山元トレーニングセンター火災
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 09:19 UTC 版)
「エガオヲミセテ」の記事における「山元トレーニングセンター火災」の解説
宮城県亘理郡山元町にある社台グループの山元トレーニングセンターで、2000年2月11日未明、厩舎1棟が全焼した。発見されたときにはすでに火が回っており初期消火ができる状態ではなく、中にいた30頭の馬のうち救出できたのは8頭だけで、22頭は焼死。放牧に出されたばかりのエガオヲミセテもその中の1頭であった。焼失したのは火元の厩舎1棟のみで、隣の厩舎にいた共同通信杯4歳ステークスを勝ったイーグルカフェや、4歳牝馬特別を勝ったフサイチエアデールなどは難を逃れた。原因は漏電と見られており、被害総額は数十億円規模のものという。 火災から3日後の2月14日、東京競馬場のダイヤモンドステークスに、エガオヲミセテと同じ音無厩舎のユーセイトップランが後藤浩輝を鞍上に出走した。長く惨敗が続いていたため、7番人気とあまり評価は高くなかった。いつもなら最後の直線で追い込む競馬をする馬だが、この日は後方から2番手あたりにつけていた3コーナー手前から一気にロングスパート。4コーナーで先頭に立ち、そのまま押し切ってゴール。1年3ヶ月ぶりに会心の勝利を挙げた。この勝利について音無は、「天国のエガオが後押ししてくれたんだと思う」と答えた。また同日、このレースの直後に京都で行われたきさらぎ賞では、同じ火災で犠牲となったスターシャンデリアの弟・シルヴァコクピット(武豊騎手騎乗)が直線鋭く伸びて1着になるなど、東西ともに山元トレセン火災での追悼を思わせる、ドラマのような出来事となった(サンスポ紙佐藤洋一郎記者は深い哀悼の意を紙面コラムへ掲載、ユーセイトップラン、シルヴァコクピットを単勝予想した)。 火災直後も音無は小田切から所有馬を預託されており、その中の一頭に『ゲンキヲダシテ』がいる。
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