VF-11 サンダーボルト バリエーション

VF-11 サンダーボルト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/02 15:15 UTC 版)

バリエーション

VFX-11
マクロスM3』に登場する性能評価用の試作機。開発時にはカナードの採用を巡って論議が起こり、カナード非採用型1機とカナード採用型2機の計3機が試作された。カナード採用型はカナード非採用型から改造されて製造された。西暦2030年の惑星ベルファンにおける統合政府要人誘拐事件において、マクシミリアン・ジーナスミリア・ファリーナ・ジーナス夫妻による救出作戦にそれぞれ青と赤のパーソナルカラーに塗装したカナード採用型のVFX-11が極秘裏に投入され、スリーサーフィス機の大気圏内での優れた運動性を実証したという経緯がある。
フォールドブースターを装備したVFX-11を奪った反統合思想を持つゼントラーディ勢力が後に独自の可変戦闘デバイスであるフェイオス・バルキリーを開発した[5]。ただし、形状などは大きく異なる。
VF-11A
初期生産型。頭部レーザー機銃は短砲身で、モニターアイの形状は小さく二窓型になっているなどB型以降とは異なる[3]。軍からの仕様変更要求が数回あったことと、VF-14以外のすべてのVFシリーズが機種転換の対象になったため、メーカーの量産体制が整わず生産、配備数は少数にとどまった。
VF-11B
『マクロスプラス』に登場。A型のエンジン推力を向上させた改良型[3]。この型にてメーカーの量産体制が整い、主力機として大量に生産、配備されている。頭部は1門の対空レーザーと一つ目のカメラアイを持っておりVF-1Aと似た構成になっている。標準装備の30mm6連ガンポッドには収納式の銃剣が装備されている。カラーリングはブラウン地に黒とオレンジのワンポイントが入っている。
VF-11B ピンクペッカー仕様[注 1]
マクロス7船団の出港前、2030年[6]ごろに使用されていた機体。レイ・ラブロック金龍、ステファンが所属していた部隊「ピンクペッカー」は、パープルのカラーリングで統一されたVF-11Bに搭乗していた。『マクロス7』第10話に登場。
VF-11B レイヴンズ仕様
2050年を舞台にした『マクロス VF-X2』に登場。統合軍特殊部隊VF-Xレイヴンズの使用するVF-11B。カラーリングはグレー地に黄色と黒でワンポイントが入っている。ハイ・マニューバ・ミサイルを装備している。
VF-11B ノートゥングII
2058年を舞台にした『マクロス・ザ・ライド』に登場。チェルシー・スカーレットの乗るバンキッシュ・レース用の機体。中古のVF-11Bを3機も使用し、ロビンズファミリーの手によって組み上げられた。制御AIはVF-19ACTIVE ノートゥングのものを一部継承した「ブリュンヒルデJr.」を搭載し、アクチュエーターも調整されているため、変形速度・照準精度はVF-19並に向上している。チェルシーは歌手でもあるためスピーカーポッドおよびマイクポッドを装備する。カラーリングはスカイブルーと白。
VF-11B/X シスターバルキリー
『マクロス・ザ・ライド』のバルキリー図鑑に登場。シスター・シスターとシスター・ニコル姉弟の乗るバンキッシュ・レース用の機体。カラーリングは白と黒で、十字架のマーキングが入っている。
VF-11 無人機仕様
機首ユニットの形状が異なり、コクピットの代わりにカメラが搭載されている。ターゲット・ドローンと同様のオレンジ色で塗装されている。スーパーパックを装備可能。『マクロスプラス』第3話に登場し、ゴーストX-9の運用試験の標的機として使用される。
VF-11C
『マクロス7』に登場。B型のアビオニクス改良型[3]。2040年代に前線部隊から順次機種転換が進められた[3]。B型からアップデートされた機体もある。B型とはバトロイド時のキャノピーカバーやキャノピー後方、カナード、脚部のデザイン、専用スーパーパック(後述)が異なる。ガンポッドはB型とは別のタイプで、銃剣はコストの問題から省略されたため近接戦闘能力が低下している。カラーリングは明るめのホワイトグレー。
『マクロス7』では第1話からスーパーパックを装備して登場するが、第28話では非装備の機体も登場する。通常はスーパーパック装備時には垂直尾翼が折りたたまれているが、開いたままの機体も存在する。
VF-11C サンダーボルト・インターセプター
