イトマキヒトデ科とは? わかりやすく解説

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イトマキヒトデ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/03 03:13 UTC 版)

イトマキヒトデ科
イトマキヒトデ属の1種 Asterina miniata
分類
: 動物界 Animalia
: 棘皮動物門 Echinodermata
: ヒトデ綱 Asteroidea
: アカヒトデ目 Valvatida
: イトマキヒトデ科 Asterinidae
学名
Asterinidae
Gray, 1840

イトマキヒトデ科(イトマキヒトデか、学名:Asterinidae)は、アカヒトデ目の下位分類群の1つ。2025年時点で、38属が分類されている[1]

形態

一般的には小型だが、ウスラヒトデなど深海性の種は直径45cmを超えることもある。背側面は扁平で、腕は非常に短い。五角形の種が多い。体の縁は薄く、縁板は不明瞭で小さい。背側面は三日月状の骨板で覆われ、編まれたように見える[2]

生態

世界中の海域に分布し、深海から浅瀬、極地から熱帯まで、幅広い環境で見られる。多くの種は小型のため、岩の下や裂け目などに隠れることが多い。Meridiastra 属やチビイトマキヒトデ属など、分裂して無性生殖を行う種もいる。Asterina pancerii などは幼生を抱卵するため、プランクトン期は存在しない。多くの種は底生生物藻類細菌を捕食する。食物の上で胃を体外に出し、消化を行う。Stegnaster inflatus など、体を持ち上げて影を作り、集まった獲物を捕食する種もいる[2]

分類

2004年時点では、21属116種が分類されていた[3]。分類と種数はWorld Register of Marine Speciesに従う[1]。和名は海洋研究開発機構および木暮(2025)を参考[4][5]

出典

  1. ^ a b Mah, Christopher (2025). “Asterinidae Gray, 1840”. World Register of Marine Species. 2025年11月2日閲覧.
  2. ^ a b Better know The Asterinidae: Familiar & Unfamiliar!”. The Echinoblog (2015年6月24日). 2025年11月2日閲覧。
  3. ^ O'Loughlin, P. M.; Waters, J. M. (2004). “A molecular and morphological revision of genera of Asterinidae (Echinodermata: Asteroidea)”. Memoirs of Museum Victoria 61 (1): 1–40. doi:10.24199/j.mmv.2004.61.1. https://www.biodiversitylibrary.org/partpdf/175694. 
  4. ^ 木暮陽一『日本近海産ヒトデ類図鑑』海文堂出版、2025年7月6日、50-60頁。 ISBN 978-4-303-80065-9 
  5. ^ Asterinidae Gray, 1840 イトマキヒトデ科 - Biological Information System for Marine Life”. www.godac.jamstec.go.jp. 2025年11月2日閲覧。
  6. ^ Saba, Masaki; Iwao, Kenji; Fujita, Toshihiko (2012). “A New Asterinid Sea Star, Disasterina akajimaensis (Echinodermata: Asteroidea) from the Ryukyu Islands, Japan, with Notes on the Genus Disasterina”. Species Diversity 17 (1): 21–28. doi:10.12782/sd.17.1.021. https://www.jstage.jst.go.jp/article/specdiv/17/1/17_KJ00008044952/_article. 
  7. ^ 新井未来仁; 田中優平; 宮崎貴之; 藤田敏彦 (2018-03-28). “小笠原諸島のアカヒトデ目(棘皮動物門:ヒトデ綱)”. 国立科博専報 (52): 191–203. https://www.kahaku.go.jp/research/publication/memoir/download/52/52_191.pdf. 

関連項目




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