天井
天井下(鳥山石燕『今昔画図続百鬼』) 昔、茨木童子は屋根の破風を破って飛び去ったが(*→〔屋根〕7の『茨木』)、天井下(てんじょうくだり)は、それとは逆に、天井を破って落ちて来る妖怪である〔*水木しげる『図説日本妖怪大全』では天井下がりと呼び、天井の板の破れめから首を出してニタニタ笑い、人間に見つかれば、天井の穴からスルーッと姿を消すものだ、と記す〕。
天井なめ(水木しげる『カラー版妖怪画談』) 天井なめは、人のいない間に屋敷や堂に出現し、長い舌で天井をなめて、きたないシミをつける。長いのは舌だけでなく、背丈も長く、痩せた妖怪だ。昔の人は、天井にシミを見つけたら、それは「天井なめ」の仕業である、と考えた。
★2.つり天井。
『伊賀の影丸』(横山光輝)「若葉城の巻」 謀反の心を持つ若葉右近は、将軍を若葉の里へ招き、屋敷につり天井を仕掛けて殺そう、とたくらむ。不死身の阿魔野邪鬼(あまのじゃき)率いる甲賀七人衆が、潜入する江戸の隠密を次々に殺し、つり天井の秘密を守る。伊賀の影丸と仲間たちが、甲賀七人衆を倒して、若葉右近の陰謀を将軍家へ知らせる。将軍は体調不良を理由に若葉の里への旅を取りやめ、若葉右近はいさぎよく切腹する。
宇都宮城の釣天井の伝説 宇都宮城主本多正純は、徳川家光の弟忠長を将軍にしたいと願ったが、家光が3代将軍になってしまった。寛永13年(1636)4月、家光は日光参詣の後、宇都宮城に一泊することになったので、本多は釣天井を仕掛けて家光を圧殺しようとする。しかし計画が発覚し、本多は処刑された(栃木県宇都宮市本丸町)。
*湯殿に落とし穴を仕掛け、天皇暗殺を企てる→〔落とし穴〕2bの『太平記』巻13「北山殿謀反の事」。
『耳袋』(根岸鎮衛)巻之3「明徳の祈祷其依所ある事」 富家の娘が、死後幽霊となって座敷の一角にたたずむ。「場所を変えることなく、いつも同じ所に出る」と聞いた祐天大僧正が、その所に梯子をかけて天井裏を調べると、多数の艶書があった。娘は、恋人から来た艶書を天井裏に隠しておき、それに心が残っていたのだった。艶書をすべて焼くと、幽霊は出なくなった。
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