ブッダダーサとは? わかりやすく解説

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ブッダダーサ

名前 Buddhadāsa

プッタタート

(ブッダダーサ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/12 04:21 UTC 版)

プッタタート比丘英語: Putthathat Pikkhu; タイ語: พุทธทาสภิกขุ; パーリ語:Buddhadāsa Bhikkhu、1906年5月27日 - 1993年7月8日)はタイの高名な仏教僧。パーリ語に従ってブッダダーサとも称される。[1]


  1. ^ 欧米ではこちらの呼称が一般的である。
  2. ^ 1994年8月、西川潤(当時早稲田大学教授)の訪問時には、僧侶・俗人あわせて200名が常住、年間30万人以上の訪問者があり、全国的セミナーの開催もなされている、ということである。 (西川潤 編『アジアの内発的発展』藤原書店 2001)
  3. ^ 現在のタイの仏教は上座部仏教であり、日本などの東アジア諸国に広がった大乗仏教とは、戒律や教理に大きな違いがある。
  4. ^ 野津幸治「プッタタート比丘の思想と生涯」(西川潤・野田真里編『仏教・開発・NGOータイ開発僧に学ぶ共生の智慧』新評論 2001所収)
  5. ^ プッタタートは、いわゆるヴィパッサナーの指導をすることはなかった、という。『実践の近道』(石井美恵子による訳)には、以下のようにある。「ヴィパッサナーと呼ばれるものよりも何よりも、最高のタンマの実践です。なぜなら今は、ヴィパッサナーという言葉に困り切っています。以前にも人に聞かれたとお話したことがあるように、どこへ行っても、『スアンモークではヴィパッサナーをするんですか』と聞く人があるのです。 考えてみてください。私はどう答えたらいいんでしょう。スアンモークではヴィパッサナーをするのですか、と聞くんです。あえてこのように尋ねる人がいるんです。質問者が言っているようなタイプのヴィパッサナーだったら、私のところにはありません。私はしません。したくもありません。 私に質問した人が言っているような意味のヴィパッサナーは、持つのも、するのも望みません。しかしこのような実践、私が、これがヴィパッサナーだと言うような、あるいはヴィパッサナー以上だと言うような実践は、ヴィパッサナー以上の成果のある行動です。私のところにあるのは、彼らがヴィパッサナーと呼ばないものばかりです。 なぜなら彼らは、ヴィパッサナーとは別のものだと理解しているからです。先生やアーチャンを敬う儀式から始まって、いろいろな形式や規定があり、いろいろな姿勢があり、ゆっくり歩いたり、腹の動きを感じたり、山ほどあります。他人に見える、他人が理解できる方式であり、規定です。こう見ることもできます。 誰がしても構いません。それもヴィパッサナーです。そしてそのタイプは、そのタイプのヴィパッサナーは、『自我』のタイプなのです。つまりヴィパッサナーをひけらかし、『俺』のヴィパッサナーを人に見せるので、どうにもならないものです。それが『俺』『俺の』を増やしているということを、彼らはまだ知らないのです。」
  6. ^ 中村元 『龍樹』 講談社〈講談社学術文庫〉、2005年7月、17頁。
  7. ^ Pupul Jayakar. J.KRISHNAMURTI: A BIOGRAPHY. London:Penguin Books, 1996.p.205
  8. ^ 矢野秀武「「生活の宗教」と応用教理学-日本の葬祭仏教研究とタイの改革派仏教の比較」(「宗教研究」76(2) (通号 333) 2002.9)、プッタタート比丘と社会参加型仏教の思想潮流-タイにおける思想・研究・社会活動のネットワーク(「國學院大學日本文化研究所紀要」(通号 83) 1999.03)
  9. ^ 後述「研究者たち」の項目参照。
  10. ^ Buddhadāsa Bhikkhu.(tr.Santikaro Bhikkhu). MINDFULNESS WITH BREATHING :Unveiling the Secrets of Life- a Manual for Serious Beginners. 1988. なお、ほぼ同じタイトルの著作がNāgasena比丘によって1980年に英語訳・出版されている。
  11. ^ Keys to Natural Truth (1988), Prison of Life (1988)など。
  12. ^ ランチュアン・イントラカムヘン(石井美惠子訳)『瞑想のすすめ―精神修養の実践』・『三相』(いずれも発行年などのデータなし)など。
  13. ^ ラリー・ローゼンバーグ(井上ウィマラ訳)『呼吸による癒し-実践ヴィパッサナー瞑想』(春秋社 2001)
