FOMAプラスエリア FOMAプラスエリアの概要

FOMAプラスエリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 03:33 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

なお、日本で使用されている1GHz帯未満を利用する第3世代移動通信システムとしては、NTTドコモのFOMAプラスエリアの他、auKDDI沖縄セルラー電話連合)のN800MHz帯(新800MHz帯・CDMA2000 Band class0 subclass2、サービス名称としては特に記述無し)とSoftBankプラチナバンド(UMTSバンド8)がある。

概要

NTTドコモが販売するFOMAプラスエリア対応機種は、2GHz帯FOMAエリアと800MHz帯FOMAプラスエリア共に通話と通信が可能である。FOMAエリアとFOMAプラスエリアで利用可能なサービスと料金に差異はなく、端末が自動で切り替えるため体感では「FOMAプラスエリア対応機種は通常より広い通信エリア」となる。

mova(ムーバ)も800MHz帯を使用していたが、FOMAとは異なる通信方式のPDC方式であるためmovaエリアとFOMAプラスエリアに関連はなく、N2701などで利用可能なデュアルネットワークサービスではない。

サービス開始当初、mova、au(KDDI・沖縄セルラー電話連合)や空港無線電話が使用する800MHz帯周波数を、特定山間部や陸地から遠距離の離島など、通信量が多い地域の飛来電波を十分に遮蔽可能な地域でFOMAプラスエリアに一部重複利用する事例や、共に800MHz帯であることを活用したアンテナの共同運用などが見られたが、後年では基地局と交換局間の回線容量からmovaサービスの早期終了によるFOMAプラスエリアサービスへの切り替え、現在では都市部や周辺部のサービスエリア補完のため、FOMAサービス基地局にFOMAプラスエリア設備を付加した2重構成基地局が増加している。2012年7月完了の800MHz帯再編以後、帯域幅が10MHz幅×2から15MHz幅×2へと広がりバンド6または19 として利用可能だが、この帯域はLTEサービスのXiとデュアル利用のため、15MHz幅×2全てをFOMAプラスエリアとして運用しない基地局[1]もある。

2016年には、一部基地局で800MHz帯のフルLTE化が実施されており、当該エリアでは、FOMAプラスエリアとしては利用できない地域も存在する(2GHz帯はフルLTE化は実施されていない)。これにより、既存の800MHz帯1.5GHz帯2GHz帯に加え、800MHz帯1800MHz帯2GHz帯の3波による、PREMIUM 4G(キャリア・アグリゲーション)サービス(これに伴う最高速度は、下り最大375Mbps)が実施される予定となっている。ただし、800MHz帯のフルLTE化は、LTEのトラヒックの高いところでのみ導入し、地方部で2GHz帯のエリアであるFOMAサービスエリアのみでは心許ない地域などでは、プラスエリアを残す方針としている。

使用周波数

800MHz帯再編終了前

W-CDMA (UMTS) 800 バンド VI (6) : 最大10MHz幅×2

バンド ブロック 上り
(MHz)
下り
(MHz)
間隔
(MHz)
帯域幅
(MHz)
備考
VI (6) A 830 - 835 875 - 880 45 5
B 835 - 840 880 - 885 45 5

800MHz帯再編終了後

W-CDMA (UMTS) 800 バンド VI (6) または XIX (19) : 最大15MHz幅×2[2]

バンド ブロック 上り
(MHz)
下り
(MHz)
間隔
(MHz)
帯域幅
(MHz)
備考
VI (6) A 830 - 835 875 - 880 45 5 隣接ブロック組合せで5MHz幅,10MHz幅,15MHz幅として運用

バンドVI(6)をFOMAプラスエリア、バンドXIX(19)をFOMAエリアとして運用

B 835 - 840 880 - 885 45 5
XIX (19) C 840 - 845 885 - 890 45 5

再編終了後は、下り875 - 880MHzのAブロックおよび下り880 - 885MHzのBブロックをバンド VI (6)、下り885 - 890MHzのCブロックをバンドXIX (19)としてサービスしている。[要出典]しかし、CブロックはXi 800MHz帯のエリア拡大に伴いサービス地域がほぼ消滅しており、実質バンド VI (6)のみとなっている。[要出典]


  1. ^ 運用上は5MHz幅毎に3つに分かれており(先頭から5MHzずつA,B,Cブロック)、FOMAとXiが混在
  2. ^ FOMAのバンドを示しており、Xiのバンドとは別である。XiはFOMAとは異なり875 - 890MHz全てをバンド19として提供している。
  3. ^ 3GPP TR 36.800 V9.0.0 5.5章(http://www.qtc.jp/3GPP/Specs/36800-900.pdf[リンク切れ])


「FOMAプラスエリア」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「FOMAプラスエリア」の関連用語

FOMAプラスエリアのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



FOMAプラスエリアのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのFOMAプラスエリア (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS