卑怯者の島
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| 卑怯者の島 | |
|---|---|
| 漫画 | |
| 作者 | 小林よしのり |
| 出版社 | 小学館 |
| 掲載誌 | わしズム |
| 発売日 | 2015年7月17日 |
| 巻数 | 全1巻 |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | 漫画 |
| ポータル | 漫画 |
『卑怯者の島』(ひきょうもののしま)は、小林よしのりによる漫画作品。『わしズム』(小学館)にて2009年の休刊まで連載されたのち、多数の書き下ろしを加え[1]、『卑怯者の島 : 戦後70年特別企画』として 2015年7月17日に小学館から発売された[2]。
ペリリュー島での日本軍の戦いをモデルとしたストーリーで、戦争における兵士の心理描写と戦闘シーンが描かれている。
概要
通販サイトの紹介文によると、戦後70年の節目に、初の戦場でのストーリーに挑んだという。また、天皇皇后両陛下も訪問したことのあるパラオのペリリュー島が想定された南の島を舞台とし、主人公は日本兵で、壮絶な戦闘シーンと極限の人間のドラマが描かれるという。さらに、日本の戦争ドラマにありがちな、お涙頂戴などは排除され、戦争のリアルのみが追及されているという[3]。
これまでの終戦記念日の前後に見られてきた戦争を題材とした映画やドラマは主人公は立派な青年で命をかけて戦った悲しく美しく描かれてきた作品がほとんどであったのに対して、本書では人と人が殺しあう狂気の戦場で兵士たちはどのような心理状態であったのかを、綺麗ごとでは済まされないことであったはずのことが描かれている。500ページにもわたり壮絶な戦闘シーンと極限の世界観が描かれている[4]。
戦場のリアリティというのは一瞬先の勇敢か卑怯かすら見えないとのことであり、誰もが卑怯者であるということを余儀なくされるとのこと[5]。
あらすじ
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登場人物
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評価
著者は、ツイッターに寄せられた感想を分析し、「読む人ごとに、そして同じ人でも読むたびに、見えてくるものが変わる」としている[6]。
平山周吉はこの作品を、読者だけでなく日本人全体を拉致する作品と評する。連れ去られる先は玉砕の島の洞窟の中で、そこは絶望のど真ん中とする。戦後の平和を当たり前に受けてきた身では、紙面で描かれてきた膨大な死闘と死体を見続けた先に、やっと兵隊たちの感情の総和を受け入れることができるとする[7]。
書誌情報
- 小林よしのり『卑怯者の島 : 戦後70年特別企画』小学館
- 2015年7月17日発売、ISBN 978-4-09-389759-4
脚注
出典
- ^ Inc, Natasha. “小林よしのりが極限状態に陥った兵隊の心理描く、巨編「卑怯者の島」発売”. コミックナタリー. 2025年10月16日閲覧。
- ^ “卑怯者の島: 戦後70年特別企画”. 2025年10月16日閲覧。
- ^ “卑怯者の島 戦後70年特別企画 /小林よしのり:HonyaClub.com JRE MALL店通販|JRE MALLショッピング|JRE POINTもおトクに貯まる・使える”. JRE MALLショッピング. 2025年10月16日閲覧。
- ^ “ペリリュー島を舞台に小林よしのりが描く戦争漫画|出版HOT NEWS”. 日刊ゲンダイDIGITAL (2015年9月4日). 2025年10月16日閲覧。
- ^ “一瞬先の「勇敢か、卑怯か」すら見えない戦場のリアリティ小林よしのり『卑怯者の島』|マンガ停留所|中条省平”. 幻冬舎plus. 2025年10月16日閲覧。
- ^ “そこに戦争の本当の意味がある!『卑怯者の島』”. YOSHINORI KOBAYASHI OFFICIAL SITE | 小林よしのり公式サイト | (2015年8月8日). 2025年10月16日閲覧。
- ^ “【書評】玉砕の島の洞窟の中で生き残った兵隊たちの卑怯とは”. NEWSポストセブン. 2025年10月16日閲覧。
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