  14. ^ 『仏教人生読本』(プッタタート財団 1998.10 原タイトル: Handbook for mankind 無料頒布)、『観息正念』(プッタタート財団 2001.5 原タイトル: Mindfulness with breathing 無料頒布)
  15. ^ Buddhadasa Bhikku. Dhammik Socialism. Bankok: Suksit Siam, 1986. p.59
  16. ^ 以下の記述は鈴木規之の研究成果による。 (鈴木規之『第三世界におけるもうひとつの発展理論』国際書院 1993)
  17. ^ なお、タイの代表的反体制知識人のスラック・シワラック(Sulak Sivaraksa)は、プッタタートの影響のもとに、心の発展(物質的発展ではなく)をベースとする社会改革を説いているが、彼はプッタタート以外にも多くの思想的源泉をもつため、本項目では採りあげない。
  18. ^ Preacha Piemphongsan.Dhammik Setthasart. Bankok: Chulalongkorn University, 1988.
  19. ^ Jackson, Peter A.. Buddhadasa: A Buddhist Thinker for the Modern World. Bankok: The Siam Society Under Royal Patronege, 1988.
  20. ^ 野津幸治「プッタタート比丘の思想と生涯」(西川潤・野田真里編『仏教・開発・NGOータイ開発僧に学ぶ共生の智慧』新評論 2001所収)
  21. ^ 石井米雄『タイ仏教入門』めこん 1991
  22. ^ Swearer, Donald K.(ed.). Me and Mine: selected essays of Bikkhu Buddhadasa.New York: State University of New York Press, 1989. および Swearer, Donald K.. Dhammic Socialism. Bangkok: Thai Inter-Religious Commission for Development, 1993. など。
  23. ^ Gabaude, Louis. Une herméneutique bouddhique contemporaine de Thaïlande : Buddhadasa Bhikkhu. Paris: École française d'Extrême-Orient, 1988. など。
  24. ^ Jackson, Peter A.. Buddhadasa: A Buddhist Thinker for the Modern World. Bankok: The Siam Society Under Royal Patronege, 1988. など。
  25. ^ Swanna, Satha-Anan. Prachaya Phuttathat Kap Mahayanatham. Bangkok: Chulalongkorn Mahawithayalai, 1993. (タイ語)など。
  26. ^ Tavitat Puntarigvivat. "Luangpor Teean : The Dynamic Practice of a Thai Meditation Master", in Crossroads, vol.7, No.1,1992, DeKalb: Center for Southeast Asian Studies, Northern Illinois University.など。
  27. ^ 藤吉慈海「ブッダダーサ比丘の瞑想法」(『印度学仏教学研究』22-1 1972.12)、同『インド・タイの仏教』大東出版社 1991 に再録。
  28. ^ 浅見靖仁「タイ仏教の新潮流―日本仏教批判の一視点―」(『仏教』29 1994.10)
  29. ^ 伊藤友美「現代タイ仏教における「ダンマ」の理解と実践―プッタタート比丘の思想―」(『東南アジア. 歴史と文化』(通号 26) 1997.06)など。
  30. ^ 野津幸治「プッタタート比丘の母親観―「正法母」の思想―」(『南方文化』(通号27) 2000.11)
  31. ^ 森部一「タイの僧侶Buddhadasaのイメージをめぐって―ダンマ理論と実践活動の検討から―」(杉本良男編『伝統宗教と知識』南山大学人類学研究所叢書Ⅵ 1991所収)
  32. ^ プッタタート(石井美惠子訳)『アーナーパーナサティの完全技法と自然法』、プッタタート(石井美惠子訳)『幸福(について)』、プッタタート(石井美惠子訳)『人間それともヒト』( 英語版でHandbook for mankindに相当するもの。 )、タンマタート(石井美惠子訳)『初心者のための仏教』(抄訳)など。いずれも無料頒布で出版年などのデータなし。


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