『マクロス・ザ・ライド』に登場。守護神アンソニー・クレメンスの搭乗するバンキッシュ用の機体。エンジンはVF-11MAXLにも採用された、VF-16A用のFF-3600J熱核バーストタービン(推力64,200kg×2)に換装されている。特殊バッテリーを内蔵しており、バトロイド形態に限りピンポイントバリアが使用できる。火器管制AIは最新型にアップデートされており、ファスケスとの戦闘ではVF-19A用のSPP-8クラスターミサイルでFz-109 エルガーゾルンを撃墜する。
VF-11C ミーナ機
2060年を舞台にした『マクロス30 銀河を繋ぐ歌声』に登場。S.M.S惑星ウロボロス支社のミーナ・フォルテ用のVF-11C。初心者でも扱いやすいようにチューニングされている。カラーリングはスカイブルーで、S.M.Sのマーキングが入っており、機体番号はSMS037[1]。30mm6連ガンポッドの他にウロボロス仕様共通の特徴として、ドラグノフ・アンチ・マテリアル・スナイパーライフルを装備する。
VE-11 サンダーシーカー
『マクロス7』に登場。偵察・電子戦に対応した円盤状の大型レーダードームを搭載した早期警戒機。スーパーパックも装備可能。
VF-11D
C型の複座練習型。コクピット部が延長されキャノピーが二重式となった。
VF-11D改
マクロス7船団の音楽部隊ジャミングバーズが使用する機体。カナードが若干大型化し、頭部形状もB/C型から変化している。ジャミングバーズ隊員は操縦技術を持たない民間人のため、前席に統合軍パイロットが搭乗し操縦、二重キャノピー構造の後席にジャミングバーズ隊員が搭乗する。大気圏内外両用のサウンドブースターポッドを装備している。
VF-11D サンダーフォーカス
『マクロス・ザ・ライド』に登場。報道記者であるローズ・グリューネシルトが、バンキッシュ・レースの高性能な競技機に追随するために、民間に払い下げられた複座型を独自改造してエンジンをチューンナップ、エネルギー転換装甲による防護を施したカメラポッドを懸垂する。AVFも参加するレースのため、場合によっては特注のスーパーパックを装備する。
VF-11MAXL
VF-11B/Cをベースに、エンジンを次世代型の熱核バーストタービン(VF-16AのFF-3600Jを流用)に換装し、カナードと大型デルタ翼の組み合わせ(クロースカップルドデルタ)の採用など、大幅な改良が加えられた、準AVF(Advanced Variable Fighter)。主翼翼端には垂直尾翼を備えている。パイロットの個性に合わせて作られるいわばオーダーメイド機であり、統合軍全体で10数機しか生産されていない。機体により、頭部やカラーリングが異なり、B/C型同様の垂直尾翼を持つVF-11MAXLも存在する。VF-11MAXLは熱核バーストタービンエンジン搭載機なので、B/C型のようなスーパーパックを必要としない。ただし他の熱核バーストタービンエンジン搭載機がそうであるように、更なる能力向上の為に追加装備することは可能である。武装はB/C型用30mmガンポッドの他、背部推進器に内蔵式でマイクロミサイルが装備される。F-16XLが命名参考にされていると思われる[独自研究?]
小説『マクロスフロンティア』ではL.A.I.社に資料用として保管されていた機体が登場する。アルトたちがバジュラの大群から脱出するために使用する。
VF-11MAXL改 ミレーヌ専用機(ミレーヌバルキリー)
マクロス7船団に所属する対プロトデビルン用民間協力隊「サウンドフォース」の一人ミレーヌ・フレア・ジーナスの専用機。
ノーマルのMAXLから最大の変更点は、より女性的にアレンジされた体型と極端に擬人化されたフェイス部。このフェイス部は超高級車メーカー、フェリーニ・カロッツェリアに特注し、一枚板から丹念に打ち出されたもので、他のサウンドフォース機にも見られる特徴である。搭載エンジンは細い脚部に合わせて、ノーマルのMAXLのFF-3600JからFF-2099A改(推力41,500kg×2)に換装されている。また、操縦桿がベース型のサウンドスティックコントロールに変更されている他、サウンドエナジー変換シート等が標準装備されている。更に追加オプションとして、サウンドエナジーを増幅し広域に放射する専用のサウンドブースター2号機を装着する。他、スピーカーポッド射出用のランチャーポッドや、脚部に内蔵式で護身用ミサイル6発×2、背部推進器に内蔵式でマイクロミサイルが装備される。カラーリングは白とピンク。

