岩石の薄片試料の調製
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/25 01:07 UTC 版)
偏光顕微鏡で岩石や鉱物を観察する際にはその厚みを20-30μm程度まで薄くする必要がある。一般にこれらの試料は堅いため、生物学におけるプレパラート作成とは異なった方法が必要となる。 まず、「岩石カッター」と呼ばれるディスクグラインダー状の機械を用いて、試料を数mm厚に切り出し、大まかに整形する。これを切削・摩滅させて薄くさせていくことになる。回転する金属盤にカーボランダムを付着させ、水を流しながら回転させて「回転砥石」とする方法が一般的である。 長さの測定器や透光度をみるなどして均一に削れているかを確認し、適当な厚みになったらスライドガラスに載せ、バルサムや封入材を用いてカバーガラスとの間に封入する。これによって岩石プレパラートは調製される。砂状の試料の場合は、生物細胞などと同様、簡単に封入作業は行える。もろい試料の場合は真空引きし、合成樹脂を含浸させるなどして固化させ(生物試料の包埋に近い)切断する場合などがある。
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