ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調とは? わかりやすく解説

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ルビンシテイン, アントン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調

英語表記/番号出版情報
ルビンシテイン, アントン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調Piano Concerto No.1 in E minor Op.25作曲年1850年  出版年1858年  初版出版地/出版社Bessel, Peters 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 モデラート Mov.1 Moderato1700 No Image
2 第2楽章 アンダンテ・コン・モト Mov.2 Andante con moto 8分30秒 No Image
3 第3楽章 コン・モト Mov.3 Con moto1230秒 No Image

ヴィークルンド:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調

英語表記/番号出版情報
ヴィークルンド:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調Piano Concerto No.1 in E minor Op.10作曲年: 1906, revised 1935年 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Allegro energico 1400 No Image
2 第2楽章 Mov.2 Andante ma non troppo 1030秒 No Image
3 第3楽章 Mov.3 Allegro vivace 1000 No Image

ドホナーニ:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調

英語表記/番号出版情報
ドホナーニ:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調Konzert für Klavier und Orchester Nr.1 Op.5作曲年: 1897-98年 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Adagio maestoso - Allegro - Adagio 2000 No Image
2 第2楽章 Mov.2 Andante9分30秒 No Image
3 第3楽章 Mov.3 Vivace - Cadenza con orchestra - Vivace - Maestoso - Presto - Piu presto 1600 No Image

ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調

英語表記/番号出版情報
ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調Concerto pour piano et orchestre e-Moll Op.11 CT47作曲年1830年  出版年1833年  初版出版地/出版社Leipzig and Paris  献呈先: Friedrich Kalkbrenner

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Allegro Maestoso2130秒 No Image
2 第2楽章 Mov.2 Romanza Larghetto1130秒 No Image
3 第3楽章 Mov.3 Rondo Vivace1030秒 No Image

作品解説

2010年3月 執筆者: 岡田 安樹浩

ヘ短調協奏曲第2番)を完成したショパンは、それほど時を置かずに第2の協奏曲第1番)の作曲着手した1830年中に着手完成されホ短調協奏曲は、前作比してより技巧的であり、楽曲規模多少広がりをもっている。しかし、ヘ短調協奏曲にもみられた楽曲構成面での薄弱さは、前作には見られなかった動機徹底的な使用などによって克服されつつあるとはいえ、完全に払拭されているわけではない
なお、オーケストレイションについては、ヘ短調協奏曲同様に作曲者自身の手よるものであるという確証はない。2管編成バス・パート補強としてトロンボーン1本を加えるという特徴的な楽器編成一致していることからも、同一人物手掛けた可能性伺える。
ヘ短調協奏曲同様にピアノ協奏曲として多く弱点持ちながらも、これらの作品今日協奏曲レパートリー中核を成すものとして存続しているのは、勿論、旋律美やヴィルトゥオーゾ・パッセージの華やかさなど、作品内在する他の様々な魅力があってのことである。しかし一方で同時代数多生産された同様式協奏曲のほとんど全て忘れ去られたことを考えるならば、作曲者故国ポーランドが国の威信をかけて開催しているピアノ・コンクールの存在があることも念頭に置かねばなるまい

