ポルトガル領モザンビーク
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ポルトガル領モザンビーク(ポルトガルりょうモザンビーク、ポルトガル語: Moçambique)またはポルトガル領東アフリカ(ポルトガルりょうひがしアフリカ、ポルトガル語: África Oriental Portuguesa)は、どちらもモザンビークがポルトガルの植民地であった時代を指す用語である。当初、ポルトガル領モザンビークは南東アフリカの沿岸部にあったポルトガルの領地群であったが、後に統合し、現在はモザンビーク共和国を形成している。
- 1 ポルトガル領モザンビークとは
- 2 ポルトガル領モザンビークの概要
- 3 脚注
ポルトガル領モザンビーク(1498年 - 1975年)
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「モザンビークの歴史」の記事における「ポルトガル領モザンビーク(1498年 - 1975年)」の解説
詳細は「ポルトガル領モザンビーク(英語版)」を参照 1500年頃より、ポルトガルの交易所と要塞がアラブ人の貿易と軍事覇権を破り、モザンビークはヨーロッパから東回りの海路の寄港地となった。 ヴァスコ・ダ・ガマが航海中の1498年に喜望峰を越えたことでポルトガルはモザンビーク地域の貿易、政治、社会に参入した。ポルトガルは16世紀初頭にモザンビーク島と港口都市のソファラを支配するようになり、1530年代にはポルトガル商人や金の探鉱(英語版)を試みる者が内陸部に進出し、ザンベジ川沿岸のヴィラ・デ・セナ(英語版)とテテで駐留軍と交易所を設け、金の交易を独占しようとした。 ポルトガルは交易所や集落を集約して合法化すべく、ポルトガル人集落と政府を結ぶプラゾ(英語版)(土地貸し下げ)を発行した。プラゾは最初はポルトガル人を対象としたが、種族間の通婚によりアフリカ系ポルトガル人やアフリカ系インド人がプラゾを持つようになり、彼らはチクンダ(英語版)と呼ばれるアフリカ人奴隷の大軍で守られた。モザンビークでは歴史的に奴隷制度が存在しており、アフリカ諸部族の部族長、イスラム教徒のアラブ人商人、ポルトガル人などのヨーロッパ人商人の間で人身売買が行われた。部族長たちは他部族との戦争で捕虜をとり、捕虜をモザンビーク人奴隷としてプラゼイロ(prazeiro、プラゾの所有者)に売却した。 ポルトガルの影響力は徐々に増えたが、その権力は限定的であり、自治権を与えられた入植者や官僚によってふるわれた。ポルトガルは1500年から1700年までの間、沿岸貿易からアラブ人を追い出すことに成功したが、1698年のジーザス要塞包囲戦(英語版)でモンバサ島(英語版)(現ケニア領)にあるジーザス要塞がオマーンに奪われると、アラブ人の追い出しが満足に行えなくなり、本国でもインドや極東、ブラジル(英語版)との貿易のほうが実入りが多かったため投資がそちらに集中され、アフリカへの投資が減った。モザンビークでは1752年にモザンビーク総督府が設置され、1898年にはモザンビーク島からロレンソ・マルクス(現マプト)に遷都した。 20世紀初までに、ポルトガルはモザンビークの大半の行政権をモザンビーク会社(英語版)、ザンベジア会社(ポルトガル語版)、ニアサ会社(英語版)といった私立の会社に移譲した。これらの会社は大半がイギリスが出資、支配しており、モザンビークから隣のイギリス植民地である南アフリカ連邦、北ローデシア、南ローデシアへの鉄道を敷設した。奴隷制度は法的には廃止されたものの、これらの勅許会社は強制労働政策を実施し、近隣のイギリス植民地の鉱山やプランテーションに安価な労働者を提供した。例えば、最も儲かった会社であるザンベジア会社は一部小規模なプラゼイロ領を買い上げ、資産を守るために軍の駐屯所を設置した。これらの勅許会社はベイラと南ローデシアをつなぐ鉄道など道路網と港口を建設して、貨物を輸出する経路を構築した。 しかし、経営状況が振るわず、アントニオ・サラザールのエスタド・ノヴォ体制でコーポラティズムが採用され本国からポルトガル海上帝国の経済への支配を強めようとしたため、多くの会社の利権が更新されなかった。例えば、ニアサ会社の利権は1929年に、モザンビーク会社の利権は1942年に切れた。また1951年にはポルトガル領アフリカ植民地が「ポルトガル海外州」に改称された。
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