は空気の流通する管だという点である。


  1. ^ 電磁式磁力計とタバコの害”. 2018年12月27日閲覧。
  2. ^ Cohen, David, Satoaki F. Arai, and Joseph D. Brain. "Smoking impairs long-term dust clearance from the lung." Science 204.4392 (1979): 514-517.
  3. ^ a b c d 坂井建雄、河原克雅『カラー図解 人体の正常構造と機能 第3版』日本医事新報社、2017年、14頁
  4. ^ 第2版,世界大百科事典内言及, 日本大百科全書(ニッポニカ),百科事典マイペディア,精選版 日本国語大辞典,ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,デジタル大辞泉,世界大百科事典. “気門とは” (日本語). コトバンク. 2022年5月20日閲覧。
  5. ^ a b c d e Hilken, Gero; Rosenberg, Jörg; Edgecombe, Gregory D.; Blüml, Valentin; Hammel, Jörg U.; Hasenberg, Anja; Sombke, Andy (2021-01-01). “The tracheal system of scutigeromorph centipedes and the evolution of respiratory systems of myriapods” (英語). Arthropod Structure & Development 60: 101006. doi:10.1016/j.asd.2020.101006. ISSN 1467-8039. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1467803920301298. 
  6. ^ 日本国語大辞典, 精選版. “気管系とは” (日本語). コトバンク. 2022年5月20日閲覧。
  7. ^ Schmitz, Anke (2013), Nentwig, Wolfgang, ed. (英語), Tracheae in Spiders: Respiratory Organs for Special Functions, Springer, pp. 29–39, doi:10.1007/978-3-642-33989-9_3, ISBN 978-3-642-33989-9, https://doi.org/10.1007/978-3-642-33989-9_3 2022年5月31日閲覧。 
  8. ^ Schmitz, Anke (2016-05-01). “Respiration in spiders (Araneae)” (英語). Journal of Comparative Physiology B 186 (4): 403–415. doi:10.1007/s00360-016-0962-8. ISSN 1432-136X. https://doi.org/10.1007/s00360-016-0962-8. 
  9. ^ Grimaldi, David A. (2010-03-01). “400 million years on six legs: On the origin and early evolution of Hexapoda” (英語). Arthropod Structure & Development 39 (2): 191–203. doi:10.1016/j.asd.2009.10.008. ISSN 1467-8039. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1467803909000747. 
  10. ^ a b Raś, Marcin; Iwan, Dariusz; Kamiński, Marcin Jan (2018-06). “The tracheal system in post-embryonic development of holometabolous insects: a case study using the mealworm beetle” (英語). Journal of Anatomy 232 (6): 997–1015. doi:10.1111/joa.12808. PMC PMC5980188. PMID 29574917. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/joa.12808. 
  11. ^ Giribet, Gonzalo; Edgecombe, Gregory D. (2019-06-17). “The Phylogeny and Evolutionary History of Arthropods” (英語). Current Biology 29 (12): R592–R602. doi:10.1016/j.cub.2019.04.057. ISSN 0960-9822. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0960982219304865. 
  12. ^ Casanova, Jordi (2007-04). “The emergence of shape: notions from the study of the Drosophila tracheal system”. EMBO Reports 8 (4): 335–339. doi:10.1038/sj.embor.7400942. ISSN 1469-221X. PMC 1852757. PMID 17401407. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1852757/. 
  13. ^ Harrison, Jon F. (2009-01-01), Resh, Vincent H.; Cardé, Ring T., eds. (英語), Chapter 256 - Tracheal System, Academic Press, pp. 1011–1015, doi:10.1016/b978-0-12-374144-8.00265-4, ISBN 978-0-12-374144-8, https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/B9780123741448002654 2022年5月20日閲覧。 
  14. ^ 日本大百科全書(ニッポニカ). “気管えらとは” (日本語). コトバンク. 2022年5月20日閲覧。
  15. ^ Morgan, Ann H.; O'Neil, Helen D. (1931). “The Function of the Tracheal Gills in Larvae of the Caddis Fly, Macronema zebratum Hagen”. Physiological Zoology 4 (3): 361–379. ISSN 0031-935X. https://www.jstor.org/stable/30151148. 
  16. ^ Webster, Matthew R; Socha, John J; Teresi, Luciano; Nardinocchi, Paola; De Vita, Raffaella (2015-11-19). “Structure of tracheae and the functional implications for collapse in the American cockroach”. Bioinspiration & Biomimetics 10 (6): 066011. doi:10.1088/1748-3190/10/6/066011. ISSN 1748-3190. https://www.researchgate.net/publication/284184289. 
  17. ^ a b Franz-Guess, Sandra; Klußmann-Fricke, Bastian-Jesper; Wirkner, Christian S.; Prendini, Lorenzo; Starck, J. Matthias (2016-09-01). “Morphology of the tracheal system of camel spiders (Chelicerata: Solifugae) based on micro-CT and 3D-reconstruction in exemplar species from three families” (英語). Arthropod Structure & Development 45 (5): 440–451. doi:10.1016/j.asd.2016.08.004. ISSN 1467-8039. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1467803916300718. 
  18. ^ Young, null; Bennet-Clark, null (1995). “The role of the tymbal in cicada sound production”. The Journal of Experimental Biology 198 (Pt 4): 1001–1020. doi:10.1242/jeb.198.4.1001. ISSN 1477-9145. PMID 9318802. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9318802/. 
  19. ^ Snelling, Edward P.; Seymour, Roger S.; Runciman, Sue (2011-09-01). “Moulting of insect tracheae captured by light and electron-microscopy in the metathoracic femur of a third instar locust Locusta migratoria (英語). Journal of Insect Physiology 57 (9): 1312–1316. doi:10.1016/j.jinsphys.2011.06.006. ISSN 0022-1910. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0022191011001843. 
  20. ^ Xing, Lin; Chouvenc, Thomas; Su, Nan-Yao (2013-09-01). “Molting Process in the Formosan Subterranean Termite (Isoptera: Rhinotermitidae)”. Annals of the Entomological Society of America 106 (5): 619–625. doi:10.1603/AN13007. ISSN 0013-8746. https://doi.org/10.1603/AN13007. 
  21. ^ Erdek, Melek (2021-06-30). “An Evaluation on the Last Ecdysis in Galeodids (Galeodidae, Solifugae, Arachnida)” (英語). Commagene Journal of Biology 5 (1): 90–93. doi:10.31594/commagene.906878. https://dergipark.org.tr/en/pub/commagene/issue/60100/906878. 
  22. ^ Emergence of the 17-Year Cicada”. extension.entm.purdue.edu. 2022年5月20日閲覧。
  23. ^ John Wiley & Sons, Ltd, ed (2001-05-30) (英語). eLS (1 ed.). Wiley. doi:10.1002/9780470015902.a0001610.pub3. ISBN 978-0-470-01617-6. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/book/10.1002/047001590X 
  24. ^ Onychophora”. biosurvey.ou.edu. 2022年5月30日閲覧。


