麻雀 概要

麻雀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/17 15:47 UTC 版)

概要

4人のプレイヤーがテーブルを囲み、数十枚から百枚あまりのを引いてを揃えることを数回行い、得点を重ねていくゲーム。勝敗はゲーム終了時における得点の多寡と順位で決定される。ゲームのルールは非常に複雑であるが発祥の地である中国のほか、日本東南アジアアメリカ合衆国などの国々で親しまれている。

現在の中国語では麻雀のことを一般に「麻將」(マージアン 拼音: májiàng 注音: ㄇㄚˊㄐㄧㄤˋ)という。「麻雀」(マーチュエ 拼音: máquè 注音: ㄇㄚˊㄑㄩㄝˋ)は中国語ではスズメを意味する。ちなみに麻雀をするというのは「打麻將」(ダー マージアン dǎ má jiàng ㄉㄚˇㄇㄚˊㄐㄧㄤˋ)という。麻雀発祥地の寧波で話される呉語では麻雀と麻将が同音であったため、中国の北方に伝来した際に麻将の名前で広まり中国語の呼称となったが、中国北方を通さず寧波から直接伝来した日本語広東語台湾語では呉語と同様に「麻雀」というのが普通である(粤拼:maa4zoek3、白話字:môa-chhiok/bâ-chhiok)。香港ではスズメと区別するために「蔴雀」と書くことがある。戦前の日本では「魔雀(モージャン)」と表記することもあった[1]

日本では34種類136枚の牌を使うのが一般的で、麻雀卓と呼ばれる麻雀専用のテーブルが用いられる。麻雀卓などの専用の道具がなくともプレイできるように、カードにした簡易版の道具も市販されている。使用する道具や採用するルールについては国や地域によって異なる点が多く、日本国内でも標準的とされるルールのほかに、様々なローカルルールが存在する。

現在の日本では、家庭や麻雀店(雀荘)で遊ばれるほか、ゲームセンターや家庭用コンピュータゲームオンラインゲームでもプレイすることができる。昭和期における麻雀ブームの時期と比較すると雀荘の数や麻雀専門誌の数は減少傾向にあるが、コンピュータとの対戦やネットワークを通じた不特定の相手との対戦が可能になったことで、形を変えて人気を保っている。また、効率性を思考することや指先の運動により認知症の予防にも役立つという説もある[2]

参加人口は日本では2019年時点で510万人と2016年以降500万人台で推移していたが、2020年のコロナショックで400万人に急減した[3][4]。アジア全体では3億5千万人を数える[5]


注釈

  1. ^ 平成26年4月の消費税率変更に伴い規則上は税別価格を提示し、これに消費税相当額を加算したものを上限とするという規則構造に改められている。
  2. ^ 定義法がないものは全て違法・犯罪。

