国鉄テキ1形貨車 (2代)とは? わかりやすく解説

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国鉄テキ1形貨車 (2代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/05 09:37 UTC 版)

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国鉄テキ1形貨車 (2代)
基本情報
車種 鉄製有蓋車
運用者 日本国有鉄道
所有者 磐城セメント→住友セメント
製造所 川崎車輛汽車製造
製造年 1962年(昭和37年) - 1963年(昭和38年)
製造数 64両
消滅 1972年(昭和47年)
常備駅 美濃本巣駅七尾駅、他
主要諸元
車体色
専用種別 袋詰めセメント
軌間 1,067 mm
全長 11,750 mm
全幅 2,850 mm
全高 3,210 mm
荷重 35 t
実容積 53.8 m3
自重 15.0 t
換算両数 積車 5.6
換算両数 空車 1.6
台車 TR41C
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 7,650 mm
最高速度 75 km/h
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国鉄テキ1形貨車(こくてつテキ1がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した鉄製有蓋車である。

概要

本形式は、1962年(昭和37年)から1963年(昭和38年)にかけて、川崎車輛および汽車製造で64両(テキ1 - テキ64)が製造された、35t 積み二軸ボギー鉄製有蓋車である。本来、鉄製有蓋車は国鉄が用意すべきものであるが、当時、鉄製有蓋車が不足していたため、民間資金の活用も兼ねて私有貨車として製造されたのが本形式である。所有者は、磐城セメント(1963年(昭和38年)10月1日に住友セメントに改称)。

本形式の積荷は袋詰めセメントで、その50kg入り700袋に限定したため、容積を53.8m3に抑え、荷室高は1,950mmと非常に低くされたのが特徴である。車体は、漏水を防ぎ、積荷の化学反応による発熱に対応するため、床板・側板・屋根まですべて鋼板製である。内張りはなく、側柱を外側に配して平鋼板を使用している。また、荷役用扉として車体片側2か所に幅1,600mm、高さ1,800mmの両引鋼製戸を配している。側引戸は、粉塵によるつまりを防ぐため、吊戸であった。屋根は平鋼板製の山形である。台枠は、車体自体の強度があるため、中梁に300mmの溝形鋼を用いた平型台枠である。

荷室の寸法は、長さ10,950mm、幅2,580mm、床面積28.2m2である。全長は11,750mm、全幅は2,850mm、全高は3,210mm、台車中心間距離は7,650mm、自重は15.0t である。本形式の台車はスリーピース式一体鋳鋼台車のTR41Cで、最高運転速度は75km/h車軸は12t 短軸である。

本形式は、袋詰めセメントの輸送用として、樽見線美濃本巣駅磐越東線大越駅に常備されて、指定された駅との間で運用された。ばら積み輸送の進展に伴い、1971年(昭和46年)5月より1972年(昭和47年)2月にかけて全車が廃車となり、製造後わずか8年 - 9年で消滅した。台車は、当時増備されていたセメント専用タンク車タキ1900形に再用されたといわれている。

参考文献

  • 「国鉄貨車形式図集 I」1992年、鉄道史資料保存会ISBN 4-88540-076-7
  • 貨車技術発達史編纂委員会 編「日本の貨車―技術発達史―」2008年、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊



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