護送船団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/19 01:57 UTC 版)
陸上
戦時中の敵の掃討を終えていない地域や、極端に治安の悪い地域ではトラックが単独で移動すると盗賊やゲリラなどの標的となり、Uボートに襲われた輸送船のように目的地に到着できない事例が多発してしまう。
これに対抗するために戦車や装甲車、ガントラックなどで護衛した車列を組んで輸送を行う、このような集団を英語ではコンボイ(Convoy)と呼ぶ。このような集団を構成することで、小規模な盗賊やゲリラでは襲撃が困難な状況を作り出し、敵に襲撃を断念させることを最大の目的としている。
そのため、危険度の高い場所では周囲の警戒と威圧のため、砲口や銃口を常に周囲に向けながら移動することがある。
その他の用法
日本の業界団体において一番弱い会社に合わせて横一線に合わせる様に官庁が行政指導することを、護送船団になぞらえて護送船団方式と表現することがある。同項目を参照のこと。
このような用例では一隻の船も脱落させない、必ず全員を守る方式であると誤解されているが、実際の護送船団は統計的に損害を抑制するための手段であって、本来の意味での護送船団方式は脱落者が0になることを目的としていない。
参考文献
- 大井篤 『海上護衛戦』〈学研M文庫〉学習研究社、2001年。
- 大内健二 『輸送船入門』〈光人社NF文庫〉光人社、2003年。
関連項目
- 護送船団のページへのリンク