*危とは?

き【危】

[音](慣) [訓]あぶない あやうい あやぶむ

学習漢字6年

あぶない。あやうい。「危機危急・危険・危地危篤危難安危

あやぶむ。「危惧(きぐ)」

害する。そこなう。「危害

すっくと高く立つ。「危坐(きざ)・危峰


き【危】

あやういこと。あぶないこと。

「—を踏み険を冒す事業にして」〈田口日本開化小史

危険物」の略号

二十八宿の一。北方第五宿。水瓶(みずがめ)座のα(アルファ)星など三星をさす。うみやめぼし危宿


あぶかし・い【危】

〔形口〕 [文]あぶかし 〔形シク〕 =あぶなっかしい(危)

狂歌蜀山百首(1818)雑「あふかしい一葉にのれる蜘蛛をみて舟をつくりし無分別もの」


あぶなかし・い【危】

〔形口〕 =あぶなっかしい(危)

内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉八「病は〈略〉、やうやう危(アブ)なかしく成もてきつ」


あぶな・し【危】

〔形ク〕 ⇒あぶない(危)


あやう あやふ 【危】

〔名〕 (形容詞「あやうい」の語幹から) 近世民間の「かな暦」の中段にしるされ、日々吉凶示し一二言葉一つ。その月の干支(えと)より八つ目の日で、家作婚礼祭典酒造種まきに吉、登山渡海に凶という。あやぶ。あやうにち

仮名暦注解(18C中)「危 高に登るべからざる日なり」


あやう・し あやふし 【危】

〔形ク〕 ⇒あやうい(危)


あやうし・い あやふしい 【危】

〔形口〕 (形容詞あやうし」から派生した語) =あやうい(危)

応永本論語抄(1420)一四「有道の時は、言行ともには危しくすべし」

形動

〔名〕


あやぶみ【危】

〔名〕 (動詞あやぶむ(危)」の連用形名詞化したもの) あやういと思うこと。悪い結果ならないかと気をもむこと。不安に思うこと。また、あやういと思われること。危険なこと。危難

書紀720雄略八年二月熱田本訓)「然して国の危(アヤフミ)殆卵を累(かさ)ぬるに過ぎたり

栄花(1028‐92頃)音楽念仏して極楽をのぞむ人も、参る事あやぶみあらば」

*志都の岩屋講本(1811)上「其の上あやぶみ多くて、中々療治ははかどらず」


き【危】

1 〔名〕

① あぶないこと。あやぶむこと。

日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉三「危を蹈み険を冒す事業にして」

危険物略号爆発物引火性の強い薬品などを積載する車に漢字でつけられる

2 二十八宿北方第五宿。みずがめ座アルファ星を含む三星危宿うみやめぼし。〔易林本節用集(1597)〕〔史記天官書〕


あやう・い あやふい 【危】

〔形口〕 [文]あやふ・し 〔形ク〕

危害が及びそうなさま。難に近づいているさま。危険が迫っているさま。あぶない。

新撰字鏡(898‐901頃)「 臨危也 阿也不志」

平家13C前)一「雷火飫(おびたたし)う燃えあがって、宮中既にあやうく見えけるを」

尋常小学読本(1887)〈文部省〉五「ああ危かりし、若しも君が居らずば、我は打ち殺されしならん」

② (だめになりそうで)不安だ。気がかりだ。心配だ。

書紀720継体六年一二月(前田本訓)「然も縦(ゆるし)賜ひて国を合(あは)せても、後世に猶危(アヤふ)からむ」

源氏100114頃)若紫恋しくも、また、見ば劣りやせむとさすがにあやふし

③ 望むことが、実現するかどうかわからない。確実ではない。あてにならない

平家13C前)五「平らか帰りのぼらむ事もまことにあやうき有さまどもにて」

[語誌]→「あぶない(危)」の語誌。

〔動ラ五(四)

形動

〔名〕


あやうく あやふく 【危】

〔副〕 (形容詞「あやうい」の連用形から)

① 少しでも状況が違っていたら、もう少しで。まかりまちがえば。すんでのことで。

人情本貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)初「既に危(アヤフ)く組敷くを、潜(くぐ)り抜けつつ」

