豪雪地帯 世界の豪雪地帯

豪雪地帯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/06 12:19 UTC 版)

世界の豪雪地帯

世界の豪雪地帯としては、カナダブリティッシュコロンビア州アラスカ州パンハンドル部からワシントン州オレゴン州カリフォルニア州にかけてのロッキー山脈西部、アメリカ合衆国のエリー湖南岸、ロシアカムチャツカ半島チリアンデス山脈ノルウェーの西海岸、トルコからジョージアにかけての黒海南東岸山岳地帯、イラン西部の高地、天山山脈西部などがあげられる。また、中東では突発的な豪雪になることがあり、イスラエルエルサレム[4]でも1920年1月9 - 11日には1m以上の積雪記録が残っているほか、ヨルダンアンマンシリア北部、イラク北部なども積雪量が多くなる。

北アメリカ

北アメリカ大陸の西部ではロッキー山脈から海岸部にかけての地域で雪が多い[5]。また、北米大陸の東部ではラプラドル高原から五大湖にかけての地域が多雪地帯となっている[5]

カナダ西部には豪雪地帯があり、太平洋気団からもたらされる気流の山越えが豪雪の主たる要因になっている[5]。また、カナダ東部にも豪雪地帯があり、北極から南下してくる寒気と、太平洋の暖流とともに北上してくる湿潤な暖気が豪雪の要因になっている[5]

ワシントン州レーニア山ベーカー山周辺などのカスケード山脈は世界屈指の豪雪地帯である。ベーカー山の1998 - 1999年の年間降雪量は1140インチ(2895.6cm)であり、これは世界一の記録である[6]。またカナダの大西洋側からニューイングランド山地部も豪雪地帯である[7]

五大湖の南東岸の一帯はスノーベルトと呼ばれる豪雪地帯が広がるが、これはカナダの内陸部から吹く冷たい風が五大湖の上を通る際に大量の水蒸気を含み、湖の南側、特に山岳地帯に大雪を降らせるためである(湖水効果雪と呼ばれる)。山岳地帯で雪を降らせた後は、風下の中西部東海岸ではそれほどの大雪が降ることはない。東海岸のボストンニューヨークワシントンD.C.などにけかけての地域も低気圧(ノーイースター)による50 - 80センチ程度の局地的な大雪となることがあるが、普段は雪はそれほど多くはない。


  1. ^ 世界一の「豪雪国」、日本の現実
  2. ^ a b 豪雪地帯・特別豪雪地帯の指定(令和2年4月1日現在)”. 国土交通省. 2021年4月28日閲覧。
  3. ^ 豪雪地帯道府県別市町村数”. 国土交通省. 2021年4月28日閲覧。
  4. ^ 倉嶋厚『世界気候誌.1(アジアの気候)』 p118
  5. ^ a b c d 三寺光雄『第三の災害』東京堂出版、1976年、42頁。 
  6. ^ NOAA: Mt. Baker snowfall record sticks
  7. ^ アメリカの年間降雪量分布図”.[リンク切れ]


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