TRADOS TRADOSの概要

TRADOS

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/20 16:19 UTC 版)

Trados Studio
開発元 SDL Plc
最新版
Trados Studio 2021 [1] / 2020年 8月リリース [1]
対応OS Windows
種別 翻訳支援ツール
ライセンス 商用
公式サイト https://www.trados.com/jp/
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元々はTrados社が開発した翻訳支援ツールであるが、現在は、RWS社より販売されている。

概要

  • Microsoft Windowsが動作するコンピュータ上で動作し、テキスト文書RTFHTMLSGMLXMLなどのタグ付き文書、マイクロソフト社のワード文書エクセル文書パワーポイント文書、アドビ社のフレームメーカー文書インデザイン文書などの文書の翻訳を支援する。
  • 翻訳メモリという機能は原文と訳文のペアをデータベースに登録しながら翻訳を行い、同一か類似の原文が登場した時にデータベース登録済み訳文を再利用することにより、翻訳のスピードと正確性を向上させるものである。マニュアルやカタログなど、加筆・修正が繰り返される文書の翻訳に適する。
  • Trados Studioを使用して翻訳すると、タグ付き文章のタグを壊さないで翻訳できるため、もとのレイアウトを維持したまま翻訳ができる。このため結果的には翻訳後のレイアウト作業をなくしたり軽減できる。従って、ページ数の多いものに最適なソフトといえる。
  • 元々は言語的に多様なヨーロッパでの翻訳を意図して設計されている。よって、日本語-英語のみならず、各種言語に対応している。
  • 翻訳自体はTrados Studioではなく利用者が手作業で行う。
  • Trados Studio 2021にはクラウド環境「Trados Live」が付属しており、デスクトップとクラウドの両環境での作業が可能である。

原理

  1. This is the book he bought yesterday at 1000 Yen.
  2. This is the book he bought 2 days ago at 1500 Yen.
  3. This is the book he bought 4 days ago at 1500 Yen.

この1.と2.の文章は似ているが異なるため、置換のような処理では対応できない。しかしTrados Studioは類似候補を自動的に表示するため、1.の文章を一度翻訳し翻訳メモリに取り込んであれば、2.の翻訳時に「昨日1000円で買った」と表示される。そこで「2日前1500円で買った」と修正して翻訳が完了する。3.を訳す時は、2.との類似性がより高いため、1.の「昨日1000円で買った」ではなく、2.の「2日前に1500円で買った」と表示される。そこで3.の「4日前に1500円で買った」と修正して翻訳が完了する。

翻訳するのは人間でありTrados Studioではないため、機械翻訳とは本質的に異なるが、機械翻訳と接続し組み合わせての利用は可能である。

開発元 トラドス社の経歴


  1. ^ a b SDL Support”. 2017年12月24日閲覧。
  2. ^ 表21参照 - World Bank- Translation Business Practices Report” (英語). Gentil Traduceri (2004年8月). 2016年2月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月10日閲覧。
  3. ^ Imperial College London Translation Memories Survey” (英語). 2009年2月2日閲覧。
  4. ^ Tabor, Jared (2013年3月28日). “CAT tool use by translators: what are they using?” (英語). Translator T.O.. 2017年5月11日閲覧。


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