十勝嶽とは? わかりやすく解説

とかち‐だけ【十勝岳】

読み方:とかちだけ

北海道中央部十勝上川総合振興局の境にある三重式の成層火山標高2077メートル

十勝岳の画像
十勝岳の画像

十勝岳(北海道)

2077m 北緯432505秒 東経1424111秒 (十勝岳)(世界測地系

十勝岳地図 十勝岳写真

概 要

 玄武岩安山岩(SiO2 4764%)の多数火山からなる火山群古期中期新期火山群区分され、最高部(十勝岳)は中期最後に形成した溶岩ドームである。 その北西側には新期グラウンド火口中央火口丘摺鉢火口丘などがある。 旧噴火口1926年噴火大正火口1962年噴火62-2火口噴気活動が盛んである。 ストロンボリ~サブプリニー式噴火噴煙柱形成溶岩流出が中心であるが、山体崩壊を伴うこともある。 積雪期が長いために融雪泥流発生しやすい。



最近1万年間の火山活動

  3000年以前には火山活動低調であったが、約3000年前から活動期入った火口は十勝岳の北西斜面複数ある。約3000年前活動最大規模で、山体崩壊とともに爆発的噴火繰り返されその際火砕流発生しグラウンド火口形成された。活動最後に溶岩流出した火砕流白金温泉より下流域に、溶岩流白金温泉まで到達したその後、約1000年前頃、グラウンド火口北西でサブプリニー式噴火繰り返され複数火砕丘形成された。 規模小さ噴火では、マグマ水蒸気噴火もあった。この活動でも末期溶岩流出し溶岩流白金温泉近くまで流下した。 約500年前頃からは中央火口丘活動となり、火砕丘形成し溶岩流出した溶岩流望岳台付近まで到達した19世紀になって中央火口丘小規模な活動続けており、20世紀から噴火活動活発になってきた(藤原ほか、2004)。



記録に残る火山活動


 <日本活火山総覧第3版)(気象庁編、2005)による。


火山観測

 気象庁では地震計5点空振計2点,GPS3点,遠望カメラ1点設置し札幌管区気象台までテレメータして常時観測行っている。



火山活動解説資料

 気象庁実施した火山観測データ解析結果や,火山活動診断結果掲載します毎月1回上旬公表します



十勝岳

読み方:トカチダケ(tokachidake)

作者 伊藤整

初出 昭和13年

ジャンル 随筆


十勝岳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 08:13 UTC 版)

十勝岳(とかちだけ)は、北海道の中央部の上川管内美瑛町上富良野町十勝管内新得町にまたがる標高2,077 m活火山大雪山国立公園[3]内の十勝岳連峰(十勝火山群)の主峰である。深田久弥による日本百名山に掲載されている[4]ほか、花の百名山[5]にも選定されている。山頂の西北西の前十勝にある62-Ⅱ火口からは盛んに噴煙が上がり、山頂付近は火山灰に覆われている。十勝岳避難小屋と山頂の中間には昭和火口、西の三段山の南には安政火口がある[1]


  1. ^ a b c 地図閲覧サービス 2万5千分1地形図名:十勝岳(旭川)国土地理院、2010年12月11日閲覧)
  2. ^ 日本の主な山岳標高:北海道国土地理院、2010年12月30日閲覧)
  3. ^ 大雪山国立公園の紹介1934年12月4日に、山域は大雪山国立公園の特別保護地区に指定される(環境省、2010年12月11日閲覧)
  4. ^ 深田久弥『日本百名山』朝日新聞社、1982年。ISBN 4-02-260871-4 
  5. ^ a b 田中澄江の著書『花の百名山』(文春文庫ISBN 4-16-352790-7
  6. ^ 『日本の山1000』山と渓谷社、1992年、ISBN 4-635-09025-6
  7. ^ a b 南里智之、槇納智裕、米川康 十勝岳・富良野川における火山泥流発生履歴に関する研究 砂防学会誌 60巻 (2007-2008) 5号 p.23-30, doi:10.11475/sabo1973.60.5_23
  8. ^ a b 村野義郎、十勝岳の土石流について 新砂防 18巻 (1965-1966) 3号 p.14-23, doi:10.11475/sabo1948.18.3_14
  9. ^ a b c 宮本邦明、鈴木宏、山下伸太郎、水山高久、「十勝岳大正15年 (1926年) 泥流の再現計算」 水理講演会論文集 33巻 (1989) p.361-366, doi:10.2208/prohe1975.33.361
  10. ^ 『泥流地帯』三浦綾子(著)、新潮文庫ISBN 4-10-116206-9
  11. ^ 『続・泥流地帯』三浦綾子(著)、新潮文庫、ISBN 4-10-116207-7
  12. ^ 日外アソシエーツ編集部 編『日本災害史事典 1868-2009』日外アソシエーツ、2010年9月27日、161頁。ISBN 9784816922749 
  13. ^ 北海道・十勝岳山頂付近の火口、青白く発光 読売新聞 6月10日(月)0時31分配信
  14. ^ 噴火警報・予報: 十勝岳平成26年12月16日14時00分 札幌管区気象台
  15. ^ 『目で見る日本登山史・日本登山史年表』山と渓谷社、2005年、ISBN 4-635-17814-5
  16. ^ 『山と高原地図 大雪山 十勝岳・幌尻岳』昭文社、2010年、ISBN 978-4-398-75683-1
  17. ^ 『アルペンガイド北海道の山』山と渓谷社、2000年、ISBN 4-635-01301-4
  18. ^ 「防弾チョッキ」まとった避難小屋が完成 御嶽山噴火の教訓ふまえて”. 朝日新聞DIGITAL (2022年11月7日). 2023年8月25日閲覧。
  19. ^ 上富良野歴史年表 昭和12(1937)〜21(1946)年 - 町の概要 上富良野町。
  20. ^ a b 石碑が語る上富の歴史(その11) 十勝岳頂上の碑『光顔巍々』に関わった人々 - かみふらのの郷土をさぐる会
  21. ^ 石碑が語る上富の歴史(その10) 十勝岳頂上の碑『光顔巍々』と門上浄照師 - かみふらのの郷土をさぐる会
  22. ^ 「安否が心配される平山硫黄鉱業社員ら」『東京朝日新聞』1926年5月27日(大正ニュース事典編纂委員会 『大正ニュース事典第7巻 大正14年-大正15年』本編p.512 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  23. ^ a b c d e f g h i j 十勝岳噴火に関する「自然災害伝承碑」を地図で発信”. 国土地理院北海道地方測量部. 2020年1月2日閲覧。
  24. ^ a b スキー場斜面生態系に関する情報・リンク - 露崎史朗 (TSUYUZAKI Shiro, 植物生態学・環境保全学) 北海道大学
  25. ^ 美瑛町 - 日本観光史


「十勝岳」の続きの解説一覧

十勝岳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 03:50 UTC 版)

大雪山」の記事における「十勝岳」の解説

十勝岳連峰大雪山巨大な山系含められることがある

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