知行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 04:35 UTC 版)
知行(ちぎょう)とは、日本の中世・近世において、領主が行使した所領支配権を意味する歴史概念。平安時代から「知行」の語が使用され始め、以降、各時代ごとに「知行」の意味する範囲は微妙に変化していった。日本の歴史上の領主はヨーロッパの農奴制における領主のように無制限に所領の土地と人民を私有財産として所有したのではなく、徴税権・支配権にかかわる一定の権利義務の体系を所持した存在であった。この体系が知行であり、日本史における領主階層のあり方を理解する上で、知行の概念の理解は欠かせない。
- ^ 「りょうち」という語は今日では「領する地」を意味する「領地」の表記が用いられることが普通だが、本来は「領する知行」を意味する語であり、「領知」の表記を用いるべきものであった。つまり、土地に対する支配権だけではなく、そこに所属する住民に対する支配権なども包含した概念なのである。
知行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 14:28 UTC 版)
武士は基本的に主君から知行を与えられて、それに対応した軍役を義務として果たすものであった。江戸幕府の知行制度もこの方針に基づいて行われており、初期においては役職についても知行とは別個の給与などは与えられていなかった。しかし、幕府の役職人事が知行高のみならずその職務能力なども考慮して行われるようになると、優秀な人材を抜擢して要職に就けた場合、それに伴う経費の負担をその知行高の範囲では賄いきれない場合もあり、却ってその幕臣が困窮する事態も生じた。
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「 知行」の例文・使い方・用例・文例
- 知行取り
- 複合的な認知行動の実行
- 幕府が知行地を没収すること
- 中世,一円知行という,領地の支配体制
- 先祖の勲功によって得た知行
- 幕府または領主に知行地を返納すること
- ある国を知行すること
- 知行している国
- 知行している土地
- 知行地の石高
- 江戸時代において,禄を知行地でもらったこと
- 江戸時代において,禄を知行地でもらった者
- 知行合一という学説
- 江戸時代において,知行割替えなどで武士の知行高が増えること
- 江戸時代において,知行割替えなどによって増えた武士の知行高
- 江戸時代において,知行の半分
- 江戸時代において,家臣の知行の半分を蔵入地に取り上げたこと
- 平安時代,公卿が国司となって知行する国
- もとから知行していた所領
知行と同じ種類の言葉
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