出典

  1. ^ 麻雀検定青本 2015, p. 12。
  2. ^ 麻雀で認知症予防 佐賀中部広域連合 - 佐賀新聞
  3. ^ 「レジャー白書2020」麻雀人口510万人で前年比70万人減
  4. ^ 「レジャー白書2021」麻雀人口400万人で前年比110万人減 – 麻雀ウォッチ
  5. ^ 変わりゆく香港麻雀事情、見つめ続ける牌彫師に聞く<下>
  6. ^ Butler, Jonathan. The Tiles of Mah Jong. 1996.
  7. ^ (永松憲一 2001, p. 15)。
  8. ^ (明)陸容『菽園雑記』第十四巻:「闘葉子之戯、吾崑城上自士夫、下至僮豎皆能之。予游崑庠八年、独不解此。人以拙嗤之。近得閲其形製、一銭至九銭各一葉、一百至九百各一葉、自万貫以上皆図人形、万万貫呼保義宋江、千万貫行者武松、百万貫阮小五、九十万貫活閻羅阮小七、八十万貫混江竜李進、七十万貫病尉遅孫立、六十万貫鉄鞭呼延綽、五十万貫花和尚魯智深、四十万貫賽関索王雄、三十万貫青面獣楊志、二十万貫一丈青張横、九万貫插翅虎雷横、八万貫急先鋒索超、七万貫霹靂火秦明、六万貫混江竜李海、五万貫黒旋風李逵、四万貫小旋風柴進、三万貫大刀関勝、二万貫小李広花栄、一万貫浪子燕青。或謂賭博以勝人為強、故葉子所図、皆才力絶倫之人、非也。蓋宋江等皆大盗、詳見『宣和遺事』及『癸辛雑識』。作此者、蓋以賭博如群盗劫奪之行、故以此警世。而人為利所迷、自不悟耳。記此、庶吾後之人知所以自重云。」
  9. ^ 「麻雀」という名称
  10. ^ Carlisle, Rodney P. (2009). Encyclopedia of Play in Today's Society. SAGE. p. 133. ISBN 9781412966702 
  11. ^ 转发公安部关于废止部分规范性文件的通知”. 2009年10月25日閲覧。[リンク切れ]
  12. ^ a b [1], A&F Careers, History, "1920"
  13. ^ Bryson, Bill, Made in America. Harper, 1996, ch. 16.
  14. ^ Eddie Cantor and his mahjong song
  15. ^ 大谷通順『麻雀の誕生』21ページ。
  16. ^ 国民新聞
  17. ^ 国民年鑑 国民新聞社
  18. ^ 『昭和年史 昭和五年史』年史刊行会刊、546ページ。
  19. ^ 吉井勇夫人の供述から文士連の賭博暴露『中外商業新報』昭和8年11月18日(『昭和ニュース事典第4巻 昭和8年-昭和9年』本編p613 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  20. ^ 久米正雄、里見弴、佐佐木茂索ら検挙『中外商業新報』昭和8年11月18日(『昭和ニュース事典第4巻 昭和8年-昭和9年』本編p613)
  21. ^ 当時のルールはアルシーアル麻雀であり、現在のリーチ麻雀とは点数体系が異なる。アルシーアル麻雀の持ち点は2000点で子の満貫(アルシーアル麻雀における点数の上限)と同じ点数である。
  22. ^ またマージャン賭博、広津和郎ら検挙『東京朝日新聞』昭和9年3月17日夕刊(『昭和ニュース事典第4巻 昭和8年-昭和9年』本編p614)
  23. ^ 麻雀を卓技と改称、警視庁の指導で『東京日日新聞』昭和17年9月24日夕刊(『昭和ニュース事典第8巻 昭和17年/昭和20年』本編p27 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  24. ^ 「歴史探訪」『バカヅキハリケーン』、竹書房、1989年、P102-103。 
  25. ^ 「麻雀新撰組 in the 70s'」『近代麻雀』第30巻第7号、竹書房、2008年3月、11から14ページ。 
  26. ^ 日本健康麻将協会 - 協会設立20周年会長挨拶”. 日本健康麻将協会 (2008年6月). 2012年3月8日閲覧。
  27. ^ 株式会社ウィンライト 沿革
  28. ^ 中国では2018年にサービス開始している。
  29. ^ Mリーグが「見る雀」でマージャンのファン層拡大【ブーム解析】”. 日経トレンディ. 日経BP (2022年5月23日). 2022年8月31日閲覧。
  30. ^ 【今月の流行りゲー】麻雀ゲームとして異例の地位を築く『雀魂‐じゃんたま‐』の流行を紐解く”. IGN Japan. 産経デジタル (2021年2月5日). 2022年8月31日閲覧。
  31. ^ 2002年日本国際麻雀試合
  32. ^ Mahjong International League Establishment Ceremony held in Beijing to promote mind sport”. Yutang Sports (2015年5月12日). 2017年6月8日閲覧。
  33. ^ New Mahjong International League Elevating Mahjong As A Mind Sport”. Mahjong News (2015年5月11日). 2017年6月8日閲覧。
  34. ^ ロシア人の雀鬼らが激突/モスクワで麻雀大会 朝日新聞モスクワ支局員関根和弘チャンネル、2013/05/22
  35. ^ カフェーなどから学生を締め出し『大阪毎日新聞』昭和11年5月15日夕刊(『昭和ニュース事典第5巻 昭和10年-昭和11年』本編p154 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  36. ^ 「徹マン」解禁の影で無断深夜営業のスポーツバーは厳罰? 「踊れる国」実現に留まらぬ風営法改正の衝撃 - 木曽崇、日経ビジネスオンライン、2015年5月15日
  37. ^ 麻雀荘メンバーマニュアル - 麻雀フェスタ
  38. ^ [2] より。
  39. ^ [3]
  40. ^ [4]
  41. ^ 講談社三枝の爆笑美女対談』 74ページより。
  42. ^ [5]
  43. ^ 日本健康麻将協会HP





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