注釈

  1. ^ この機体は『マクロス7』第10話「ディープバラード」で使用されるアイキャッチ(北条アキコを中心とするもの)、および同話Bパートの回想シーンに登場し、ここではVF-11Bの設定画と共通したデザインの機体が描かれている(回想シーンの方はガンポッドの形状がB型のものと異なり、C型と共通するものになっている)。一方、テレビ未放映話「オンステージ」劇中の再現ドラマでは、キャノピーカバーの構造を除いてVF-11Cの設定画と共通するデザインで描かれている(ただし、この再現ドラマにおけるFire Bomberメンバーの過去などは、劇中において真実とは異なるものとして描かれている)。後年に発売された分冊百科『マクロス・クロニクル No.46』(ウィーヴ、2010年)の「キャラクターシート 金龍」(18頁。新訂版では第22号12頁)における囲み記事「関連事項 ピンクペッカー隊」では、カラー設定画とともに「VF-11B サンダーボルト ピンクペッカー仕様」と紹介されている。『週刊 マクロス・クロニクル 新訂版 No.16』(デアゴスティーニ・ジャパン、2013年)の「エピソードシート マクロス7 第10話「ディープバラード」」(25 - 28頁)では、冒頭(25頁)の「登場キャラクター・メカニック」では「VF-11Bピンクペッカー仕様」とされているものの、囲み記事「TOPICS ピンクペッカー隊の搭乗機」(27頁)では、「VF-11Cサンダーボルト」と紹介され、2030年という早い時期に配備されている理由については、精鋭部隊に配備された「先行試作機」ではないかという推測で締めくくられている(その横に配置されている写真は『マクロス7』第10話回想シーンのもの)。『新訂版 No.80』巻末の訂正用ステッカーにおいてこの記述は全面的に誤りとされ、ピンクペッカー隊の搭乗機はVF-11Bであり、「カスタマイズされた性能向上型のVF-11Bが配備されていたようだ」という記述に変更されている。

出典

  1. ^ 『マクロス・ザ・ライド ビジュアルブック2』77頁。
  2. ^ 「スタッフインタビュー1 XB-70からVF-22まで スーパーバイザー 河森正治スペシャルインタビュー」『マクロスデジタルミッションVF-X 最強攻略ガイド』100頁。
  3. ^ a b c d e 『THIS IS ANIMATION Special マクロスプラス』69頁。
  4. ^ 『マクロス・クロニクル No.29』6頁
  5. ^ 『マクロス・クロニクル No.46』31頁。
  6. ^ 富田祐弘「明日へファイアー! ファイアーボンバー音楽活動秘話」『FIRE BOMBER 公式プログラム in マクロス7』徳間書店、1995年、59頁。『マクロス7』テレビ未放映話「オン ステージ」でも同様。


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