大川光三

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大川光三

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/11/04 06:32 UTC 版)

大川光三（おおかわ みつぞう、1899年3月30日 - 1965年11月7日）は、日本の政治家。参議院議員（2期）。衆議院議員（2期）。

経歴

大阪府高槻市生まれ。加島銀行に勤務するかたわら関西大学専門部経済科に通い、1923年に同専門部卒業し弁護士試験に合格。1927年に独立し、弁護士事務所を開業^[1]。

1931年に大阪府会議員に当選して政界入り（立憲民政党所属）、大阪府会では副議長まで務め上げ^[1]、1942年の総選挙で大阪4区（当時）から翼賛政治体制協議会推薦で立候補して国政入りを果たした。このため戦後、公職追放を受けるも、追放解除後の1952年総選挙に旧大阪3区から改進党から出馬し国政復帰。しかし翌年の総選挙で落選して再度国政から遠ざかる。

1957年に日本社会党の森下政一の死去に伴う第3回参議院議員通常選挙大阪府選挙区補欠選挙で自由民主党から立候補し、日本社会党の村尾重雄を1839票差を破り当選^[2]。再度国政に復帰するが1959年（昭和34年）4月に左藤義詮が大阪府知事選挙立候補に伴い辞職することになり、再度補欠選挙が行われることとなった。本来なら前府知事の赤間文三を補選に擁立させるところだが、同年の通常選挙に改選される中山福蔵との相乗を狙って複数議席獲得を目指すこともあって、同年4月5日に大川が一旦議員を失職^[2][3]し、30日投票の補欠選挙へ出馬するという珍しい事態となった^[2]。この補欠選挙で大川は再度当選（通常選に出た赤間は当選・中山は落選）し、第2次池田第1次改造内閣では通商産業政務次官となったが、1962年の参院選で落選（前議員の中山が返り咲き）し、3年後に死去する^[1]。死没日をもって勲二等瑞宝章追贈、従四位に叙される^[4]。

役職

• 参議院自民党政策審議会副会長
• 裁判官訴追委員

その他

大宅壮一は小学校時代からの親友^[1]。1917年4月8日の夜、大川は当時茨木中学校へ通い富田に住む大宅壮一の家を訪れた。大川は大宅に『僕の親は僕を加島銀行に入れようとしている、ただし僕はもっと勉強したい、中学校へも入れないで親にもうちゃんと食われるのだと思うと残念だ、君の判断によって処置を決するから』と進路の相談をした。大宅はどう答えてよいか苦しんだ結果、親に従い実業界に入る事を勧めた（これは兼ねてより大宅自身が実家の醤油屋の傾いたのを目の当たりにして実業界へ入り成功する事に憧れていた事に拠る所が大きい）。大川は『明日支配人の許へ行くよ』と言い意を決したのであった（大宅壮一『青春日記』）。

脚注

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1. ^ ^{a b c d} 関西大学を築いた人々
2. ^ ^{a b c} 戦後の補欠選挙 Archived 2006年12月10日, at the Wayback Machine.
3. ^ 歴代参議院議員一覧
4. ^ 『官報』第11676号9-10頁 昭和40年11月11日号

議会
先代 古池信三	参議院法務委員長 1959年 - 1960年	次代 松村秀逸

表 話 編 歴 参議院法務委員長 (1959年-1960年)
伊藤修 北村一男 鈴木安孝 小野義夫 岡部常 中山福藏 郡祐一 高橋進太郎 藤原道子 成瀬幡治 高田なほ子 亀田得治 山本米治 青山正一 野本品吉 古池信三 大川光三 松村秀逸 松野孝一 鳥畠徳次郎 中山福藏 木島義夫 石井桂 和泉覚 浅井亨 北條雋八 小平芳平 阿部憲一 原田立 多田省吾 田代富士男 中尾辰義 峯山昭範 鈴木一弘 大川清幸 二宮文造 太田淳夫 三木忠雄 塩出啓典 黒柳明 矢原秀男 鶴岡洋 片上公人 猪熊重二 中西珠子 及川順郎 続訓弘 風間昶 武田節子 荒木清寛 風間昶 日笠勝之 高野博師 魚住裕一郎 山本保 渡辺孝男 弘友和夫 山下栄一 遠山清彦 澤雄二 松あきら 浜田昌良 西田実仁 草川昭三 荒木清寛 魚住裕一郎 秋野公造 石川博崇 横山信一 竹谷とし子 山本香苗 矢倉克夫 杉久武 佐々木さやか

