群 (数学) 有限群

群 (数学)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/31 02:29 UTC 版)

有限群

有限アーベル群の基本定理

G を有限可換群とすると、2以上の整数

が存在して、G

と巡回群の直積に分解する。このような ei たちは一意的に定まる。

また、素数 p1, ..., pr(重複してもよい)と、正の整数 a1, ..., ar が存在して、

と素数べき位数の巡回群の直積に分解する。このとき、 は順序の差を除き一意的に定まる。

コーシーの定理

有限群 G の位数 |G| の素因数を p とするとき、位数 p をもつ G の元が存在する[5]

シローの定理

素数 p が与えられているとき、有限群 G の位数を |G| = pam (ただし mp互いに素)と表す。このとき位数 paG の部分群を p-シロー部分群という。p-シロー部分群について以下が成り立つ[6]

  1. G のどの p-部分群も、ある位数 pa の部分群に含まれる。特に p-シロー部分群は存在する
  2. 相異なる p-シロー部分群の個数 npp を法として 1 と合同である: np ≡ 1 mod p
  3. 任意の p-シロー部分群は G 内で互いに共役である

シューア・ツァッセンハウスの定理

N を有限群 G の正規部分群とし、|N| と |G:N| が互いに素であるとき、G の部分群 C が存在して、GNC の半直積となる。

バーンサイドの paqb 定理

p, q を素数とするとき、位数 paqb の有限群は可解である[7]

有限べき零群の構造定理

有限べき零群はそのシロー部分群の直積に同型である[8]


  1. ^ a b Robinson 1996, p. 2
  2. ^ a b バーコフ & マクレーン 1967, 第VI章 4. 抽象群.
  3. ^ McCune, W.W. (1993), “Single axioms for groups and Abelian groups with various operations”, Journal of Automated Reasoning 10: 1–13, doi:10.1007/BF00881862 
  4. ^ Robinson 1996, 1.3.1 (The Subgroup Criterion).
  5. ^ Robinson 1996, 1.6.17 (Cauchy's Theorem).
  6. ^ Robinson 1996, 1.6.16 (Sylow's Theorem).
  7. ^ Doerk & Hawkes 1992, p. 210.
  8. ^ Robinson 1996, 5.2.4.






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