第1楽章 ホ短調 4分の3拍子
協奏曲風のソナタ形式模した構造を採っており、提示部が調的対立構成原理としていないため、ヘ短調協奏曲冒頭楽章同様にソナタ形式というより大きな3部形式である。
冒頭、まず刺繍音形と分散和音上行を特徴とするモティーフ(ホ→嬰ニ→ホ→ト→ロ)と、付点リズム下行する躍動的なモティーフによるホ短調主題提示される前半モティーフは、楽章通していたるところあらわれる。続いて哀愁帯びたカンティレーナ風の主題あらわれる(第25小節~)。低声部には先ほど冒頭モティーフ持続低音のように鳴り響いており、このモティーフによる推移経てホ長調(同主長調)の、やはりカンティレーナ風の主題歌われる(第61小節~)。2つカンティレーナ主題は、1フレーズおおよそ1オクターヴ以内とどまっており、順次進行基本としてアーチ状の旋律線を描いている点で共通している。ショパンベルカント的な旋律美の面目躍如といったところだろう。
やはり冒頭動機による推移の後、独奏ピアノの登場となる(第139小節~)。まずホ短調2つ主題を、技巧的装飾ともないながら再提示する。これに続く推移(第179小節~)は、ピアノ即興的なパッセージ連鎖によって拡大されているが、その中には冒頭モティーフ刺繍音形や、下行音形が編み込まれている。
情熱的にappassionato」と指示され旋回音形に導かれてホ長調主題が再提示される。これに続いて休みない技巧的パッセージ連鎖経てコデッタとなる。
展開部風の第2部(第385小節~)は、2つ目の主題ホ短調カンティレーナ)をハ長調VI度調)に移して開始される続いてピアノ技巧的パッセージを「背景」として、オーケストラ冒頭モティーフゼクエンツ風に反復した後、長く引き延ばされ属和音ともなって急速に下行するピアノ半音階主題再現を導く。
主題再現する第3部(第486小節~)は、オーケストラ冒頭主題を、独奏ピアノ2つカンティレーナ主題担当する長調カンティレーナ主題主調平行調であるト長調へと移されている(第573小節~)。これは明らかに主調コーダを導くためのものであり、形式上独創性などではなく戦略的な調設定として理解すべきであろう
ホ短調へのドミナント進行によって主調回帰し第1部同様に技巧的推移部にオーケストラコーダ続いて楽章閉じる。

第2楽章 ホ長調 4分の4拍子 ロマンス
弦楽合奏による模倣風の12小節間の導入の後に、独奏ピアノによって主題あらわれる。楽章通して弦楽合奏和声付け徹しており、ピアノ・パートはノクターン風の独奏曲の趣である。
属調あらわれ第2主題美し装飾ともなった主題回帰平行調での第2主題技巧的な展開と続き最後に弦楽合奏奏でる主題を、独奏ピアノ半音階分散和音即興的なパッセージが飾る中で楽章閉じられる

第3楽章 ホ長調 4分の2拍子
嬰ハ短調平行調)による短い導入の後、独奏ピアノによる躍動的な主題提示されるヘ短調協奏曲フィナーレにはマズルカ要素取り込まれていたが、今回クラコヴィアク要素用いられている。
ロンド風に作曲されているが、楽想次々とあらわれて自由に展開する部分大半占めており、大きな2部形式とみることができる。
独奏ピアノによるロンド主題やクープレ主題合間に、オーケストラによるエピソード挿入されるという形を採っており、ロンド主題オーケストラ演奏することは1度もないことも特徴的である。また、楽章中に2度あらわれユニゾン旋法的な主題は、楽章全体民族舞踊的な性格高めると同時にその特徴的な響きが第2の主題としての機能果たしている。
楽曲前半部分は、ロンド風に展開する舞踊主題と、この旋法的なユニゾン主題前後を、独奏ピアノによる即興的自由なパッセージがつなぐ。
後半への接続部分は極めて印象的かつ、創意工夫あふれている。主調属和音引き延ばし(第268271小節)、主和音への解決同時に主題再現期待させるも、半音階上って到達するのは、半音低められた変ホ長調(第272小節~)。さらに主和音第2転回形という不安定な和声の上に、舞踊主題カンティレーナ風に再現される。これが一瞬変ホ短調へと傾斜し(第278小節)、異名同音読み替えによって主調復帰して完全な主題再現となる(第280小節~)。
後半部分は、前半部分にほぼ対応しており、舞踊主題ユニゾン主題前後技巧的パッセージがつなぎ、コーダへと突入する音階分散和音目まぐるしく駆け巡るコーダによって、楽曲華麗に締めくくられる。


ザウアー:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調

英語表記/番号出版情報
ザウアー:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調Konzert für Klavier und Orchester Nr.1, e-moll

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