表 話 編 歴 旧大阪3区選出衆議院議員(1947年 - 1993年)
定数4	第23回 幣原喜重郎 井上良二 松原喜之次 原田憲 第24回 横田甚太郎 幣原喜重郎 浅香忠雄 井上良二 第25回 井上良二 浅香忠雄 松原喜之次 大川光三 第26回 浅香忠雄 井上良二 松原喜之次 原田憲 第27回 高碕達之助 松原喜之次 井上良二 浅香忠雄 第28回 高碕達之助 浅香忠雄 阪上安太郎 原田憲 第29回 松原喜之次 高碕達之助 阪上安太郎 原田憲 第30回 高碕達之助 阪上安太郎 原田憲 松原喜之次 第31回 岡澤完治 原田憲 阪上安太郎 近江巳記夫 第32回 原田憲 近江巳記夫 岡澤完治 阪上安太郎 第33回 村上弘 阪上安太郎 原田憲 近江巳記夫 第34回 井上一成 原田憲 近江巳記夫 中野寛成 第35回 村上弘 近江巳記夫 井上一成 中野寛成 第36回 原田憲 井上一成 中野寛成 村上弘 第37回 近江巳記夫 中野寛成 原田憲 井上一成
定数5	第38回 原田憲 井上一成 近江巳記夫 村上弘 中野寛成 第39回 井上一成 原田憲 近江巳記夫 菅野悦子 中野寛成 第40回 藤村修 近江巳記夫 中野寛成 井上一成 原田憲

表 話 編 歴 大阪府選挙区選出参議院議員(1947年 - )
第1回 （定数6）	岩木哲夫 森下政一↓ 中井光次↓ 中山福蔵↑ 溝淵春次↑ 3年議員 左藤義詮 大屋晋三 村尾重雄
偶数回 定数3 第2回 大屋晋三 村尾重雄 左藤義詮 第4回 左藤義詮↓ 椿繁夫 白木義一郎 大川光三↑ 第6回 椿繁夫 白木義一郎 中山福蔵 第8回 中山太郎 白木義一郎 村尾重雄 第10回 中山太郎 白木義一郎 橋本敦 第12回 中山太郎 中村鋭一 白木義一郎 第14回 西川きよし 峯山昭範 沓脱タケ子 第16回 西川きよし 山下栄一 坪井一宇 第18回 西川きよし 山下栄一 宮本岳志 第20回 尾立源幸 山下栄一 北川イッセイ 第22回 石川博崇 北川イッセイ 尾立源幸 定数4 第24回 松川るい 浅田均 石川博崇 高木佳保里 第26回 高木佳保里 松川るい 浅田均 石川博崇 奇数回 定数3 第3回 森下政一↓ 中山福蔵 亀田得治 大川光三↑↓ 第5回 赤間文三 村尾重雄 亀田得治 第7回 赤間文三 田代富士男 亀田得治 第9回 赤間文三↓ 田代富士男 佐々木静子 沓脱タケ子↑ 第11回 森下泰 田代富士男 沓脱タケ子 第13回 山田勇 田代富士男↓ 森下泰↓ 坪井一宇↑ 吉井英勝↑ 第15回 谷畑孝 山田勇 白浜一良 第17回 白浜一良 山下芳生 谷川秀善 第19回 谷川秀善 白浜一良 山本孝史 第21回 梅村聡 白浜一良 谷川秀善 定数4 第23回 東徹 柳本卓治 杉久武 辰巳孝太郎 第25回 梅村みずほ 東徹 杉久武 太田房江
↓：途中辞職、失職、在職中死去など、↑：補欠選挙で当選。

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