閣下 閣下の概要

閣下

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 11:11 UTC 版)

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戦前の日本陸軍においては、将官以上(少将中将大将元帥)はすべて「閣下」の称号がつけられ、「旅団長閣下」「師団長閣下」「医務局長閣下」という用法が使われ、将官同士も、互いに「閣下」「閣下」と呼び合っていた。日本海軍においての使用は殆どなく、たとえ海軍大将であっても「司令長官」「大臣」「軍令部総長」などと、閣下という敬称を用いない。

現在ではこうした歴史的な経緯とは別に、面白がったり一種の親しみを込めるなどして「〜閣下」「閣下」とあだ名することが多い。また、傲慢で独裁的人物に対する皮肉で「~閣下」を付けることもある。

概要

日本などでは平安時代、高官への敬称として閣賀などと称された(将門記)。貴族などに対しては「公爵閣下」、高官に対しては「大臣閣下」などと表記される他、敬称を充てられる人物が博士の学位を持つ場合、「大臣**博士閣下」と称する(博士号に対する敬称ではない。また修士に対してはこの様にはされない)。ただし現在の日本のマスメディアや社会では単に「○○大臣」「○○博士」といった感じで表記、呼称され、閣下という敬称自体、用いられる機会が少なくなってきている。

使用例

日本の外務省は、外国の大統領や首相(総理大臣)に対する敬称として使用している[1](日本の首相には「苗字・名前」+「総理大臣」で「閣下」は付けていない[2])。ただ,2021年に行われたIOC総会では,「内閣総理大臣菅義偉閣下」と読み上げられた。英語表記は H.E. (His / Her Excellency、イギリス連邦諸国などでは"The Right Honourable(The Rt. Hon.)"も使用されている)、フランス語表記は S.E.M. (Son Excellence Monsieur)、S.E.Mme. (Son Excellence Madame)が用いられる[1]

表記は「国名」+「大統領/首相」+「名前」+「閣下」となっている(例:「イタリア共和国大統領ジョルジョ・ナポリターノ閣下」や「イタリア共和国首相シルヴィオ・ベルルスコーニ閣下」)[3][4]

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