ホット‐スタンバイ【hot standby】
ホットスタンバイ
【英】hot standby
ホットスタンバイとは、サーバやネットワーク機器などに関して、主として稼動しているマシンと同じ構成や設定のマシンをOSの電源を入れるだけではなく、データの同期などを絶えず行った状態で、予備のマシンとして待機させておくようにした状態のことである。
ホットスタンバイにしておくことで、現在動作しているマシンで障害が発生した場合に、待機しているマシンが、すぐに処理を引き継ぐことで、ダウンタイムを最小限に抑えることができる。
ホットスタンバイにおける待機用のコンピュータは、本番として稼動しているコンピュータと常に同じ動作を行う(ミラーリングの状態にある)。もし本番用コンピュータが異常をきたした場合には、待機用のコンピュータが処理を引き継ぐ仕組みになっている。このような仕組みはフォールトトレラントシステムと呼ばれるものの一種であり、不意のシステム異常に対する対策としては最もよくとられる措置のひとつとなっている。ちなみに「フォールトトレラント」とは「異常に対して寛容な」という意味である。
常に待機用コンピュータが稼動しているホットスタンバイに対して、障害の発生を確認してから待機用コンピュータを起動させる方式は、コールドスタンバイと呼ばれる。コールドスタンバイはホットスタンバイに比べてコストが安価で済む。そのかわり耐障害性がホットスタンバイに劣る。
ホットスタンバイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/24 05:54 UTC 版)
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ホットスタンバイは、コンピュータシステムや通信機器などの障害対策である、冗長化(二重化、多重化)の方法の1つであり、本番機(稼働機、主系)に対して予備機(待機機、バックアップ機、副系)を、通常時から起動した状態にしておく形態(Active-Standby、アクティブ・パッシブ構成)である[1]。
通常時の起動した状態とは、設計や運用により、オペレーティングシステムとコンピュータ・クラスター用のミドルウェアなど最低限が起動している場合や、業務用のミドルウェアやアプリケーションまで起動して本番機と相互監視している場合など、さまざまである。
コールドスタンバイと比較すると、高度な構成・設計・運用などが必要となる場合が多い反面、障害発生時の切り替え時間を含めた業務停止時間が少なく、また障害発生時に本番機で処理中であった処理やデータも一部または全部が早急に引き継げるものもある、などの利点がある。
ホットスタンバイとコールドスタンバイの中間的な形態はウォームスタンバイと呼ばれる場合があるが、どのような範囲をどう呼ぶかは、定義やソフトウェアによって異なる。
なお、サーバロードバランスやグリッド・コンピューティングなど、複数のマシンが本番処理を並行処理している形態では、障害対策を兼ねている場合であっても、それぞれが本番機として同時稼働しているため、通常は「ホットスタンバイ」とは呼ばない。
脚注
関連項目
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