大井川鉄道6010系電車
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「北陸鉄道6010系電車」の記事における「大井川鉄道6010系電車」の解説
大井川鉄道では1971年11月13日付で竣工し、形式は「クモハ」が「モハ」に変更されたが番号は変わらず、愛称・塗色もそのままで大井川本線で運行された。もっとも、北陸鉄道加南線は直流600 V、大井川鉄道は直流1,500 Vと架線電圧が異なっていたため、同様の問題からトレーラー化された6000系と同じく、本系列も入線当初は非電装のトレーラーとして使用され、本系列はモハ308に牽引されて使用された。その後1972年(昭和47年)3月に主電動機の小改造や主制御器の換装が施工されて単独走行が可能となった。 この結果、車体がアルミ製故に塗装いらずでしかも機器が単純な本系列は、保守が容易なことと最小運行単位が2両編成であることから重宝された。1984年(昭和59年)12月より大井川鉄道はワンマン運転となり、これに際して整理券発行器、料金表、運賃箱等が設置された。またクハの連結面側に飲料水の自動販売機が設置された(設置時期不明)。姉妹車である6000系が別途に牽引用電動車を併結する必要があり、かつ前面が非貫通で牽引用電動車との行き来ができず、ワンマン運転ができないことなどから敬遠され、1996年(平成8年)に一足先に廃車となった後も、1990年代末になって南海・近鉄・京阪の関西私鉄3社から車両を譲受するまで、実に20年近くに渡って大井川鉄道の主力車両として運用された。その間、主要機器を名鉄AL車から譲受した同社の廃車発生品に換装し、また前照灯が従前の白熱灯1灯のみでは照度不足であったため、1990年代中ごろに本来の前照灯を挟んでシールドビームを左右に各1灯ずつ追加装備する工事を実施している。 もっとも、その最末期は主要機器の急激な老朽化と保守部品の入手難が重なってほとんど稼働しておらず、一度は幸いした旧型車の機器流用車であることが、最終的に本系列の寿命を決定する結果となった。そして2002年10月18日付で廃車となり、その後は千頭駅構内に留置されていた。
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