ラプソドスとは? わかりやすく解説

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ラプソドス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/01 15:03 UTC 版)

ラプソドスギリシャ語Ραψωδός, 英語ラプソードRhapsode)は紀元前5世紀から紀元前4世紀、もしかするとそれ以前から存在した、古代ギリシアのプロのの朗読者、すなわち吟誦詩人(吟唱詩人)のこと。ラプソドスが朗読する詩はラプソディアギリシャ語 ῥαψῳδία, rhapsodia)と呼ばれ、それはホメーロス作とされる叙事詩(『イーリアス』、『オデュッセイア』のこと)や、ヘーシオドスの教訓詩(『仕事と日』)やカタログ詩(『神統記』)、アルキロコス風刺詩などだった。プラトンの対話篇『イオン』の中で、ソクラテスが対話する人気者のラプソドスが、当時のラプソドスの姿を今に伝えている。ギリシア美術の中に描かれていることも多く、特徴的な外套を羽織り、杖を携えていた。こうした装いは通常旅人のものであり、ラプソドスが町から町に移動する遊歴の芸人であったことを意味している。


  1. ^ Ridderstrøm, H. (2006). Tekstsamling I: litteraturhistorie: Litteraturhistoriske tekstpraksiser. Oslo: Høgskolen i Oslo
  2. ^ E.g. Burkert, Walter (1987), "The making of Homer in the 6th century BC: rhapsodes versus Stesichorus", written at Malibu, Papers on the Amasis painter and his world, Getty Museum, 43–62; Graziosi, Barbara (2002), written at Cambridge, Inventing Homer: the early reception of epic, Cambridge University Press..
  3. ^ Dalby, Andrew (2006), written at New York, London, Rediscovering Homer, Norton, ISBN 0393057887, pp. 157–168.
  4. ^ 『イーリアス』2.594-600。アポロドーロスビブリオテーケー』1.3.3にも記述がある。
  5. ^ ヘーシオドス『仕事と日』650-662
  6. ^ 『ホメーロス風讃歌』の中の『アポローンへの讃歌』165-173。
  7. ^ ヘロドトス『歴史』5.67
  8. ^ リュクルゴス『レオクラテスに対して』102。なお、『イーリアス』はアッティカのブラウローン(en:Brauron)のブラウロニア祭でも歌われた。
  9. ^ 伝プラトン『ヒッパルコス』228b8
  10. ^ ディオゲネス・ラエルティオス『哲学者列伝』1.2.57
  11. ^ ピンダロス『ネメア祝勝歌』2.1-5


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