除法 除法の概要

除法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 09:30 UTC 版)

20 個のりんごを 4 つに等分配したとき、それぞれのグループにはりんごが 5 個ある。20÷4=5

除法は ÷(日本で一般的) や /(世界的に優勢)、(ドイツ・フランス)、及び筆算の場合)などといった記号を使って表される(#記号についても参照)。除算する2つの数のうち一方の項を被除数 (ひじょすう、: dividend) と呼び、他方を除数 (: divisor) と呼ぶ。有理数の除法について、その演算結果は被除数と除数のを与え、分数を用いて表せられる。このとき被除数は分子 (: numerator)、除数は分母 (: denominator) に対応する。被除数と除数は、被除数の右側に除数を置いて以下のように表される。

被除数 ÷ 除数

除算は (: quotient) と剰余 (: remainder) の2つの数を与え、商と除数の積に剰余を足したものは元の被除数に等しい。

× 除数 + 剰余 = 被除数

剰余は余りとも呼ばれ、除算によって「割り切れない」部分を表す。剰余が0である場合、「被除数は除数を割り切れる」と表現され、このとき商と除数の積は被除数に等しい。剰余を具体的に決定する方法にはいくつかあるが、自然数の除法については、剰余は除数より小さくなるように取られる。たとえば、134 で割った余りは 1、商は3となる。これらの商および剰余を求める最も原始的な方法は、引けるだけ引き算を行うことである。つまり134で割る例では、13から4を1回ずつ引いていき(13 − 4 = 9, 9 − 4 = 5, 5 − 4 = 1 < 4)、引かれる数が4より小さくなるまで引き算を行ったら、その結果を剰余、引き算した回数を商とする。これは自然数の乗法を足し算によって行うことと逆の関係にある。

剰余を与える演算に % などの記号を用いる場合がある。

剰余 = 被除数 % 除数

除数が0である場合、除数と商の積は必ず0になるため商を一意に定めることができない。従って0を除数とする除法の商は未定義となる(ゼロ除算を参照)。

有理数やそれを拡張した実数複素数における除法では、整数や自然数の除法と違って剰余は使われず、

× 除数 = 被除数

という関係が除数が0の場合を除き常に成り立つ。この関係は次のようにも表される。

被除数 ÷ 除数 =

実数などにおける定義から離れると、除法は乗法を持つ代数的構造について「乗法の逆元を掛けること」として一般化できる。一般の乗法は交換法則が必ずしも成り立たないため、除法も左右2通り考えられる。








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