えこう‐もん〔ヱカウ‐〕【回向文】
回向
回向文 (普廻向)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/15 15:10 UTC 版)
ウィキソースに回向文の原文があります。 「回向文」は、「回向偈」ともいい、勤行・法要などの終わりに称える偈文をいう。仏事を行った功徳を己だけのものにすることなく、広く有縁の人々あるいは一切有情に回向するために読誦される。この意味で、寺や各家々で行われる仏事は、その故人のためだけではなく、縁ある者すべて、あるいは一切有情に向けて回向する。この回向は、「普廻向」(ふえこう)と称する場合もある。 偈文は宗旨によって異なる。 「願以此功徳 普及於一切 我等与衆生 皆共成仏道」 - 『妙法蓮華経』巻第三「化城喩品第七」 鳩摩羅什訳(『大正新脩大蔵経』第9巻 P24。) 「願以此功徳 平等施一切 同発菩提心 往生安楽国」 - 『観無量寿経疏』「観経玄義分 巻第一」 善導撰述(『大正新脩大蔵経』第37巻 P246。)浄土教系諸宗においては、浄土三部経を正依の経典としているため、後者が用いられる。また浄土真宗では、「此功徳」を阿弥陀仏の功徳とする。
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