冥加

デジタル大辞泉

みょう‐が〔ミヤウ‐〕【冥加】

読み方：みょうが

１ 気がつかないうちに授かっている神仏の加護・恩恵。また、思いがけない幸せ。冥助(みょうじょ)。冥利(みょうり)。「—を願う」「命—」

２ 神仏の加護・恩恵に対するお礼。

「薬代を—のためにつかはしたし」〈浮・永代蔵・六〉

３ 「冥加金」の略。

「この銀を…改めて尼御へ布施、せめて娘が—ぢゃわいのう」〈浄・歌祭文〉

難読語辞典

冥加

読み方：ミョウガ（ｍｙｏｕｇａ）

目に見えない、神仏の助力

歴史民俗用語辞典

冥加

読み方：ミョウガ（ｍｙｏｕｇａ）

江戸時代、幕府・藩から営業の権利を与えられた商工業者がその報償として上納した税。

世界宗教用語大事典

みょうが 【冥加】

仏教用語。冥（メイとも）は暗いという字で、未知を意味し、あの世の暗い世界を冥土といい、そこでの幸福を冥福というわけだが、冥加は凡夫には知ることのできない仏・菩薩の陰の力が加わること、仏・菩薩からひそかに加護利益されることをいう（冥利・冥益・冥応・冥鑑とも）。冥加に対する感謝の気持ちで寺に寄進する金銭を冥加金とか冥加料という。もったいないほど有り難いことを「冥加（冥利）に尽きる」という。なお、はっきり分かっているご加護は顕加という。

ウィキペディア

冥加

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/01/03 17:50 UTC 版)

冥加（みょうが）とは、江戸時代に山野河海などを利用したり、営業などの免許の代償として幕府や藩に対して支払ったりした租税の一種。金銭で支払われることが多かったために、冥加金（みょうがきん）・冥加永（みょうがえい、「永」＝永楽通宝）とも呼ばれている。

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

冥加

出典:『Wiktionary』 (2018/06/28 04:11 UTC 版)

名詞

冥加（みょうが）

1. 知らない内に享受している神仏から授けられる恩恵のこと。
   • しばらくもその冥加を彼が忘れたら、生れ得たまゝの馬追か駕籠かきで生涯を終るか、それも恥づかしくなれば遠國へでも走り、非人乞食の仲間入りより外なかつたであらう。（w:島崎藤村 『桃の雫』）

熟語

• 冥加金、冥加銭

Weblio日本語例文用例辞書

「 冥加」の例文・使い方・用例・文例

• 冥加に余ります
• 冥加に余った奴だ
• 冥加に余って増長する
• 命冥加な奴だ
• 命冥加が尽きる
• 冥加の至り
• お前は冥加に余った奴だ
• 冥加に余って増長
• 貴様は冥加に余った奴だ
• 小人は運が好いと冥加に余って増長する
• 神仏の加護で命冥加
• 冥加金
• 冥加金という,社寺への奉納金
• 冥加金という,江戸時代の租税