普賢(1936)〈石川淳〉八「あやふく甚作に躍りかかって咽喉締めつけようとしかけるのを」

② 果たしてどうなるか、あぶなかったがやっと。かろうじて

大阪の宿192526)〈水上滝太郎〉一五「あわてて自分で口を押へて『〈略〉』とあやふくきり抜けた


あぶな【危】

1形容詞「あぶない」の語幹) あぶないこと。

平家13C前)八「あぶなながら年暮れて、寿永も三とせになりにけり

2 〔名〕 「あぶなえ危絵)」の略。

随筆嬉遊笑覧1830)六「あやふや人形〈略〉明和安永頃女画に股など出したるをあぶなといへり」


あぶな・い【危】

〔形口〕 [文]あぶな・し 〔形ク〕 望ましくない結果予想されて気がかりな状態をいう。

危害または損害を受けそうで気がかりだ。はらはらさせられる。危険だ。

右京大夫集13C前)詞書内裏ちかき火の事ありてすでにあぶなかりしかは」

*虎明本狂言鍋八撥室町末‐近世初)「やれやれあぶなひ事をした、是はめでたいかみのかたひなべじゃほどに

② じきにだめになりそうだ。死、破産消滅などの状態に近づいている

古今著聞集(1254)一五「存命あぶなく見えければ」

③ 望むことが実現するかどうかわからない。確実ではない。あてにならない

歌舞伎お染久松色読販(1813)序幕小癪(こしゃく)娘の有る内へ、同じ小癪若旦那差置まするも〈略〉危(アブナ)いものと存れど」

好ましくない状態が今にも起こりそうだったという気持表わす。→危なく

滑稽本大千世界楽屋探(1817)上「ヤレヤレひやいな目にあふた。肝魂天井持(てんじょもち)したはい。既のことに、向ひの岩で天窓(あたま)浮雲(アブナシ)ぢゃ」

(5) 安定ていない。「危ない足どり」

門三味線(1895)〈斎藤緑雨〉四「調子あぶなく何やら弾いて居る四十あまりの盲女

[語誌](1)古くは、明確に危険が感じられるさまを意味して、対象自壊しそうで不安である意の「あやうい」とは区別されていたらしい。「日葡辞書」には両形あるが、やや特殊な例以外「あぶない」が専ら用いられるなど、実際には「あぶない」がより一般的だったと思われる
(2)現代語では、「あぶない」と「あやうい」はほぼ同義であるが、「あやうい」は文章語的で、副詞的な「あやうく助かった」など、かろうじての意に用いられることが多い。

〔他ラ五(四)

形動

〔名〕


あぶなく【危】

〔副〕

① 少しでも状況が違っていたら。もう少しで。まかりまちがえば。すんでのことに。あやうく

人情本春色梅美婦禰(1841‐42頃)三「あぶなく私も留守言解(いひわけ)に、まごつく処でございましたは」

② あぶなかったが、やっと。やっとのことでかろうじてあやうく

春窓綺話(1884)〈高田早苗坪内逍遙天野為之訳〉五「百錬千磨の正義刀に敵すべきにあらず、忽に負傷して険些(アブナク)児身を以て遁れ


あぶなっかし・い【危】

〔形口〕 (「あぶなかしい(危)」の変化した語) いかにもあぶなげである。確実性安定性がなく、信頼できない。あぶない。あぶかしい。あぶっかしい。

雑俳柳多留‐一五(1780)「あぶなっかしい女房をあばたもち」

形動

〔名〕


あやぶ・む【危】

1 〔他マ五(四)〕 危険だと思う。不安で気がかりに思う。また、不確か実現そうもないと思う。

書紀720継体七年一二月(前田本訓)「朕〈略〉宗廟(くにいへ)を保つこと獲て、兢兢(おそ)り業業(アヤブム)」

太平記14C後)二九今日の軍如何あらんずらんと危(アヤ)ぶみけるが」

2 〔他マ下二〕 あぶない状態にする。危険なめにさらす。あぶなくする。

史記呂后本紀延久五年点(1073)「兵を関中に擁し、劉氏を危(アヤブメ)て、自立せむと欲す

徒然草1331頃)一七二「身をあやぶめてくだけやすき事、珠を走らしむるに似たり


あや・む【危】

〔他マ下二〕 ⇒あやめる(危)


あや・める【危】

〔他マ下一〕 [文]あや・む 〔他マ下二危害加える。殺傷する。

*虎明本狂言胸突室町末‐近世初)「人をあやめてくるしうなくば、ぜひに及ばぬ」

浮世草子好色一代男(1682)四「物を取(とる)のみならず人をあやめて迯(にげ)てゆく」


読み方:アヤaya

暦注12直の一。


読み方:あぶな

  1. 女の下肢など露はになりて今少しにて危いと思はしむること。
隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/08 05:06 UTC 版)

(き・あやぶ)




「危」の続きの解説一覧

出典:『Wiktionary』 (2018/07/05 09:09 UTC 版)

発音

名詞

  1. 危ないこと。

熟語


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