「気管」の続きの解説一覧

気管

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 06:17 UTC 版)

下気道」の記事における「気管」の解説

「気管」も参照 気管(trachea)とは、喉頭C4〜6)から気管分岐部(Th4〜5)までの部分。気管の長さは約10cm、内径は2〜2.5cmである。気管分岐部おおむね胸骨角平面ルイ平面)の高さにある。 気管は基本的に連続して空気出入りし続ける管であるため、食物摂取するときだけ物体通過する食道異なり、常に潰れないよう内腔確保されていなければならない。そのため、気管の外側は気管軟骨輪(Tracheal rings)と呼ばれるC字形硝子軟骨連続して積み重なり軟骨軟骨の間を輪状靱帯Annular ligaments of trachea)が結ぶ構造になっており、頸部の動きに伴う屈曲容易な柔軟性保ちながら、つぶれないような強度確保している。 気管の開始部には喉頭呼ばれる複雑な構造発達しており、食物誤って気管内に侵入するのを防いでいるほか、哺乳類では発声器官声帯生じている。 なお、救急医療に際しては、気道確保のため、気管挿管気管切開行なう場合がある。

※この「気管」の解説は、「下気道」の解説の一部です。
「気管」を含む「下気道」の記事については、「下気道」の概要を参照ください。


気管

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 06:13 UTC 版)

クモ」の記事における「気管」の解説

書肺を2対を持つ群と、ユウレイグモ科などでは気管(trachea)を欠くが、それ以外のものでは腹部腹面に気管気門開き、そこから体内細長い気管が伸び分枝して器官の間を通る。その先頭胸部にまで伸びるものもある。気管気門書肺糸疣の間にある。

※この「気管」の解説は、「クモ」の解説の一部です。
「気管」を含む「クモ」の記事については、「クモ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「気管」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「気管」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



気管と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「気管」の関連用語

気管のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



気管のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
JabionJabion
Copyright (C) 2024 NII,NIG,TUS. All Rights Reserved.
がん情報サイトがん情報サイト
Copyright ©2004-2024 Translational Research Informatics Center. All Rights Reserved.
財団法人先端医療振興財団 臨床研究情報センター
日本小児外科学会日本小児外科学会
Copyright© 1999-2024 Japanese Society of Pediatric Surgeons.
環境再生保全機構環境再生保全機構
Copyright, 2024 Environmental Restoration and Conservation Agency. All rights Reserved.
サイボクサイボク
Copyright(C)2024株式会社埼玉種畜牧場
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの気管 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの下気道 (改訂履歴)、クモ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS